リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

こんなに話し合ったことってないね

2015年03月14日 | 日々の風の吹くまま
眠いなあ。目はしょぼしょぼ、まぶたはピクピク。仕事のしすぎかな。もしかしてドライアイな
のかな。この2、3日、あまり眠れていないせいもあるかもしれない。何しろ仕事が詰まって
いるところへ、引越し作戦も決断の時期に来ていて、カレシと話し合い、話し合い、話し合
い・・・。

カレシはちょっと見には先延ばしするタイプに見えるけど、実は物事が自分のペースで運ば
ないとストレスになって「(心の)準備ができていない」と逃げ腰になるところがある。でも興
味のあった物件を見に行く前に攫われたせいか、カレシも市場の状況が理解できたような
ので、仕事も何も放り出して話し合い。ありとあらゆる「問題点」を、けんか腰になったり、互
いにむくれたりしながら、しまいには過去の「亡霊」やトラウマまで持ち出して、ここが正念場
という気合で徹底的に話し合い。別れるの何のと揉めていたときでさえこんなに徹底的に話
し合ったことはなかった・・・。

きのうは午後見に行くのをキャンセルした物件のある地区に夜になって行ってみた。目当て
の物件は「本命」の物件とはキングスウェイを隔てて南側。携帯の時計を見ながら歩いて、
スカイトレインのエドモンズ駅までの時間(約15分)を計り、駅から物件までの時間(約5分)
を計り、電車の音がどれだけ聞こえるか耳を澄ませ、今度は途中で環境にも注目しながら
ショッピングモールまでの時間(約20分)を計った。「夜ひとりで駅から歩くのは危険だよ」と
カレシ。まあワタシは夜ひとりで出かけないから心配ないけど、それにしても幹線道路キン
グスウェイの北側と南側の雰囲気にはかなりの落差が・・・。

たどり着いた結論はそっくり提示価格での買いオファーを出すと同時に我が家もポールが
設定した提示価格で売りに出す。他の人に先を越されなくてもオファーを蹴られたら振り出
しだから、家が先に売れたら新居が見つかるまで家賃を払って住めるように交渉するしか
ない。そういう場合も考えて、「新築用地」として売るつもりなんだけど、臨機応変が苦手なカ
レシにはこういう不透明感がストレスで決断力が鈍ってしまうらしい。まあ、これでまた前進
というところだけど、何よりも一緒に暮らし始めて40年にして互いに自分を凝視して、互い
を根の深いところまで理解できたような気もするな。ものすごく疲れたけど、やっと二人三脚
でゴールに向かって走れるかな。さて、仕事しないと・・・。

バブルがなかなか弾けないのは

2015年03月11日 | 日々の風の吹くまま
きのうは仕事、仕事で開けて暮れた感じ。今日はシーラとヴァルが掃除に来て、ケーブルテ
レビ会社のお兄ちゃんがデジタルボックスの設置に来て、両方がかち合ったから、家の中
がちょっと込み合った感じ。みんなが帰って、家の中が静かになるかならないかのうちに隣
のパットから電話。カレシが「またかよぉ」と渋い顔で出たら、裏のブロックで売りに出ていた
家が売れたと言うニュース。

一丁先の築15年の家はすごい値段だったのに1週間足らずで売れたようだけど、この古
家も「売家」の看板を立てて3週間であっさり売れたということか。老人が赤の他人である隣
の家の間借り人に世話になった礼にと遺言したという家で、提示価格は1億円ちょっとだっ
たけど、それ以上で売れたらしい。いくら戸建てでも、築60年のボロ家を億で買う人はいな
いと思うから、買い主はたぶん建売業者だろうな。ということは「新築用地」として売出すこと
に決めた我が家もポールが設定した値段かそれ以上で売れるかもしれないってこと・・・?

前世紀の日本のバブルのような様相だけど、膨らみ過ぎと言われながら一向に弾ける気配
がなくて、逆に加熱しているのは海外から投資家や移民が入って来るから。まあ、どっさり
抱えて来たお金はまずどこかにpark(一時駐車)する必要があるわけで、そこで一番安全
なのは銀行や株じゃなくて不動産。で、大金持は商業ビルを買い、小金持は高級住宅地の
豪邸を買い、プチ小金持はちょっといい地区の新築戸建てを買い、庶民はコンドミニアムを
買う、というところ。特に中国人は新築好きなんだそうで、ちょっと古いけど手入れの行き届
いた「素敵なおうち」には興味がないらしい。初物好きの日本人もそうだけど、他人の手垢
がついた「中古品」は汚れ物でランクが下という感覚なのかな。

