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アサヒナキマダラセセリ他を見る、於茂登岳自然観察登山 6

2018年05月25日 | 山が好き!

最終回です。頂上で見かけた物と、登り時にちゃんと撮れなかった物を撮影しなおして紹介します。

まずは山の上の方に生えてるリュウキュウイチゴ(バラ科、別名シマアワイチゴ、方言名タカイチュビ)です。県内の野イチゴの中で一番美味しいとの事ですが、オイラはまだ食べた事がありません。リュキュウバライチゴに比べたら黄色っぽい実がなるそうですが、これはそんない黄色くないですね(笑)。

オキナワクワゾウムシ(ゾウムシ科)でしょう。白っぽいのが殆ど取れてるので年寄りかな? 沖縄県で一番見られるゾウムシと言われますが、オイラ的にはクロカタゾウムシの方が身近です。

樹洞に産み付けられた、アイフィンガーガエル(アオガエル科)の卵です。もうじきオタマが出て来そうで、卵の中で一生懸命動いていました。山深い所なので寄生虫にもやられず、皆元気なお子様たちでした。ただ水が全然無いので、このまま卵から出て来たら全滅しちゃいますね。この後今日までに一応雨が降りましたが、どうなったでしょう? 今考えれば川の水を入れてあげれば良かったなぁ。以前山中の沢沿いで見かけた洞も殆ど水が無く、沢の水を入れて上げた後、暫くして見に行ったら手足が生えた若者を見る事が出来たので正解でした。 

洞の直ぐそばで見かけたアイフィンガーガエルの若者です。半目を開けて寝ていました。色と大きさからしてまだまだ未熟な子で、この子が産んだとは考えられません。 

とまぁ、一度の登山でしかもオイラの場合他の方のお世話もしながら、これだけの動植物に会えるんですからやはり於茂登岳は大したものです(しかもチャンと撮影出来た物だけ紹介)。これを見て「於茂登岳周辺はやはり守るべき場所だな!」と思うのが普通だと思うんですが、「宝の山だ、盗りに行こう」と思った方は本当に可哀想な方だと思います。

★以下、WWFジャパンのサイトより抜粋

公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(東京都港区 会長:徳川恒孝 以下、WWFジャパン)内の野生生物取引監視部門であるトラフィックは、世界自然遺産候補地でもある日本列島南西部に位置する南西諸島における両生類・爬虫類の取引調査の結果を報告書『南西諸島固有両生類・爬虫類のペット取引』にまとめ、本日、発表いたしました。

奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島を含む南西諸島は、多くの固有な野生の動植物が生息し、特に、両生類・爬虫類では固有種が多いことが知られています。また、2017年末に更新されたIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで新たに評価対象となった日本固有爬虫類の46種のうち、その3分の1が、生息地の減少など、外来種による捕食や、ペット目的の捕獲の影響を受け、絶滅の恐れが高い状態であることが示され、その中には南西諸島に生息する種も多く含まれています。

こうした現状を受け、トラフィックは2017年1月から2018年1月にかけて、南西諸島固有の両生類・爬虫類の67種・亜種(両生類17種2亜種、および爬虫類33種15亜種)を対象に、ペット取引の現状を把握するため、国内の実店舗およびオンライン市場、さらに欧米のオンライン市場での市場調査を実施しました。また南西諸島の行政担当者や研究者、観光業者など、地元関係者への捕獲や取引、地域住民の意識に関するヒアリングといった調査を実施しました。

調査の結果、本調査で対象とした67種・亜種の55%にあたる37種が、国内または海外市場において活発に取引されていることがわかりました。その中には環境省のレッドリストで特に絶滅の恐れが高い絶滅危惧ⅠA類(CR)に指定されているミヤコカナヘビやクメトカゲモドキなども含まれています。また、この37種のうちワシントン条約、種の保存法、文化財保護法や地方自治体の条例などにより、何らかの捕獲・取引規制がある種は41%にあたる15種にのぼりました。

これは、希少種保護のルールがあるにも関わらず、国内外でペットとして活発に取引をされている現状を示しており、ルールが不十分であり、かつ適正に機能していないといえます。また、海外で公然と取引されている現状は、違法捕獲および違法輸出の防止と国際取引規制のいずれも成し得ていないことを意味します。

こうした結果をもとに、トラフィックでは、日本政府に対して、種の保存法の国内希少野生動植物種に指定して保護した上で、ワシントン条約の附属書への掲載の検討などを求めるとともに、ペット取引事業者に対しては、法令遵守の徹底、違法取引の排除、トレーサビリティの確立と消費者への適正な情報提供をすべきと本報告書にて提言しています。

引き続き南西諸島の世界自然遺産への登録を進めるためには、IUCNより勧告がなされた対象地域の見直しとともに、固有種の捕獲・取引規制の整備と施行が確実におこなわれるようなシステム作りをしなければなりません。世界自然遺産登録を目指すものの義務としても、行政、執行機関、企業、市民団体、住民が協力して世界の"ここにしかいない野生生物"を守るための抜本的な意識改革と保全政策の充実が必要です。

↑これをもって6月8日に石垣島で「トラフィック」の報告会・講演会が行われますが、石垣島は益々自然保護に力を入れて行く方向で動いて行く事になるでしょう。於茂登岳だけでなく例えば今回、西表での世界遺産登録の審査の為にIUCNが訪問したさいに問題の一つになったマングローブ林内の放置カヌーなどは、「石垣市然環境保全ネットワーク」の会議でも何度も問題定義に上がっています。他にもヤエヤマホタル観察時のマナーの悪さなど、動植物を盗る者だけでなく、ツアー業者の質の低下が西表島・石垣島で問題になっています。自然から恩恵を受けている者が自然に悪影響あたえているんじゃ話になりませんね。オイラも知らず知らずのうちに悪影響を与えていないか良く考える時です。自然に入り込むだけでも悪影響を与えているのは、もちろん承知していますが・・・、

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島の世界遺産登録」が今回「登録延期」の勧告を受けたのを他人事と受け止めず、「人の振り見て我が振り直せ」で、石垣島もこれを切っ掛けに変わって行かなければ、数年後誰も来てくれなくなります。

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