【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

合言葉は “クリスティー” !?

2009-05-14 18:26:18 | ハーブと香り雑学

   爽やかに晴れ渡った空となりました。まるで秋のようにカラッとして・・。
  朝などは、ちょっと肌寒いくらい。

   小鳥が啼き、鶯(ウグイス)は、より高らかに歌い・・。
  まるで高原にでもいるようです。

   “・・・空気は黄金の酒のように透明で、木の葉は若緑で、
  地面は震える日光で出来た寄木細工のようであった。・・・”

                                        【「アンの青春」 第13章】

     さて、昨日はズラリと毒草を並べて、『アンの世界』 ならぬ、
    『アガサ・クリスティーの世界』 に入り込んだ気分。

     アガサ・クリスティーと聞けば、「イチイの樹⇒セージとオニオン⇒
    ジキタリス(キツネの手袋)」 と、なぜか連動して浮かんで来ます。

     ちょっと物騒な話ですが、殺人にハーブ(毒草)を使った事で有名です。
    実は私も最近は、クリスティーは、とんとご無沙汰ですので、
    それこそ、あっちの本棚、こっちの本棚と探しました。
     
     前述の 水松イチイの樹”
    この “水松(イチイ)の樹” には、“タキシン” という毒物が含まれているようです。
    しかも実と葉の両方に。そして非常に劇毒なのだとか。
                ~彼女の著作、『ポケットにライ麦を』 より。

   そして、“セージとオニオン”には、一瞬驚きますね。  
  “セージに毒草があったの・・? ” ~なんて。結局は、ジキタリスの葉なのですが・・。
  その “ジキタリス”、別名は “狐の手袋(フォックス・グローブ)” とも。


 
 パントリー夫人は、深呼吸をし、両手を握りしめた。
その顔は苦悩そのものだった。それから早口でぺらぺらと始めた。~・・・~

 「【死のハーブ】 で思い出したんですけど、私としては、
“セージ と オニオン” と呼びたいですね」 
「セージ と オニオン?」 と、ロイド医師が聞いた。
 
 パントリー夫人は頷いて、「それで事が起こったんです」 と説明した。
「アーサーと、クロッダーラム・コートのアンブローズ・バーシー卿の所に
滞在していた時の事なんです。
 
 ある日セージと一緒に、“ジキタリスの葉” が、一杯間違って---
どうして、そんな間違いが起こったのか、と前から思っていたんですけれど・・
摘まれて、その日の夕食の鴨の丸焼きの詰め物に使われて、
皆ひどく具合が悪くなって、アンブローズ卿が後見をなさっていた
娘さんが、可哀想に、そのせいで命を落としてしまったのです」
パントリー夫人はそこで話をやめた。
 
 「まあ、まあ、なんて悲惨なの」 とミス・マープルが言った。
               ~アガサ・クリスティー 『火曜クラブ「毒草」』 より


   ところで、昨日の幸田露伴が、
  間違えて口にしそうになった野の花、
  「タムシ草」(草の王)は、どうやら
  こちらの花のようです。

   カタバミに似た、こんなに可愛い
  花が、毒草なのですね。
  
   ただ、カタバミよりは大きいです。
  露伴が口にしそうなのも、
  分かる気がします。

   しかしながら毒であっても、
   疥癬(ひぜん)の虫を殺すのですから
   水虫の薬などになりますね。
   ここでも、毒と薬を思います。    

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