世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。
小沢氏「不起訴不当」検察審の判断部分全文(読売新聞) - goo ニュース
昨日、小沢氏の資金管理団体『陸山会』の収支報告書虚偽記載事件について、「不起訴不当」の決議が出されました。ネット上に公開されている東京第5検察審査会の判断部分を読みますと、理路整然とした論述ぶりに驚くばかりです。
ところで、検察審査会は、政治資金規正法の抜け道を指摘していますが、検察審査会法にも抜け道があると思うのです。「不起訴不当」の決議とは、検察官の調査が不十分である場合に出されるとのことで、実際に、審査会の判決部分では、検察が、今後すべき調査について列挙しています。しかしながら、検察が、再度、不起訴処分を決定しますと、「起訴相当」とは異なり、再審ができないのです。「不起訴不当」の趣旨が、検察に対する再調査の要求であるならば、たとえ、検察が不起訴処分を再度決定したとしても、その調査結果を加えた判断を行うチャンスが検察審査会に認められませんと、検察審査会が、充分に機能しないことになります。
もっとも、検察審査会の「不起訴不当」に対する再審の否定は、最初の不起訴処分と”同一の理由により”という条件と、再審を申し立てることはできないのは、”告訴若しくは告発した者”としていますので、あるいは、わずかなりとも、”逃げ得”を許さない道が残されているのかもしれません。何れにしましても、検察審査会法の”抜け道”を塞ぐ改正が必要なように思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
小沢氏「不起訴不当」…07年分で検察審査会(読売新聞) - goo ニュース
本年4月27日、東京第5検察審査会は、小沢氏の資金管理団体である『陸山会』の2004年と2005年分の収支報告書の虚偽記載事件について、検察の不起訴処分は不当とする決議を行いました。今回の東京第1検察審査会の決議は、2007年分のものですが、二度目の不起訴の決議は、重く受け止めるべきと思うのです。
先の不起訴不当決議については、小沢氏の支持者は、むしろ、検察審査会の方を強く非難していました。法律の素人の判断はあてにならないとか、判断に偏向があるとか、はたまた陰謀であるとか・・・。しかしながら、審査員の異なる別の審査会でも同様の結論に達したとしますと、これらの言い訳は説得力を失います。誰がどう判断しても、やはり、小沢氏の行為は違法であったと考えられるからです。
2004年と2005年分の収支報告書については、再度、審査会で「不起訴不当」との決議が下されますと、もはや逃げ隠れすることはできず、小沢氏は強制起訴されることになります。そろそろ小沢氏は、潔く観念すべきなのではないかと思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
「美人スパイ」の国籍剥奪=英への渡航不可能に(時事通信) - goo ニュース
イギリス内務省は、自国国籍のロシア人スパイを、国益を損ねるとして、国籍を剥奪することを決定したそうです。どの国でも、自国に害を与える人物を取り締まり、必要とあらば排除することは、政府の当然の仕事です。
それに引き替え、我が国の千葉法相は、イギリスの真逆です。拉致事件の実行犯の釈放嘆願書にサインをしたり、法務大臣に就任しては、不法入国者に対して法を無視した甘い措置をとったり、自国の社会秩序を混乱させるような法案を制定しようとしたりと、自国の利益を害する活動のオンパレードです。先日の参議院選挙で落選したのも、”法務大臣には不適格”、との判断が国民から下ったからに他なりません。千葉法相は、自由も、民主主義も、法の支配も、何も理解しておらず、法務大臣としての権力を自らの利益のために悪用しているのです。
千葉法相の暴走振りからみますと、法相自身が、何処かの国の”スパイ”なのではないかと疑うほどです。これでは、我が国の国益は損なわれる一方ですので、民意に従い、潔く、辞任していいただきたいと思うのです。それが、法務大臣として最もふさわしい態度なのではないでしょうか。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
スペイン国債440億円分、中国が購入(読売新聞) - goo ニュース
中国が、元安政策の副産物でもある大量の外貨を米国債の購入に充ててきたことは、よく知られています。最近では、外貨準備の運用先の多様化を積極的に進めており、スペイン国債の大量購入も、この政策一環と言えそうです。
