真空管プリアンプの整流管をダイオードに置き換えました。
整流管は出力管に比べて、発熱量が多いためか、寿命が極端に短いです。
私の経験ですと、2000時間くらいで寿命を迎えると思います。
このプリアンプの整流管は6X4という小型整流管で、プリアンプを使い始めてから6年くらいになりますが、だいたい1年に1回の頻度で交換していました。
寿命に気が付く兆候としては、音に押し出し感、元気がなくなり弱々しくなります。
整流管を交換するとまた元気な音で鳴ってくれますが、困るのは、改造している時に、「アレ?何か調子が悪い。改悪になったのかな?」と惑わされる事です。その原因が、実は、ちょうど整流管の寿命だったりする事が多々ありました。
今回、ウルトラ・ファーストリカバリー・ダイオードUF5408を多めに購入したので、思い切って、ここをダイオード化してみました。
一般的に、整流管よりもダイオードの方が電圧ドロップが少ないので、抵抗を直列に入れて電圧調整をしました。
結果的に平滑回路が1段増えた形になりました。
<変更前の整流管を使用した回路>
<変更後のダイオード化した回路>
直列に入れた抵抗には、手持ちのNS-2Bの750Ω使ったので、変更後の電圧は10V程度上昇しましたが、問題無い範囲でしょう。
<配線後の写真>
・追加回路
・元々あった整流管のソケットに配線
変更後の音は、以前に比べて、情報量の多い、クリアーなくっきりした音になりました。
やはり、真空管らしい柔らかい音は少し後退したような気がします。
しかし、これで整流管の寿命の呪縛からは解放されました。