




グリン・ゲイブルスの 10月 は実に美しかった。 窪地の樺は日光のような黄金色に変わり、 果樹園の裏手の楓は深い真紅の色に、 小径の桜は言いようもなく美しい 濃い赤と青銅色の緑に染まって、 その下に広がる畑をも照り映えさせていた。 アンは自分を囲む色彩の世界を 思う存分に楽しんだ。 【「赤毛のアン」 第16章】 |

ここ2日ばかり真珠色の空でしたが、
今日は朝から青空が広がっていました。
『アンの世界』 の10月と違って、
色彩の世界は、もう少しお預け。
つい先日も記したばかりですが、
今、町中が甘い香りに包まれています。
そう、こちらの10月は、金木犀の香り。
金木犀は、どこの家にも必ずと言っていいほど
植えられていますし、街路樹や公園等、至る所で目にします。
こんな風に格別に愛されている花木ですから、
当然と言えば当然ですね。
さて、そんな芳香の季節。
勿論、秋薔薇も負けていません。
尤も、小さいけれど、
圧倒的な花数の金木犀には量では負けますが。
質の秋薔薇と量の金木犀と言ったところでしょうか・・。
この薔薇、季節柄もあって、
さすがに長持ちしてくれています。
こんな点も本当に有り難いですね。
そう言えば、こんな薔薇色をした、
夕焼けを見ましたっけ。
同じ薔薇もこの季節に見れば、秋の深みと愁いを
秘めているような気がするから不思議です。
やはり薔薇は魔法の花ですね。
そうそう今日は、夏の終わりに挿木した
白薔薇に新芽を発見。こんな事も小さな幸せの一つです。