ところで、中国は、スペインのみならず、世界各国の国債を買い集めているようです。日本国債の購入額も、近年、拡大を続けており、年金の給付の拡大に伴い、公的年金が、国債の放出額を増やしている現状を考えますと、中国は、最大の日本国債保有国となりそうです。おそらく、中国政府は、元安政策を念頭に、外貨運用のリスク分散を図り、インフレやバブルをも抑制したいのでしょうが、各国の国債の大量購入は、国際経済の不均衡をさらに悪化させ、さらにはG20で合意された財政再建をも遅らせてしまうかもしれません。しかも、政治的なリスクの発生も否定できません。
中国の国家外貨管理局が、スペイン国債への大量に買い取ったことで、市場では、スペイン国債への安心感が広がったようです。しかしながら、中国政府が、米国債の売却をカードにアメリカ政府に対して、再三、政治的な脅しや圧力をかけていることを考えますと、やがて、世界各国は、中国マネーに屈してしまうことになるかもしれません。看板ではあれ、共産主義国家が、マネーを武器に世界を牛耳ることになろうとは、誰が、想像したことでしょうか。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
タコのパウル、予想した8試合の結果を全的中!(サンケイスポーツ) - goo ニュース
W杯の勝敗予測を見事に的中させたタコのパウル君は、一躍、世界中に名を知られる”有名タコ”となりました。対スペイン戦でドイツの敗北をも当ててしまったため、危うく”サラダ”にされそうになったのですが、この時、パウル君を救うべく考えを巡らしていて、ふと、頭に浮かんだのが、パウル君は、黄色が好きなのではないか、ということです。
よくよく箱に貼り付けられている対戦両国の国旗の色を見てみますと、パウル君は、どうやら黄色がある方、あるいは、黄色の面積が大きい方の箱を選んでいるようなのです。ドイツの対戦国であったイングランドも、アルゼンチンも、ウルグアイも、何れも、国旗には黄色は含まれていないか、わずかしかありません。準決勝戦では、一面黄色のスペインの国旗と比べてドイツの黄色は面積が狭いので、パウル君は、ついついスペインの国旗に魅かれてしまったようです。優勝決定戦のスペイン優勝の予測的中も、オランダの国旗には黄色がないことから頷けます。
パウル君の予測は、国旗の色につられた結果であったのでしょうか。もしかしますと、パウル君の大好物には、黄色いものがあったのかもしれません。それとも、W杯南アフリカ大会では、国旗が黄色の国が勝ち進むという新たな神話が誕生したのでしょうか。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
かすむマニフェスト 何を頼りに投票すればいいの?(産経新聞) - goo ニュース
民主党は、国民に不人気でありながら、早期の成立をはかりたい三法案―外国人地方参政権法案、夫婦別姓法案、人権救済機関設置法案―については、参議院選挙でのマニフェスト記載を見送りました。マニフェスト不記載には、正反対の二つの解釈が成り立つものの、民主主義の原則に照らせば、これらの法案の成立は難しいのではないかと思うのです。
(1)不記載だから成立できない
第一の解釈は、政党は、国民との約束として、自らが実現を目指す政策をマニフェストに書かなければならず、不記載ということは、すなわち、法案を提出することができないことを意味する、というものです。契約に譬えてみますと、契約内容に書かれていないことを実施することできない、ということになります。
(2)不記載は白紙委任である
もう一つの解釈は、マニフェストに書かれていないことについては、国民が、政党に白紙委任したに等しい、というものです。この考えは、法の解釈論でいうならば、規定されている事項から規定されていない事項を肯定する反対解釈に近いものですが、これでは、無制限に白紙委任の範囲が拡大してしまいます。
こうした問題の発生は、そもそも、マニフェストに記載すべき事項とは何か、ということを議論せずして、見切り発車してしまったことにも原因があるのですが、少なくとも、民主主義を尊重するならば、白紙委任の容認は、大問題なのではないかと思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
婚外子15年で1・5倍、最高裁審理へ(読売新聞) - goo ニュース
