リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

またラジオの歴史の灯がひとつ消えた

2017年08月28日 | 日々の風の吹くまま
8月27日(日曜日)。晴れ。暑いっ!今日は引っ越して来てからいつもほぼ1日かけっ放し
にしていたAMラジオ局CISLが「懐メロ専門局」としての32年の歴史を閉じる日。ストリー
ミング世代の若い人たちのラジオ離れによって特にAMラジオはどこでも苦戦。CISLもご
多聞に漏れずで、トロントの大手メディアが買収して、音楽からスポーツにフォーマットを変
えることになった。メトロバンクーバーではスポーツ専門のラジオ局が3つになるわけだけど、
プロホッケーの地元カナックスの試合中継ステーションとして競合できると踏んだらしい。ワ
タシとしては1日中スポーツ関連の(主にトークの)番組を聞いていてよく退屈しないなあと
思っちゃうけどね。

で、日曜日の正午から4時までの『Red Rock Diner』という、60年以上もラジオで活躍して
来た名物DJのレッド・ロビンソンの番組も今日が最終回。去年80歳になった本人は今度
こそ「本当に」引退するそうで、カレシがティーンの頃からいつも聞いていたというシアトルの
DJパット・オデイが特別出演して、ビートルズ旋風の始まりや、坂本九の『上を向いて歩こ
う』がメガヒットになった経緯とか、カレシには懐かしい裏話がてんこ盛り。カレシが感動して
いろいろ説明してくれるので、50年代から60年代にかけての北米のラジオ番組は良かっ
たんだなあと、ちょっぴり羨ましい感じ。

カレシは北米の50年代の高度経済成長世代で、ワタシは日本の60年代の高度成長世代
なもので、(5歳の年齢差でも)文化的なことではかなり世代間ギャップを感じるけど、CISL
は50年代から70年代の音楽をカバーしていたので、カレシの青春時代を垣間見ることが
できたように思う。それに歌詞をきちんと聞き取れるようになっていたから、音楽を聞く上で
の興味も深まったし、ワタシにとっては雑音から気を逸らす以上の役割があったのは確か。

CISL650がなくなるのはさびしいけど、ベビーブーム世代を中心とする一定規模の固定聴
取者層が存在するのは確かで、そのシニア市場の獲得を狙ってか、「60年から80年代」を
カバーするLG104.3というFM局が人気DJをCISLに出張させたりして、この2ヵ月ほど
盛んに「こっちへいらっしゃい」と宣伝していたので、軸足をちょっと騒々しい80年代より少
し上に移せば、CISLのファンを取り込めるんじゃないかな。いずれはプログラムに何らか
の変化があるだろうけど、とにかく明日の朝からはLG104.3がワタシの1日のリズムを刻
むメトロノーム・・・。