レコード針(スタイラス)を購入しましたので、レビューします。
私が使っているカートリッジは、SHURE製V15 TypeⅢです。
これは、JAZZ、ROCK、POPを聴くには欠かせないですね。たぶん、今から35年前に購入したものですが、製造終了した今では手放せません。
昨年購入した交換針は、JICO製のVN35HEのSAS針です。今でも日本のJICOさんが作っている事が有り難いです。
お蔭で、こうやってアナログレコードを当時のお気に入りのカートリッジで楽しむ事が出来ます。いつまでも作り続けて頂きたいです。
JICO製のレコード針は、全世界のアナログファンを救い楽しませてくれています。
そして、今回は、他のタイプの針の音も聴いてみたくなり、VN35HEのS楕円針を購入しました。SAS針のひとつ下のランクになります。
と言っても、形状、作りは全く異なります。
JICOさんのページによりますと、針先の形状(チップ)はもとより、カンチレバー、マグネットまで違います。
SAS針の詳しい解説は、こちらにありますが、
カッティング針に近い形状になっていて、さまざまな工夫がされているとの事。SHUREオリジナルには無いものですね。
各針先チップ形状の違いは、こちら。
http://www.jico.co.jp/product/index.html
今回購入したS楕円針の写真がこちらです。ひとつずつ手作りされている様です。
写真ではよくわかりませんが、肉眼で見ると、先端に透明なダイヤのチップが付いているのがわかります。
カンチレバーは、SAS針に比べて、明らかに太いです。
そして、SAS針と比較した音質の違いですが、
SAS針は、さすがに高解像度、高分解能で細かい音まで拾い繊細な音がします。少し神経質な音に感じるところもあります。
一方で、S楕円針は骨太で力強い音がします。こちらの音がSHUREオリジナルに近いのでは無いでしょうか?(35年前の記憶との比較ですが)
レコード特有のパチパチ音も、SAS針では結構高いクリヤーな音で入りますが、S楕円針では少し和らいだ音になります。
SAS針と今回購入のS楕円針では、好みの分かれるところと思います。
レコードの溝に刻まれた音を極限まで引き出して高情報量で聴きたければSAS針でしょう。クラシックには良いかも知れません。
SHUREの持ち味である力強い骨太の音で、雰囲気もアナログっぽく聴きたければ、S楕円針でしょう。ROCK、JAZZ、POP系に合うと思います。
そのほか、参考までに書いておきますと、SAS針はレコード溝の奥深くまで入り込むため、中古レコードの溝の埃、汚れを掻き出してくれます。一度、SAS針で再生しておいて、その後、S楕円針で再生するといった使い方も良いかも知れません。
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