Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

692-0055島根県安来市飯生町605-8Studio_Rosso渡部洋士 Tel 0854-22-1546火水曜定休

色々迷う事も有りますが・・・

2013-05-08 20:39:14 | Rossoの休日
本日定休ですが・・・沢山の方がご来店頂いたようで大変申し訳無く感じております。
アトリエでロールカーテンを閉めて仕事をしておりますと外が何だかにぎやかなんです・・・。
こんな場合中からカーテン越しに除くのは失礼なのでひたすら仕事に没頭する事にしております。
知り合いの方なら電話を頂く事も有りますが・・・どうも知り合いではない様でして電話は有りませんでした。
こんな事は珍しくも無いのですが、夕方になって畑の植え付けたばかりの苗に水をやっていましたらご近所の方が来られまして
「今日はお休みなのに沢山の方が来られましたね~」
とご挨拶を頂きました、どうやら車が道路まではみ出ていた様子・・・ご近所の方にはご迷惑がかかってしまったかもしれませんね。
またせっかくお訪ねになったお客様には大変申し訳ない事でした・・・また水曜日以外の日にご来店をお待ちしております。

さてこの所のお休みの定例製作はSAアペルタです。
さて実車の方はすでにお客様の所に納車された様でしてこの連休にはドライブを楽しまれたのではないでしょうか!?

私の方はと言いますとすでにBBRとホットホイールの完成品は全て分解致しましたがまだどのように作ってゆくのかはっきりとは決めておりません、効率よく見栄えのする作品を作る為にはその製作方針を決める事が重要になって来ます。
最初はBBRの方が見た目が良いのでコレをベースにと思いましたが、コレをベースにすると開閉機構をボンネット/RLドア/トランクと4つも考えなければならないので予算を悪戯に大きくしてしまう可能性がありますのでこれを却下!
ホットホイールのミニカーをベースにするならボンネット/RLドアはそのまま使える事はメリットが有ります。
しかしトランクは作り直しと開閉機構を考えなければならない事。
ダイキャストのボディとレジンのボディをどこかでつなぎあわせないといけなくなる、しかも素材が違うので耐久性に少し問題が出て来る恐れが有ります。
継ぎ接ぎしてからウレタン樹脂で再キャストする事も考えましたがダイキャストのボディはかなり薄く強度や重量の面で問題が出そう・・・。

私が出した結論は後者でした。
素材の違う事で継ぎ目が出やすくなってしまう事は接合面を広めに取ったり裏から補強をする事で何とかしたいですね。

まずはBBRからリアのトランク周りのパネルを切り取りまして更にトランクフードの部分を糸鋸で切り離します。


ボディパネルの部分は599GTOのボディのトランク周りになる部分を切り取ります、画像ではオレンジの部分を切り取った事になります。
合わせてみると大体すっぽりと良い位置に嵌まります。

実際に取付ける前にフードの厚みをケガキしておきます。
ケガキはコンパスを使って描いておきます。

フードの方もコレくらい厚みが有りますので削って合わせる必要がありますね。

とりあえずダイキャストのボディとレジンのトランク周りのパネルを接着します。
出来るだけ広い面を補強して尚かつ接着する様に盛ってゆきます。
使った接着剤は板金用のグラスファイバー入りのパテでしてコレなら金属とも接着力が強いです(なにせ実車用ですから)しレジンの様な樹脂とも相性が良いですね。
表側にも少し広めに延ばしておくと後で継ぎ目が出て来る心配も少ないですね。


ファイバーパテが硬化したらペーパーで削って双方の部品が自然に一体化する様にします。
ここで計算違いだったのは双方のボディ形状が余りにも近いので表側のファイバーパテがほとんど無くなっても面の合いが良かった事です。

ここには最近の模型事情が見え隠れ致します。
と言うのもフェラーリなどは版権が厳しく大手のミニカーメーカーは無版権でモデルカーを作る事が出来ませんが版権を取る(買うと言う事になります)とメーカーから3Dデータをもらえるんですね。
恐らくBBRもホットホイールも版権をとっていますからデータをもらっているはずで、そのデータでミニカーを作れば意識的に変更を加えない限りこの様な移植作業をしても意外と納まりが良かったりする訳です。
昔なら原型氏が手でこね回して作る訳ですから同じ車でも違った形状になりますので移植作業は決して上手くいかなかったんじゃないでしょうか!?

左手前は599ベルリネッタ右奥が599GTO改SAアペルタです。
良くご覧頂くとリアバンパーはGTOの物では無く599ベルリネッタの物を移植しています。
コレも先の理由でぴったりと合わせる事が出来ます。

フロントフェンダーの上側の峰が少しだるく感じましたのでここにもポリパテを盛って角を付ける様に削り出しています。

本来ならボンネットは599ベルリネッタ(以降GTB)をそのまま使いたい所ですがボンネットのヒンジの位置関係がGTOとGTBでは僅かに違いましてそのまま使う事が出来ませんでした。
外観は3Dのデータをもらえますがヒンジなどは各完成品ごとの設計になりますので同じメーカーの物とは言え流用は出来ませんね。
仕方が無いのでGTBのアウトレットをGTOのボンネットに移植します。

おまけにフロントの中央に有る凹みもパテで埋めておきます。
実車も少しずつ形状が違うんですね~。

上から全景を見るともう既にSAアペルタになっています、まだまだ問題は有りますが・・・。