万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

"検察と闘う"―それは犯罪者の台詞

2010年01月17日 15時42分47秒 | 日本政治
小沢氏「検察と戦う」、首相「戦ってください」 異常事態、批判に同調(産経新聞) - goo ニュース
 西松建設事件が発覚した時、当時野党であった小沢氏側が、”これは、国策捜査である”という旨の批判発言をしたことは記憶に新しいところです。民主党が政権与党となった今、検察の捜査が”国策”ではないことが明らかとなったわけですが、それでも、”検察と闘う”ということになりますと、検察対小沢氏の対決は、正義対悪の構図となるのではないでしょうか。

 世論調査によりますと、7割以上の国民が、小沢氏の辞任を求めていると報じられています。この数字は、国民の多くが、小沢氏が、政治利権がらみの汚職や違法行為に手を染めていると疑っていることを示しています。報道されている内容から判断しますと、一連の事件は小沢氏自身に責任があり、本人が逮捕・訴追される可能性は高いと見ているのです。たとえ小沢氏が弁解しても、それは、犯罪容疑者の言い逃れにしか聞こえないのです。

 警察も検察も、社会正義を実現するために設置されている機関であり、国家の法秩序と国民を守る使命があります。政治主導というスローガンの下で、官僚組織であることを理由に検察を批判することは、自らが法に触れる行為を行っていると白状しているようなものなのではないでしょうか。 

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コメント (2)
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