SONYの1991年頃のAVアンプ(TA-AV670)が押入れで眠っていたので、引っ張り出し、少し修理してから聴いてみました。
修理と言ってもメイン・ボリュームのガリ取りだけです。
当時、使用していてガリが大きくなり、治す技量も無く、新しいヤマハのアンプに買い替えたと思います。
今回、分解してボリュームの構造をよく見ると、アルプスのボリュームですが、なんと完全密封型ではなく、小さな穴が開いており、そこから摺動子が回転しているのが見えるのです。
こりゃ駄目ですね。外の埃等による経年劣化は避けられないです。
ボリュームのガリ取りには、サンハヤトの「接点クリーナー」を使用しました。
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小さな穴からスプレーした後、ボリュームを回します。これを何回も繰り返します。
しつこく10回以上は繰り返したと思います。なんとかガリが無くなりました。
今後の事も考え、この小さな穴はテープで塞いでおきました。
しかし、改めて機器の内部を見渡すと、贅沢な部品や構造です。今ではこの値段では作れないでしょう。(当時8万5千円)
当時の仕様説明(気になる部分のみ抜粋):
ESアンプのテクノロジーを投入したドルビープロロジック&DSP搭載のAVアンプ。
フロント・センター・リア全てのパワーアンプ部にディスクリート構成を採用。
新開発のドルビープロロジックICを搭載。
無振動・無共振設計を追及するため、シャーシ構造にGシャーシを採用。
Gシャーシの素材は、大理石の主成分である炭酸カルシウムを不飽和ポリエステルに加え、グラスファイバーで強化して、音響的に検討した形状に一体成型、強固なシャーシ構造を実現。
また、非磁性・非金属性というメリットから、トランスやコンデンサーなどの磁界で誘発される電磁歪や渦電流発生が無く、音質劣化の減少にも成功。
電源部にはS.T.D.電源(Spontaneous Twin Drive)を採用。
この電源回路では、パワーアンプ部への整流回路をAクラス段用とパワー段用に分離しており、Aクラス段とパワー段の干渉を防いでいる。
パワーアンプ部には、音質を吟味したオーディオ用ケミコンや、非磁性絶縁塗料を塗布したオーディオ用抵抗を採用。
定格出力:85W+85W(フロント)
重量:15Kg
内部写真:
確かに、ESシリーズのトランス、ケミコンもニッケミで大きめです。12,000uF、5,600uF。
AVアンプだけあって、リア・パネルには、入出力端子が沢山並んでいます。どのように使ったら良いかわかりません。
取り敢えず、CDプレーヤーを繋ぎ、BOSE 901で鳴らしてみましたが、これが意外にも良い音でした。
粘りのある低域、良く伸びた高域。とても味のある滑らかな音です。
このアンプ、実は中古で売り飛ばしてしまおうと思っていましたが、勿体なく思えてきました。
最近の8万円クラスのアンプよりも良い音の様に感じます。
BOSE 901の様に、パワーが必要なスピーカーには合っていると思います。
そう言えば、BOSE 901を購入した初期は、DENON(当時、デンオンと呼んでました)の240W位の無帰還アンプで鳴らしていました。
これだったかな? PMA-790。兎に角、滅茶苦茶重かった事を覚えています(20kg)
こちらは、何年間か暫く使っていましたが、片chのパワートランジスターから煙が出ました。
このアンプはすでに廃棄済ですが、残しておき修理したら良かったかな?と今更ながら思います。
とにかく馬力のある音でした。