踊る小児科医のblog

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高校野球はいつまでこんなことを続けるつもりか(明徳義塾出場辞退)

2005年08月04日 | SPORTS
高校野球について、私がどうしても好きになれない点の最たるものが、最悪のタイミングで出てきてしまいました。明徳義塾の出場辞退については、各ニュースサイトなどで報道されているので詳しくは引用しません。また、情報は限られているので、こと細かに分析してこの高校の対応を批判するつもりはありません。
以下は一般論を含めて、

1)未成年の喫煙、特に一流スポーツ選手の喫煙の問題と、防煙教育や禁煙支援治療の欠如
2)運動部にまだ残っている暴力体質
3)運動部の勝利至上主義、一元的思考
4)“不祥事”についての隠蔽体質
5)高野連の「見つかったもの、表に出たものは切り捨てる」異常な潔癖体質(本質をみていないがために、隠蔽につながる)
6)同じように「一時的に表に出たものにだけ大騒ぎする」メディア

こういったものが重なり合って、選手や応援する県民、さらに相手チームや代替出場チームにとって何のメリットもない「出場辞退」などという異常事態に発展したことを、関係者は直視すべきだと思う。

もちろん1)2)はあってはならない事態ではありますが、こんな馬鹿げたことをしているのは高校野球だけだし、そこには朝日・毎日・NHKを中心とした「高校野球とメディア」の問題や、それに連なる多数の「高校野球を飯のタネにしようとしている人たち」の姿が見え隠れします。

ダルビッシュ投手の一件も、彼を非難して切り捨て、謝罪させ謹慎させることで何の本質的な対策もとろうとしなかった。
そのツケがここでこんな形で出てきてしまった。

選手は泣いても泣ききれないが、元々そういう世界なのだからあきらめるしかない。
いくら一般社会の常識から解離していても、それがこの「ムラ社会の決まりごと」なのだから。
そういうのは、どこにでもあるんだよ。

3)については、全人的教育や、中学高校だけでなく一生を見越した適切な指導をされているところも増えてきているのではないかと思う。
4)5)6)はこの問題に限らず、例えば核燃とかアスベストとか、いろんなところで同じようにみられる日本社会の特徴と言えるかもしれません。