民法の規定が婚外子の相続分が二分の一である問題について、近々、最高裁判所で憲法判断が示されるそうです。こうした家族法の改正こそ、国民意識が反映されるべきなのではないかと思うのです。
何故ならば、合憲が違憲かの判断は、確固たる基準があるわけではなく、最高裁判所の裁判官の”認識”に任されているからです。合憲判決が下された時期から婚外子の数が1.5倍に増えたとはいえ、我が国の婚外子の数は、欧米諸国と比較しますと、それほど多いわけではありません。裁判員制度の導入に際しては、最高裁判所も、国民の一般常識を司法の場に、とキャンペーンを張っていたのですから、家族法の変更についても、国民の常識的な判断こそ尊重すべきです。
婚外子の問題には、親との同居や扶養義務の問題、あるいは、認知を受けていない婚外子との差など、まだまだ考えるべきことがたくさんあります。家族法は、国民全員に関わるのですから、最高裁判所の司法判断に”白紙委任”するのは、民主主義の精神に反していると思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
地方税、過去最大の3.5兆円減=09年度決算見込み―総務省(時事通信) - goo ニュース
2007年度には14.7兆円あった法人税収は、長引く景気低迷を受けて、現在では、6兆円程、つまり、半分以下に減少しているそうです。この減収分だけでも8兆円にのぼるのですから、日本財政は”火の車”です。
巨額の減収分は、現在、国債の増発で補われています。しかしながら、個人向け国債キャンペーンも不発に終わり、本日の新聞報道によりますと、財務省では、海外での日本国債の販売を促進するために、新たに情報官を設置するとのことです。これらの一連の財務省の動きから、日本国債の安定消化に不安が生じてきていることが読み取れます。加えて、今後、政府が、歳出の削減や増税を見送りますと、国債の買い安心感もなくなり、価格暴落のリスクも高まります。
参議院選挙を控え、民主党は、有権者を意識してか、”給付政策”の見直しには消極的です。しかしながら、国債が消化できなくなった時点で、カリフォルニアのように、否応なく、政府活動が停止状況=非常事態に追い込まれることも大いにあり得ることです。有権者は、投票に際して、国債リスクをも考慮に入れるべきと思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
ものづくり支援不要? 科学技術の予算削減(産経新聞) - goo ニュース
民主党政権の行った政策において、最も愚かな政策の一つが、科学技術予算の削減であったと思うのです。
公共事業とは、とかく悪者と見なされていますが、個人ではできない大きなプロジェクトを実施できるというメリットがあります。このメリットは、”ばらまき”政策といった所得再配分政策や給付政策にはないものです。後者の政策は、支給終了とともに政策効果は霧散してしましますが、公共事業は、その後の経済成長を支える基盤となります。科学技術の研究・技術開発もまた、広くは公共事業の一つであり、財源や知恵を集めることで、個人ではできない成果を上げることができるのです。いわば、成長の土台を造ることであり、将来にわたって、その利益は均霑されます。
民主党政権では、給付政策や再配分政策には熱心ですが、長期的な視野に立った経済ヴィジョンに欠けているようです。産業を潰して社会保障が充実するなど、現実にはあり得ません。カンノミクスは、亡国への道なのではないかと思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
首相、法人税 来年度にも下げ 最高税率上げも検討(産経新聞) - goo ニュース
管首相は、先行して法人税率を20%下げる一方で、消費税については、2、3年の時機を見て増税に踏み切りたいようです。しかしながら、この方法ですと、財政再建どころか、赤字国債の発行額が、過去最高を記録するのではないかと思うのです。
日本企業が、厳しい国際競争にさらされていることは、国民周知のことです。中韓が自国通貨安政策、安い労働力、政府補助、巨額の重点投資などを総動員し、官民を挙げて自国企業を支援している体制にあって、我が国の企業は、苦戦を強いられています。この状況に鑑みれば、企業の税負担を軽減することは競争力の強化と雇用確保には必要な政策でもあります。しかしながら、その一方で、”ばらまき政策”は継続する、増税はしない、では、どう考えましても、財政は悪化します。累進課税を強化するとの方針も示しているようですが、億万長者が数えるぐらいしかいない日本国にあって、どれほどの歳入増加になるかは分かりません。到底、法人税減税分をカバーできるとも思えないのです。