じゃあどんどん新築すればいいということになるけど、バンクーバー市内の住宅用区画(lot)
にはもう全部家が建っていて、新しく造成できる土地がまったく残っていないから、新築する
には古い家を潰すしかない。人口が増えれば上に向かう(高層化)しかないけど、そのため
にブロック全体の数軒の家をまとめるので、戸建て用地はさらに減って、供給が需要におい
つかなくて値上がり。いっそのこと市営ゴルフ場(3ヵ所)を売って宅地にしたらどうかと思う
けど、市は集合住宅しか建てさせないから、戸建て用の区画は増えない。需給逼迫はまだ
続くのかな・・・?

森を見る人、木を見る人

2015年03月09日 | 日々の風の吹くまま
今日はみんな時差ボケ状態で生産性ががくんと落ちる日。夏時間(Daylight Saving Time)
の発案者はニュージーランドの人だそうだけど、実際はイギリスのウィリアム・ウィレットとい
うゴルフ狂が提案して、彼の死後に勃発した第一次世界大戦中に石炭の消費を抑える目
的で実施されたのが、ヨーロッパから北米へと広まったらしい。カナダでは全国的に統一さ
れていなくて、サスカチュワン州やBC州のロッキー山脈の反対側にある北と南の地域を
始め、虫食いのように各州の小さなコミュニティが夏時間を採用していない。ライフスタイル
が多様化した今はもう必要ないんじゃない?

夕方にポールが来て、家を売るための契約の話。提示価格を見て「その値段でほんとに売
れるのか」と相変わらず懐疑的なカレシ。公定評価額の4割増の数字だから無理もないか。
ポールに言わせると立地条件が良すぎるくらいだから提示価格より高値のオファーがあっ
ても驚かないそうな。契約はカレシがいろんな添付書類に目を通してからサインすると預か
りにしたので、話はもっぱらマーケティング戦略の相談。バンクーバーの戸建て市場は供給
不足で過熱気味だけど、バーナビーのコンドミニアム市場は供給過剰気味なのかあまり動
いていない感じで、戸建てを売ってコンドミニアムを買うにはもってこいのタイミング。

ただし、有利な条件でことが運ぶかどうかは、カレシがああだこうだとぐずぐず言って機を逃
さなければの話。カレシはどっちかというと木を見る人で、個々の木にこだわって森が見え
ていないことが多いけど、ワタシは森を見る人で、森を見渡して1本や2本枯れ木があって
も対策を考えればいいと思う。おまけにカレシはリスクが嫌いだけど、ワタシは情報を分析
した上で対応可能なリスクを引き受けるタイプ。ワタシは25年間ひとりでビジネスをやって
来たのに対して、カレシはビジネスを監督規制する側だったから、必然的にそうなったのか
もしれない。二人三脚なら最強のチームだと思うけど、歩調が揃わなければけんか腰。まあ、
引越し作戦が動き出してからの1ヵ月でけんかはまだ2回しかやっていないけど・・・。

サインするまでは家を売りに出せないから半歩前進と言うところだけど、とにかく足を前に
出さないことには前に進めないし、何も起こらない(と、事あるごとにカレシに言ってるんだ
けど)。それにしても、売り手と買い手の一人二役をやるのは思ったよりしんどいなあ・・・。

睡眠不足は太るストレス?

2015年03月08日 | 日々の風の吹くまま
年に一度の1日が23時間の日。損したような気もする。まだ公式の「春」の始まりである春
分の日まで2週間近くあるのに、何となく初夏にまっしぐらのような天気。ワタシがカナダに
来た40年前は4月の最後の日曜日が切り替えの日だった。ワタシの誕生日と重なったとき
は、ワタシの人生の1時間を返せぇ~みたいな気分だったな。それが4月の初めに繰り上
がり、いつの間にか3月の初め。だからいっそのこと1月1日まで繰り上げちゃえと言いたく
なるわけ。

秋には逆に1時間戻して、春に消滅した時間と収支がとんとんになるわけだけど、こっちも
昔は10月だったのが今は11月で、夏が終わる前に秋が来てしまう勘定。このときは日曜
日が25時間になって、春の寝不足を取り戻そうとする人もいるけど、ほんとは寝だめってで
きないんじゃなかったかな。カレシはよくテレビの前のリクライナーですやすや寝てしまうけ
ど、本番で眠れないことが多いようだから、ちっとも寝だめになっていない。弟のデイヴィッド
は学生時代から寝だめの名人だったらしい。いつも明け方近くまで起きていて、週末になる
とは爆睡とか・・・。

