今の季節にはふさわしくないのだが、最近、ことあるごとに思い浮かぶ句がある。
物言えば 唇寒し 秋の風
松雄芭蕉の句だが、人の悪口を言ったり、さんざん自慢話をした後の空しい気分を詠んだものなのだそうだ。悪口も自慢も語っていないつもりだが、真冬だろうが真夏だろうが、話の通じない相手と対面しているとこの句が浮かぶ。最近は、相手の言葉を聞いただけで、自分は何も話さなくても陰鬱な気分に陥ってしまうことが増えたような気がする。それでも、いや、それだからこそ、その場を早く丸く切り抜けたくて、ニコニコしながら話を聞いている、つもりである。気持ちよく会話ができる相手というのは、思いの外少ない。まして、今は隠遁状態なのでなおさらである。しかし、思っていることを溜めておくのは腹膨れる心地がするので、こうして駄文を書きなぐってみたりする。
物言えば 唇寒し 秋の風
松雄芭蕉の句だが、人の悪口を言ったり、さんざん自慢話をした後の空しい気分を詠んだものなのだそうだ。悪口も自慢も語っていないつもりだが、真冬だろうが真夏だろうが、話の通じない相手と対面しているとこの句が浮かぶ。最近は、相手の言葉を聞いただけで、自分は何も話さなくても陰鬱な気分に陥ってしまうことが増えたような気がする。それでも、いや、それだからこそ、その場を早く丸く切り抜けたくて、ニコニコしながら話を聞いている、つもりである。気持ちよく会話ができる相手というのは、思いの外少ない。まして、今は隠遁状態なのでなおさらである。しかし、思っていることを溜めておくのは腹膨れる心地がするので、こうして駄文を書きなぐってみたりする。