中国が、日本国債の購入に意欲を示しているとの報道もあり、日本国のギリシャ化も現実味を帯びてきています。選挙目当てに国民受けのよい政策を場当たり的に並べるますと、後にその”つけ”は国民に回ってきます。これでは、あまりに無責任なのではないでしょうか。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
中国人大量保護申請…48人呼んだ姉妹の心境は(読売新聞) - goo ニュース
中国残留邦人の子孫である姉妹の親族48人が、来日直後に生活保護を申請し、受給を受けている問題は、既にネット上では、社会保障の悪用として非難を受けているようです。この事件、あまりに多くの問題を含んでいると思うのです。
(1)国籍法改正の遡及効果
この報道がなされた時、すっかり、”中国残留孤児”の方の問題であると勘違いしていました。しかしながら、詳しい報道によりますと、姉妹の方々は、日本人を母として生まれた”中国残留邦人”の娘さんであり、しかも、当時の国籍法は父系主義でしたので、法的な問題はなかったはずなのです(中国国籍法第4条では、両親の一方が中国の公民であり、中国で生まれた場合には、中国国籍が付与されるとしている)。父母両系主義への改正は、1984年のことですので、2008年11月に姉妹が日本国籍を取得したとしますと、遡及して適用されたことになります。
(2)出生届が出ていなかったのは誰なのか
報道では、”出生届が出ていなかった”、とされていますが、この情報からは、母の出生届が出されていなかったのか、それとも姉妹の出生届であるのか分かりません。また、出生届が出ていたかったのは、姉妹であったとしても、父の非嫡出子であったのか、母の非嫡出子であったのかも判然としません。
(3)国籍と戸籍の問題
たとえ、母の日本国籍は保持されていたとしても、姉妹が既に父の戸籍に入っている場合、国籍だけを母系から継承することはできるのでしょうか。それとも、母の国籍を継承するために、あえて母の非嫡出子という立場を強調したのでしょうか。
(4)介護目的の来日
姉妹の親族は、年老いた姉妹の介護を目的として入国申請を行ったようです。しかしながら、二人の介護のために、48人の入国許可はあまりに不自然ですし、非現実的です。何故、大阪入国管理局は、見え透いた嘘を見破ることができなかったのでしょうか。
何れにしましても、この問題には、国籍法を含め、様々な問題が入り組んでいそうです。社会保障制度が悪用されないためには、徹底的に事実関係を調査し、防止策を講じる必要がありそうです。自ずと国民の負担能力には限界がありますので、このまま放置しますと、生活保護費の支出増加で、国が押しつぶされてしまうのではないでしょうか。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
競争力低下 取り残される日本(産経新聞) - goo ニュース
管首相は、増税による税収増加を、医療、環境、介護・・・といった社会保障分野に重点的に配分し、新たな成長産業に育てるというカンノミクスを打ち出したようです。しかしながら、この政策、中韓に製造業を譲り、市場からの撤退を意味する政策なのではないかと思うのです。
何故ならば、カンノミクスには、我が国の製造業の競争力強化政策は、何も含まれていないからです。しかしながら、戦後、今日に至るまで、我が国の基幹産業となり、経済成長の原動力となっきたのは、”ものづくり”、すなわち、製造業の分野でした。現在でも、雇用の大半は、製造業によって支えられています。新たな成長産業を育てることは長期的には重要なことですが、肝心の製造業が壊滅してしまっては、国民の所得も雇用も減少の一途を辿ることになります。
しかも、カンノミクスが想定する成長産業は、社会保障分野という”大きな政府”路線に位置しており、実際に、どの程度、経済効果があるかも分かりません。新たな産業が失業を吸収できるほどに育ってもいない段階で、製造業を切り捨てるとなりますと、国民生活はさらに悪化するのではないでしょうか。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
