工事現場の向こうには名古屋駅周辺の超高層ビル群が
愛知大学名古屋キャンパスの「キャンパスモール」
リニア新幹線の東京―名古屋間が、2027年に開業するのをにらんで名古屋市内各地で進む再開発事業。先に名古屋駅周辺の超高層ビルラッシュを紹介(1月2日掲載)しましたが、今回はJR名古屋駅から第3セクターの「あおなみ線」で、わずか一駅にある旧国鉄時代の貨物駅跡地で進む開発事業「ささしまライブ24」の現場を見てきました。
大学やテレビ局などに続いて、先月はホテルがオープン。さらにホテルなどが入る超高層ビル建設が来年春完成を目指して進み、クレーンや建設資材の運搬トラックが忙しく動いています。
この一帯は1886年(明治19年)に笹島停車場ができ、名古屋駅が現在地にできるまでは名古屋の玄関口でした。その後も、貨物駅として近くに船溜まりがあった中川運河とともに物流の一大拠点でしたが、トラック運送などによって1986年(昭和61年)廃止されました。
残された12・4㌶の敷地の活用については、何度も構想が浮上しながら経済の動向で立ち消えに。
近年になってようやく名古屋市が中心になり、民間活力による中川運河の船溜まり跡も含めた開発計画が着手されました。
シネコンなどの商業複合施設「マーケットスクエアささしま」や大型賃貸マンションなどが次々にオープン。2012年には愛知大学名古屋キャンパスが開校しました。昨年暮れには中京テレビ放送の新本社が完成。今年11月には名古屋市昭和区の現本社から引っ越しの予定です。
そして先月には「ストリングスホテル名古屋」がオープンしました。
現在工事が進むのは、豊田通商などが建設する超高層の複合ビル「グローバルゲート」。ウエスト棟(36階建て、170m)とイースト棟(17階建て、90m)からなり、来年3月の完成、10月開業を目指しています。
ウエスト棟には、名古屋初進出となるプリンスホテル(170室)ができる予定です。
愛知大学名古屋キャンパスの第2期工事も進行中です。高さ93mの研究棟と高さ14mのコンベンションホールからなり、来年春には完成。国際会議や公開講座ができる600人収容のホールが誕生します。
玄関口の「ささしまライブ駅」