踊る小児科医のblog

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インドネシアでポリオ流行

2005年08月25日 | こども・小児科
#とりあえず詳しいコメントなしでニュース拾いなどをしておきます。いったん根絶された地域でも予防接種を怠るとこうなってしまうという例で、これでまた世界中からポリオが無くなる日が遠くなり、国内でポリオ予防接種をやめられる日が来るのも遠ざかりました(元々、今年中の目標は無理になっていたところではありますが)。

インドネシアでポリオ流行 10年前「根絶」今後拡大も
 インドネシアで10年前に根絶されたとみられたポリオ(小児まひ)が流行、24日までに患者が200人を超えた。さらに拡大して他国に波及する恐れが指摘され、政府や世界保健機関(WHO)が対応に追われている。
 ポリオは東南アジアでは1997年、カンボジアでの感染報告が最後で、WHOは2000年の京都会議でアジア太平洋の37カ国・地域でポリオを根絶したとする「京都宣言」を発表。予防接種の普及で近年、アフリカと南アジアの一部地域に封じ込め、WHOは天然痘に続いて今年中に世界からの撲滅を目指していたが、4月以降イエメンやインドネシアに飛び火し、年内撲滅は難しくなっている。
 インドネシアでは5月初めにジャワ島西部で外国からの輸入感染とみられる患者が見つかって以降、首都ジャカルタやジャワ島中部、スマトラ島南部に拡大。成人男性1人を含む226人の感染が確認された。
 政府は今月30日と9月下旬に全国で子供約2400万人に予防接種を実施する方針。流行地域では既に一斉接種が行われたが、安全性を疑問視する親が子供に受けさせない例が多く、流行の一因となっている。
 予防接種を支援する国連児童基金(ユニセフ)の医師は「雨期で衛生状態が悪くなる10月までに封じ込めないと流行が定着、感染輸出国になる恐れがある」と警告した。
 ポリオ(小児まひ) ポリオウイルスが口から感染し、手足などにまひが出る病気。急性灰白髄炎とも呼ばれ、呼吸中枢が侵されると死亡することもある。世界保健機関(WHO)はアジア西太平洋地域や、欧州地域で根絶を宣言したが、アフリカなどで感染が拡大。原因はナイジェリアで2003年、予防接種で不妊になるなどと誤った情報が流れ、約10カ月接種が中断したことが大きな要因とされる。