リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

仕事をやめたら遊びしかやることがないの

2019年05月03日 | 日々の風の吹くまま
5月1日(水曜日)。☁☀。もう5月になっちゃった。1年の3分の1が過ぎたってことで、ほんとに年を取るほどに時の足が速くなるからうかうかしていられないなあ。リタイアしたんだからのんびり行こうなんて悠長にかまえていたら、逃げて行く時間を全力疾走で追っかけなきゃならなくなってしまいかねない。なんだかんだ言っても、70代はいやでも「残された時間」を考えるライフステージに入っているんだってことは否定できないもの。ワタシにどれだけの時間が残っているかは神さましか知らないことだから、今を目いっぱい楽しんで幸せな時間にしないとね。

☆☆遊び中☆☆

5月2日(木曜日)。☁☀☁。起床は8時半。きのうはちょっと遊び過ぎたかな。まあ、仕事をしてないんだから、毎日やることと言ったら遊びしかないって気もするけど。(最低限の家事はやるけど、今のところは「仕事」というよりも「遊び」に近い感じかな。)ミニチュア作りはひとつ完成したところでひと休みということにして、今度はお絵かき。再利用のためにジェッソを塗った2枚のカンバスにごく軽く紙やすりをかけて、きれいに拭いて、今度は買ったばかりの新しいジェッソを塗って仕上げ。再生カンバスとしてはまずまずのでき。

夜はArts ClubのGoldcorpシリーズのシーズン最後のオープニングがあるので、早めに出かけてまずはオリンピックヴィレッジのおしゃれなパブTap & Barrelで腹ごしらえ。州内で生産されるクラフトビールのタップがずらりと並んでいるのは壮観。2人ともホップの利いたビールが好みなので、違う醸造所のものを選んで互いに味比べ。ここで私たちがいつも注文するするのがハワイ発祥のポケ丼。最近やたらとはやっている感じで、あちこちの(特に)パブのメニューに載っている。ワタシが作るようなあっさりしたものではないけど、この店ではスシご飯をロメインレタスに代えてくれるのがうれしい。偶然スシご飯の用意ができていなかったときに入って、ご飯抜きでいいよと言ったらじゃあと底にレタスを敷いてくれて、食べてみたら口当たりがパリパリとさわやかで大いに気に入ったのが始まり。

オープニングした芝居『Great Leap』は若い中国系アメリカ人が書いた作品で、バスケットボールによる交流が縦糸なら、毛沢東時代の文化大革命真っただ中の親善試合で生まれたアメリカの大学チームの監督と中国人の通訳との友情が横糸。それから18年を経て、2人はまた米中親善試合で再会する。折りしも1989年。若者たちによる民主化運動が天安門事件に発展する不穏なとき。シングルマザーの母親が大切に持っていたかっての交流試合の1枚の写真から、大学のコーチに自己推薦して押しかけでチームに入ったのはサンフランシスコの中華街で育った17歳の(チビの)少年マンフォード。北京に着くなり中国語がわからないまま勝手な行動をとって、天安門広場に迷い込んで中国チームの監督に「出場させるな」。でも、長身ばかりを集めた中国チームの攻勢にアメリカチームがピンチに陥ったとき・・・。

今しきりに脚光を浴びる異文化(この場合中国文化)を強調する作品かと案じていたけど、文化革命や天安門事件は背景に過ぎなくて、文化革命の時代に体制に従うことを選んだ男が18年後に(中国系)アメリカ人の少年の出現によって過去に直面することを強いられ、天安門を臨むアパートからひとり丸腰で戦車の列と対峙する男の姿を見て、最後の「勇気ある選択」をするという、突き詰めると文化を超越したドラマ。ミレニアル民主派が多様性の名で押し付ける異文化や宗教の「維持」を通り過ぎてどんどん掘り下げていけば、そこには変わることのない普遍的な「人間」のドラマがあって、それこそがワタシが書きたいと思って来たテーマだということを改めて確信させてくれた作品だった。

ということで、遊び過ぎの勢いをかって、今日はイメージが浮かんで来た絵の下準備として、作業台のカバーに使っている片面がプラスチックコーティングのフリーザーペーパーでステンシルシートを作る作業。円を書くのに道具箱からコンパスを出したら、さっそく穂先の針で指先を突いてイテッ。一瞬だけ芸術は血のにじむ努力があってこそ、なぁんてひとりで気取ってひとり笑い。紙が厚いのでちょっと苦労しながら切り抜いたステンシル7枚。さて、どんな「作品」ができるかな。