ワタシは何度も仕事で徹夜したけど、不足分を寝だめで取り戻すことはまず無理。(2日連
続で徹夜したら幻覚症状のようになった。)徹夜明けで一番困るのは寒気と空腹。基礎体
温が高めで冷え性なんかない「熱血」人間なのに、夏でもぞくぞく寒気がするし、手足が冷
たくなったりする。空腹の方も、普通に食事をしたのに30分もしたら胃袋が「腹へったよぉ」
と騒ぎ出す。普通なら食べないおやつを食べてなだめるもので、当然体重が跳ね上がる。
これもストレス太りってやつかな。人生最大の危機と戦っていたときはあれよあれよと言う
間に7キロくらいやせたけど、あれはストレスやせか。ストレスの種類が違うんだろうな。

せっかく努力もせずに落ちた体重だけど、10年くらい楽に維持できていたのに、この3年く
らいであっという間に増えて元の木阿弥。中年太りじゃなくてシニア太りかな。精神的に落
ち着いたせいもあるし、運動が減ったせいもあるけど、一番の原因はお酒だろうな。食前に
カレシが作ってくれるマティニを飲んで、食事ではワインを飲んで、寝る前に「愛しのレミ」で
寝酒。どうりで太るはずだ。でも、この年になると、少しふっくらしている方が顔のしわも伸
びるから若々しく見えるという利点もあるけど・・・。

時計の上では明日から夏!

2015年03月07日 | 日々の風の吹くまま
今日は少しは眠れた気分で目が覚めた。ストレスもあるけど、巣作りの季節で(たぶん)キ
ツツキか別の鳥が屋根に生えた苔を取ろうとするらしく、朝から頭の上でトントコトントコ。土
曜日はカレッジが中国語学校になって、家の前の道路がラッシュ状態で、中にはカーステレ
オを大音量で鳴らして行く輩もいるし、おまけに暖かくなって近所のシンママの子供たちが
外で遊ぶようになったら、朝から4匹いるワンコ共がキャンキャンと吠えまくるしで、迷惑しご
くもいいところ・・・。

カレッジは拡張に熱心で今も校舎を増築中だから交通量は増えるばかりだし、7児の母の
シンママんちのワンコはいくら市の動物管理局に苦情を言っても「吠えさせないように」と注
意するだけで何もしないし、家は生活保護局が借り上げていて、大学教員とかいう家主は
黙っていても確実に家賃が入って来るから知らんぷりだし、隣のパットは勝手に自分専用
の駐車スポットにしているところに他の車が止まっているとすぐに「市に通報してくれ」と電
話してくるし(本来ならパットの方が違法駐車なのに)・・・ほんっとに環境が悪くなったもんだ
と実感。

でも週末だから引越し作戦はちょっと横に置いといて、カレシはボランティア先生の仕事、ワ
タシはお金になる仕事。3回分納の大きい仕事だけど、前に似たようなのをやったから簡単。
それでも1時間もやっているとあくびが出て来て、結局あっちこっち道草してしまうから何を
かいわんや。春だからかなあ。今日は「標準時間」の最終日。日付が日曜日に変わったら、
午前1時59分がいきなり午前3時になる。時計の針を動かす時期によく聞かれるのが
「Spring forward, fall back」という表現で、「spring(春)にはspring forward(前にぴょん)、
fall(秋)にはfall back(後ろにバック)」という駄洒落みたいなスローガン。

コンピュータは自動的に変わるけど、家中に壁時計が4つ、置時計が3つ、サーモスタット
のタイマーが3つ、オーブンや電子レンジのデジタル時計もいくつかある。全部変えてから
寝るわけだけど、昔と比べたら数はずいぶん減った。それでもほんっとにめんどうくさいった
らない。いっそのこと夏時間の始まりを前倒しにして1月1日、終わりを12月31日まで延長
したらどうかと思うんだけど。こっちで午後4時だった日本時間午前9時の納期が5時になる
ので気持の余裕ができていい。でも、まじめに仕事をしないと、結局バタバタすることには
変わりはないか・・・。

