夏の間、丹沢はヤマビルが多いので行けませんし、手近な山も標高がそんなに高くないので最近の猛暑では無理です。
そんな訳で夏でも平地より10度以上気温が低い2000m超えの山しか行けません。
去年は大菩薩嶺(2057m)と八ヶ岳連峰の北横岳(2480m)に登りました。
私は本格的な登山が出来るわけではなくて、ハイキングレベルですから2000m超えとは言っても登れる山は限られてきます。
・かなりの高さまで車やロープウェイなどで行ける。
・自力で登る高低差が500m程度
・日帰り出来るところ
・登山口に駐車場がある事
という条件を満たすところになります。
大菩薩嶺は中央道の勝沼ICから登山口の上日川峠(標高1585m)まで行けて無料駐車場があり、自力高低差は472mです。
北横岳は乗り場に無料駐車場のある北八ヶ岳ロープウェイで山頂駅(標高2237m)まで行って、そこから自力高低差243mだけです。
今回登った蓼科山は北横岳に登ったときに近くに見えたのですが、そこまで行く時間も体力も無かったので「来年は登りたい」と思って、その時は諦めた山です。
天気も良く、風も3~4m程度、気温も22度くらいという予報を見て前日朝に決行を決めて支度しました。
私にとって初めての2500m超えのハイキングです。
登山ルートは色々あるのですが、ネットで調べて、一番距離が短く難易度の低い7合目登山口から馬返し、将軍平を経由して山頂を目指すコースを選びました。
朝5:00にマイカーで自宅を出発し、中央道八王子IC~SAで朝食~諏訪IC~R152~ビーナスライン経由で、途中渋滞も無く蓼科山7合目駐車場に8:20に到着しました。
7合目の気温は予報通り22度でひんやりと涼しく爽やかです。
トイレを済ませたり、身支度を整えて8:45に登りスタートです。
この鳥居が登山口の目印です。
最近はどの山に行ってもこの看板がありますね。
登山届を投函して登り始めます。
登り始めはこういうなだらかな道です。
樹林の中を行く道なので日影です。
暫く進むと徐々に急坂になり、石や小さな岩が敷き詰められたような道で非常に歩き辛いです。
30分位登ると「馬返し」という地点に着きます。
馬はここまでした登れなかったことが由来だそうで、確かにこの先、更に険しくなります。
緑色のロープが登山道の目印になっています。
途中、少し景色が開けたところもあります。
女神湖や北アルプス?が見えます。
登山口から2時間余り登ったところで蓼科荘というヒュッテ(将軍平)に着きます。
ここでトイレ(有料200円)と休憩です。
ここから山頂までが最大の難所です。
1~2mはあろうかという大きな岩で出来た急斜面です。
登山道と言うより「崖」と言った方が良さそうです。
写真の上の方に小さく登山者が写っているので、岩の大きさがお解り頂けると思います。
この道が延々と1時間くらい続きます。
12:00丁度頃、登り始めて3時間15分くらいでようやく山頂に到着しました。
山頂の少し手前に「蓼科山頂ヒュッテ」があり、飲み物と軽食を摂ることができます。
トイレもありますが、当然有料(200円)です。
ご覧の通り雲一つ無い快晴で、そよ風が吹いて気持ちが良かったです。
ヒュッテから5分位登った所に山頂があります。
山頂付近は森林限界を超えているので高山植物以外の高木は全く生えておらず、大小の岩がゴロゴロしているところを飛び石のように進みます。
蓼科山神社の祠と鳥居が見えています。
ここが2530mの山頂です。
快晴のお陰で、山頂からは遮る物が何も無い、文字通り360度の大パノラマが拝めます。
八ヶ岳連峰
手前には去年登った北横岳や坪庭、ロープウェイの駅が見えています。
南アルプス
中央アルプス?
北アルプス
20分程絶景を堪能した後、ヒュッテに戻って軽い昼食(コンビニおにぎり)を摂って休憩し、12:40頃に下山を開始しました。
7合目駐車場まで戻らなければいけないので、来た道をそのまま戻ることになります。(これがマイカーハイキングの泣き所😥)
岩の崖、石だらけの急斜面を滑落したり転んだりしないよう慎重に下りていきます。
15:15、怪我も無く無事に下山完了しましたが、膝がガクガクになりました。
8:45の登り始めから6時間半掛かりました。
この時刻の7合目の気温は25度くらいで、十分涼しかったですが、私は汗だくになっていました。
車に用意してあった乾いた服に着替えて、15:30帰路に着きました。
山中で珍しい鳥や蝶を見掛けましたが、写真に収めることはできませんでした。
山頂に自生していたヤマハハコ(山母子)という高山植物です。
今回のお土産です。
登山記念バッチです。(600円) 早速帽子に取り付けました。
熊よけの鈴です。(1000円だったかな?)
