熊本熊的日常

日常生活についての雑記

鴨が来て

2011年05月18日 | Weblog
木工教室のある東村山の駅前に今年も鴨の親子がやって来た。震災があっても、元原発が放射能を撒き散らしても、春先の気温が低くても、来るべきものは来るのだと、以前にも増して感慨深く、水の上を行く鴨たちを眺めた。

不思議なもので、駅前の池には1家族しかいない。鴨の生態については全く知らないが、一世帯あたりの縄張りが大きいのだろう。人間のように長屋に住むという感性はないらしい。

木工教室を初めて訪れた日も、駅前の池に鴨の親子がいた。あれから2年になる。木工は、勿論、道楽なのだが、楽しいとか辛いとかというようなこと以前に、すっかり自分の日常生活に埋没してしまった。そのように感じられるのは、おそらく、生活に必要なものを作り、出来上がったものを生活のなかで用いているからではないだろうか。もはや特別なことではないのである。

家事を毎日繰り返していても、漠然とやっているだけでは、そこから何も生まれない。日常に埋没してしまったと感じることの背後に、そういう惰性化への危険が潜んでいる。以前にも書いたが、いまだに図面を引いてから作るということをしたことがない。ちょうど先日、製図に関連した授業を受けたところなので、今度こそ、買い揃えた製図用具を駆使して製図を引いてみようと思う。