日本国では、パナソニックが外国人の雇用を大幅に増やす方針を表明したこを始めとして、ファーストリーディングや楽天が公用語を英語とするなど、”脱日本企業”の動きが活発化しています。市場のグローバル化が進展する中、果たして企業は、”無国籍化”できるのでしょうか。
現在では、多くの企業が、”多国籍化”しており、国境を超えてグローバルに事業展開を行っています。しかしながら、本社機能は、その企業が設立された国に通常は置かれており、本社の所在地をもって、企業の”国籍”として理解されています。このため、”自国企業”が、国内外で不当に不利益を蒙ったり、トラブルに巻き込まれたり、あるいは、海外への売り込みを行う場合、しばしば、政府が訴訟を引き受けたり、後ろ盾となったりしてきました(EUでは欧州委員会も・・・)。もし、企業が無国籍化しますと、企業は、こうした政府の保護は受けられなくなります。グローバル化の先端をゆく金融の分野でも、金融危機が発生しますと、民間金融機関が、”自国政府”の救済を受けることは稀ではないでのす。
WTOの紛争解決手続きでも、政府の役割は重要であり、企業が、直接にWTOに提訴することはできません。企業が海外に事業を拡大すればするほど、ビジネス・チャンスと共に、紛争や摩擦が増加するのですから、企業の”無国籍化”には、自ずと限界があるように思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
「普天間」で国を提訴方針=基地取り決め無効訴え―沖縄・宜野湾市長(時事通信) - goo ニュース
防衛や安全保障政策など、高度に政治性のある政府の行為については、司法の審査対象から外すという考え方があり、これは、統治行為論と呼ばれています。日本国の裁判所も、憲法第9条をめぐる訴訟の判決において、砂川事件上告審判決、苫米地事件上告審判決、長沼事件控訴審判決などでは、統治行為論を適用してきました。
沖縄の宜野湾市では、普天間基地問題について政府を訴える構えのようですが、もし、憲法第9条を根拠に違憲性を問うとしますと、やはり、統治行為論により訴えは却下される可能性が高いと予測されます。一方、判例を踏まえて、憲法訴訟ではなく、政府が、国民の安全を守る義務を怠ったとする、一般的な義務違反を根拠に基地の違法性を問うとしましても、根拠となるべき法律はなさそうです。基地に関連して何らかの事故が起きた場合、その被害の損害賠償を国に訴えることはできますが、基地の設置自体を違法とすることは難しいのではないかと思うのです。
そもそも、基地とは、国家と国民の安全を守るために存在しています。このため、基地の設置は、一部の個人=市民の安全と相反するケースが発生することは大いにあり得ることです。こうした場合、一部の個人が国民全体を犠牲にするという展開も回避せねばならず、国家の安全を優先することは、致し方がありません。国と沖縄との対立構図を先鋭化するよりも、沖縄防衛のために、国と県とが良好な協力関係を構築し、かつ、周辺住民の生活環境を改善するよう、双方が歩み寄る方が、よほど建設的であると思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
【2010参院選】成長シナリオ不透明 先行する増税論議(産経新聞) - goo ニュース
リーマン・ショック以来、各国の財政状況は悪化し、先日トロントで開催されたG20でも、財政赤字削減の目標が掲げられました。我が国については、国債が国内で消化されているという事情から、例外扱いされたようですが、財政再建のために増税に踏み切る国は少なくありません。
震源地となったギリシャ政府がタバコやアルコールを対象とした増税を決めたのを始めとして、イギリスでは、キャメロン新内閣の下で、付加価値税を20%に上げる案が早々に公表されました。財政の優等生であったドイツでも、ついに財政赤字が拡大し、公務員の削減案などが発表されています。スペインでも、先日、政府が付加価値税の税率を上げる可能性を示唆しました。同じ目標を掲げても、それぞれの課税制度や財政事情は異なることもあって、各国の対応は一様ではありません。
我が国も場合も、消費税率上げに拘る必要はなく、様々な方法を駆使する余地は残されています。ピンポイント式で増税を行うこともできますし、”ばらまき政策”の廃止など、歳出削減に切り込むこともできます。各政党とも、財政再建については、アイディアこそ競うべきではないかと思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村