テンをあしらったバンダナです。(1400円だったかな?)
帰路は往路と全く同じコースですが、中央道恒例の談合坂~小仏トンネルの渋滞に嵌まり、帰宅は19:15になりました。
往路は渋滞無く朝食時間も入れて3時間20分でしたが、帰路は休憩無しで3時間45分掛かりました。
これで今年2回目、一昨年にハイキングを始めてから28ケ月で16回目のハイキングになりました。
次は少し涼しくなってから仲間2人を誘って大菩薩嶺に登ろうかと思います。
本格的な秋になったら丹沢表尾根の縦走(山小屋1泊)に、これも仲間3人でチャレンジしようかと思っています。
<最後に>
今回私が上ったコースをネットで調べると「往復3時間」とか「小中学生でも登れる楽なコース」などと書かれていますが、こういう情報は鵜呑みにしない方が良いです。
3時間で往復できるのは一体どんな人でしょうか?(ベテラン登山家? 若いアスリート並みの体力の人?)
あの岩場を小学生が安全に登り降りできるとは思えません。
私のようなジジイでなく、若くて体力満々の方でもあのコースを怪我しないように慎重に行けば、往復で4~5時間は確実に掛かると思います。
登山者を増やすための「売り言葉」なのかも知れません。
山頂の看板に書いてある「主な所要時間 7合目登山口まで60分」も信じられません。
私は年寄りなので3時間以上掛かりましたが、若い人でも怪我しないように行くには最低2時間は掛かると思います。
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自力で上り下りする高低差が630mですからハイキングレベルであることは間違いありませんが、仰る通りナメて掛かると痛い目に合う可能性はあります。
ハイキングをされる方はお子様からお年寄りまで、全くの素人の方から本格的な登山家の方まで本当に様々ですが、どのレベルを基準としてネットの情報などが発信されているかをある程度見極める必要があります。
少なくとも、私のように、ここ2~3年でハイキングを始めた年寄りの初心者を基準にしていないことは明らかです。
ネット等で情報発信される方も、その辺の基準をある程度明確にして誇張の無いように発信されることが重要だと思います。
何せ、人の命が掛かっていることですから。
今回の蓼科山7合目からのコースは私が過去に登った15回の中で難易度は上から2番目くらいです。
一番大切なのは決して無理をせず、駄目だと思ったら引き返す勇気を持つことだと思います。
でも頂上に着いた時の達成感と爽快感、絶景を目にした時の充実感は大変な魅力です。
これからも無理、無茶をしない範囲で楽しみたいと思います。
最後になりましたが、富士山で滑落されたお知り合いの方にお見舞い申し上げます。
パワーを維持されて気力充実です。
頂上からの展望はなにものにも代えがたい
事でしょう。
この岩場は本当に大変でした。
登りも大変でしたが、本当にキツかったのは下りです。
転倒や滑落が怖いので、慎重に、慎重に下りました。
こういう岩場がある山は珍しくは無いですが、1時間も続くのは初めてです。
毎日スクワット80回を続けている成果が少しはあったと思います。
頂上からの眺めと達成感・・これがハイキングの醍醐味ですね。
歳食ってから山の魅力を知り、最近はプラモ制作を怠けて山歩きばかりにするようになりました。
まだ2000mを超える山には登ったことがありません。私の住む四国の最高峰が石鎚山の1982m(西日本の最高峰でもある)なので・・・。
2500mにもなると別世界なんでしょうね。写真を見ると低山とは違ったスケールの雄大さに驚かされます。
海遊びと山遊び、どちらもお気をつけて。
こちらこそ、ご無沙汰しております。
私もハイキングを始めたのは65歳を過ぎてからです。
2000m超えは2回ありましたが、2500m超えは初めてです。
やはり2500mを超えると森林限界を超えるので山頂の景色が違ってきますし、空気が乾燥しているというか、ちょっと薄いような気がしました。
周辺の山が同じ高さか少し下に見えるのも1500mクラスの山と大きく違います。
仰る通り、スケールが大きくなります。
今後も無理せず、自力高低差5~600mを守りながら続けたいと思います。