夢のような贅沢だった

2015年03月06日 | 日々の風の吹くまま
今日もいい天気。ビクトリアでは恒例のフラワーカウントの日。ボランティアが一斉に外に出
て水仙、スノードロップ、クロッカスなど、咲いている花の数を1本、2本と数え、集計して全
国に発表する。今頃は特にロッキー山脈の向こうはまだ冬の真っ盛りだから、もっこもこに
着込んで震えている東部人たちを悔しがらせてやろうという、まあ、ちょっとした「イジワル」
というところ。この冬は何十年ぶりと言う厳冬だったトロントの人間たちは地団太を踏んで悔
しがるかもしれないな。どんなもんだ、あはは。

きのうはシーラにかなりの数のジグソーパズルを引き取ってもらったけど、数えてみたらま
だ39個もある。シーラが使い終わったら病院や介護ホームに寄付すると言っていたので、
カレシが一計を案じて介護ホームで暮らすママに電話。娯楽室のようなところがあって、ジ
グソーパズルは喜ばれると聞いて、よし決まった。今度ママのご機嫌伺いがてらトラックに
積んで持って行こう。「でもさぁ、せっかくいつかやるつもりで買ったんだから、何個か自分用
に残しておいたら」とカレシ。そうだなあ、やっぱりメリー・コーンのだけは取っておこうか・・・。

メリー・コーン(Merry Kohn Buvia)は「ナイーブ派」のアメリカの画家。12年くらい前にサン
フランシスコのユニオンスクエアに近い画廊が並ぶ通りを歩いていて出会ったサンフランシ
スコをモチーフにしたかわいらしい絵。思わず、これ、欲しいっ!そのときは免税枠ぎりぎり
の値段のごく小さな絵を買って来たけど、どうしても大きな絵が欲しくなって、とうとうオリジ
ナルを1枚を買ってしまった。木枠の大きな箱に入って画廊から送られて来た絵は送料と関
税と通関料も払ったら70万円くらいになったかな。ワタシにとっては夢のような贅沢だった。
その後住まいのあるモンテレーに会議で行ったときに会うことができたけど、とっても品の
良い、素敵な人で、モンテレー水族館勤めの婚約者(その後結婚)と一緒に閉館後の夜の
水族館を案内してくれた。

      

暖炉の上にかけてあるワタシの宝物。写真はちょっと曲がってしまったけど、背景に霧にか
すむゴールデンゲートブリッジが見える。見ているとなんともユーモラスな絵で、創作講座で
この絵を元に愉快なストーリーを書いたのを送ったら、とっても喜んでくれた。引っ越したら
よく見えるところにかけないとね。ジグソーパズル、メリーの絵柄のを5個、取っておくことに
した。最初に買った小さい絵は↓

     

よくもまあこんなにたくさん・・・

2015年03月05日 | 日々の風の吹くまま
今日もいい天気。いつものように遅刻だ~と騒ぐカレシをばたばたと送り出して、まず夕食
のポットローストビーフの仕込み。今日はシーラがジグソーパズルを取りに来るので、ご飯
を食べて行ってねということになっていた。肩甲骨あたりの肉は1.6キロの塊。普通にオー
ブンで焼くローストビーフはもっと上等の肉でないと固いし、ジューシーじゃなくておいしくな
いんだけど、ポットローストは逆に上等でない肉をスロークッカーでことことやる方が肉の味
が出ておいしい。今日はビーフストックに玉ねぎ、マッシュルーム、ガーリック、ブランディ、
燻製塩、粗挽きこしょう・・・。

次はジグソーパズルをひとっところに集める作業。きのうは本棚の上にあったのを下ろして
積んでおいただけ。奥の部屋のクローゼットの棚に天井までぎっしり押し込んであったのを、
雪崩が起きないように一番下から1個ずつ引き出すように下ろして、きのうの分とひとまとめ
にして数えてみたら51個。さらにそういえば・・・と思い出して二階のクローゼットを開けたら
さらに使用済みのが7個。全部58個か。うひゃ、よくもまあこんなにため込んだもんだ・・・。

       

前世紀の90年代にBits & Piecesというアメリカのパズルの通販カタログから手当たりしだ
い買い集めたもの。あの頃は1日10時間仕事をした上に家事100%で、遊ぶ暇なんかな
かったから、「老後の楽しみ」のつもりで買っていた。はて、年金生活と自営業の二股をやっ
ている今はその「老後」なんだろうか。興味をなくしたわけではなくて、自分の画像を好きな
ようにジグソーパズルにしてマウスクリックで遊べるチェコ製のソフトを買ったのがそもそも
の始まり。コンピュータの前から離れなくても、仕事の合間に画面を切り替えるだけで息抜
きに遊べるから便利でいい。でも、大好きなメリー・コーンの絵柄のパズルだけは取って置
こうかなあ。

