名古屋の都心を貫く堀川の浄化を目指す「堀川フラワーフェスティバル2019」が、今月25日まで広小路通りの納屋橋を中心に催されています。
今年で13回目。ゴンドラの運航などのプログラムが組まれています。
堀川は、徳川家康の命で1610年の名古屋城築城とともに城下への物資輸送のために掘った運河。輸送手段の役割を終えて、長い間「悪臭放つ汚泥川」となっていたのを市民の憩いの場にしようと、名古屋市が音頭をとってさまざまな浄化作戦を展開しています。
ヘドロの浚渫、木曽川からの導水調査、ミニ砂浜造り、置石、ヨシの植生・・・。市民意識を高めるためのフェスティバルもその一つです。
期間中は週末を中心に、日本フラワーバスケット協会などの協力によるフラワーバスケットで彩った納谷橋の船着場からクルーズ船やゴンドラを運航。生徒や学生の合唱をはじめ、演奏や写真コンテストなどが予定されています。
ところで、堀川の浄化はどこまで進んでいるのでしょう。
納屋橋の下に下りてみました。
かつての流れと比べれば、目に見える濁りはかなり良くなっています。近年ではボラなどが遡上し、水鳥の飛来を見かけることが多くなったことが頷けます。でも、一般的な川の流れには程遠く、臭いも感じました。
川底に分厚く堆積したヘドロの完全除去など、本格的な浄化事業を展開するには膨大な費用が必要です。それにもまして必要なのは市民の「街のど真ん中を清流が貫く名古屋に」の思いでしょう。そんなことを考えながら堀川を後にしました。