シーラはもう家族みたいなものだから、かしこまらずにキッチンのテーブルでディナー。鴨の
フォアグラのテリーヌに摘み取りたてのマイクログリーンを散らして前菜。ロースト、蒸したポ
テトとバター炒めしたきのこのサラダ、蒸したフレンチインゲン、持って来てくれた赤ワインで
おしゃべりに花を咲かせた後、帰るときにジグソーパズルを積めるだけ車に積んだけど、あ
らら、まだ30個くらい残っている。まあ、またこの次にってことで・・・。

4年ぶりの売り手市場だって

2015年03月04日 | 日々の風の吹くまま
春だ、春だと浮かれていたら、ちょっと冷え込み。満開を過ぎた桜も何だか寒そうだけど、ま
だ3月になったばかり。いつもの年ならつぼみが膨らんで来る頃だから、これで平年並みと
言うことかな。2月は1957年以来の暖冬だったそうで、背景の山のスキー場は雪がほとん
どなくなって水たまりだらけどいう話。てことはオリンピックの年よりも暖冬だったてことか。
一方で、寒波と豪雪に悩まされ続けた東部はまだ真冬の風景・・・。

きのうは丸1日ポールが送って来たコンドミニアムの資料を読みまくった。コンドミニアムは
区分所有法に基づいて所有権者が作る管理組合(strata corporation)が運営するコミュニ
ティだから、議会制民主主義のミニチュア版見たいな感じ。所有者が議決権を持って、年次
総会で理事を選出したり、予算や決算、長期修繕計画などを承認したりする。法人だから、
株主総会みたいな感じだけど、規約を読んでいると自治会に近い感じでもある。基本的に
はテンプレートのような標準規約を個々の管理組合が適宜変更して行くしくみになっている
ようで、これがなかなかおもしろい。

バルコニーで洗濯物を干すのはダメ、モップを振るのもダメ、楽器や音楽を鳴らすのもダメ。
ハトやカモメに餌をやってはダメというにのは笑ってしまったけど、昔高層アパートに住んで
いた頃バルコニーから空中にまかれる餌に集まったカモメがぎゃあぎゃあうるさかったのを
思い出した。ペットは猫なら4匹までOK、犬は2匹までOKで大きさや種類が制限されてい
る。上階の物音はどこでも苦情の種だと見えて、食洗機や洗濯機は決められた時間以外は
使用しないこと、室内では底の固い靴は履かないこと、頻繁に動かす家具の底にはフェル
トのパッドをつけること、床のフローリングを張り替えるときは床緩衝等級(FIIC)が65以上
の下地材を使い、しかるべき検査を受けて承認を得ること・・・。

売り手が受け入れるかどうかわからないけどオファーを出すことにして、いよいよ我が家を
売り出すことになった。新聞もテレビもバンクーバーは「4年ぶりの売り手市場」と騒いでい
るけど、買い手と売り手の二役を同時にやるのはちょっとタイヘンだし、ヘンな感じ。そんな
ときに大き目の仕事が降って来る。おととい、きのうと業務用アドレス宛のメールが途絶え
て、メールサーバーの障害かと放っておいたら、復旧したようでいきなりどさっ!まあ、今は
年度末の予算消化期たけなわ・・・。

新居を見つけたかも

2015年03月02日 | 日々の風の吹くまま
今日もいい天気。メトロタウンでの午後3時の約束、今日はちょっと迷っても遅れないように
余裕を持たせて出発。セントラルパークの角を曲がったまでは良かったけど、やっぱり見落
として行き過ぎ。ぐるっと回り道してやっと写真で見た建物を見つけた。コンクリート造だけ
ど、築30年だからいかにも古い感じ。あまり広く感じられないのは上下を合わせて162平
米だからか。でもさすがに83平米のルーフデッキは圧巻。デッキから見える塔屋の横に携
帯電話の中継アンテナがある。管理組合の収入源になっているんだとか。ふ~ん・・・。

ソファやダイニングセット、ベッド、ナイトスタンドは所有者が置いて行ったんだそうだけど、
かなり高級品。でも、戸棚を開けたら靴が何足も残っていたり、空き瓶やトイレットペーパー
があったり、なぁ~んかヘン。売り手のエージェントに聞いたら、所有者は永住者じゃなくて、
奥さんが妊娠したので一家で急遽香港に帰ったんだそうな。急遽って、ほんとに夜逃げみ
たいに取るものも取りあえずって感じで、なんか辻褄が合わない。ちょっとしたミステリーだ
な。何からなのか知らないけど、もしかしてほんとに「逃げた」のかも。・・・。

次は二度目になるサブペントハウス。今回はまず駐車場から。地下3階の駐車場に出るド
アのすぐ外に2台分と所有者が買い足したもう1台分。車2台で持て余し気味なのに3台分
なんて。でも同じ建物の人に売ることはできるらしい。駐車場の隅には洗車用スペースまで
あったから感心。30階に上がって、今度はじっくりと検分。コンセントの位置を間取り図に書
き込みながら各部屋のイメージ作り。リビング、ダイニング、キッチン、朝食コーナーがオー
プン形式で広々とした感じだし、収納はたっぷりだし、窓を閉めるとかなり静か。やっぱりこ
こがいいなあ。カレシも今度は「気に入らないところが見つからない」。

帰りがけにレーンを隔てたモールものぞいて見たら、お気に入りのスーパーがすごくいい。
公営の酒屋もわりと大きいし、我が家の銀行もある。カレシまでが「気に入った」。昔の大き
な(といってもほとんどが地上の駐車場)ショッピングセンターを大手の開発業者がそっくり
買い取って、おしゃれなモールとタワー4棟をセットで開発したということだった。カレシが送
られて来る管理組合の資料を読んで「よし、ここだっ」と言うまで、誰にも横取りされないとい
いなあ・・・。

     
     右手、遠くにバンクーバーが見える(左はメトロタウン)

石橋を叩いてからどうするの?

2015年03月02日 | 日々の風の吹くまま
花冷えの曇り空で始まった弥生3月。きのうはベーコンと卵で朝食。目玉焼き担当のカレシ
は卵をフライパンに割り入れるときに1個の黄身を壊して、殻が固すぎると文句。たしかに
放し飼い有機卵は殻が固いんだけど、カレシは薄手のフライパンの縁にガン!とぶつける
ので、割れ目は深いけど手で楽に割れる長さのひびが入らないのが問題。もう1個入れる
と言うので、こうやって・・・とカウンターの丸みのある縁にコン、ちょっと回してまたコン。ほら、
きれいに割れるでしょ?「オレがそうやると卵が壊れる」。それは当てるときの手加減がわ
かってないから・・・。

この「加減」というのがカレシには苦手らしいけど、どうしてなんだろう。リモコンなどのキー
をきちんと押さないで「おかしい、故障だ」と騒ぐし、車のハッチバックをきちんと上げないか
ら頭やおでこをぶつけては「イタタ、こんちくしょう」だし、容器の蓋をかちっと閉めないから
次に持ち上げたときに中身がこぼれたりするし、逆にびんの蓋をきつく閉め過ぎて「開かな
い、どうしよう」とおろおろするし。ぶきっちょと言ってしまえば簡単だけど、ぶきっちょにだっ
て加減と言うものがあると思うんだけど。

過剰と不足のどっちかというのはデジタルっぽい思考に見えるけど、どうなのかな。あんが
いやり過ぎも中途半場も決断に自信がないと言うことなのかな。日本のことわざに「石橋を
叩いて渡る」というのがあるけど、石橋を前にしたときに少なくとも5つの行動タイプが考え
られる。石の橋だから壊れるはずがないと気軽に渡る人、叩いてみて大丈夫そうだと思った
ら渡る人、石の橋だからって信用できないと渡らずに回れ右をする人、みんなが叩くから自
分も叩いてみるけど渡っていいのかどうか判断できずに立ち往生する人、渡っていいかどう
かの判断に迷ってしつこく叩きまくった挙句に石の橋を壊して渡れなくしてしまう人。あ、今
どきならスマホを出して掲示板に「どうしたらいいですか」と投稿する人もいるかな。

人間というのはつくづくおもしろい動物だなと思う。人生は人それぞれだからこそマニュアル
がないんだろうな。ワタシはどうするかって、基本的な情報を集めて、オッケーと判断したら
後を振り返らずに渡ってしまうけど、カレシは付いて来るかな。ワタシが渡って大丈夫よぉと
言ってるのにまだ橋を叩いていたりして。橋を叩くにも加減と言うものがあるんだけど・・・。