


【金色の日光が当たる 「藜(アカザ)」】

暖かい日にはアンは庭仕事にいそしみ、 日暮れに近い日光が真紅の楓に当たる色に 酒のように陶酔し、束の間の美の えも言われぬ悲しさを楽しんだ。 ある金灰色に煙る午後、アンとジェムは チューリップの球根を全部植えた。 それは6月になると薔薇色、緋色、紫、 金色となって復活するのであった。 【「炉辺荘のアン」 第29章】 |

昨日の秋晴れから一転して早くも雨の週末となりました。
それにしても今年の11月は本当に良く雨が降りますこと!
ただ、幸いな事に寒気は緩んでいます。
おまけに、お天気の方も素早い回復を見せ、午後にはもうお日様も。

【セージの葉】

【花期の長い 「水引草(ミズヒキソウ)」】

相も変わらず藜です。
ただ、『アンの世界』 の
描写の如き光景が我庭でも。
ほんの束の間ですが、
西日が当たって、そこだけ
金色に光り輝いて。
まるでオレンジの
灯りが灯ったよう。
朽ちる寸前の藜の花だって
虫食いの葉っぱだって、
ポッと灯が灯る・・。
こんな瞬間があるのですね。
既に散々、使い古された
言葉ですが、やはり言って
しまいます。
“魔法がかかったよう・・”
~なんて。
この秋という季節、
これも再三申していますが、
何と魅力的なのでしょう。
夏には緑一色でしたのに、たった一枚の葉っぱ、
ほんの一枝にも、ありとあらゆる色が入って来ていますものね。
それは当然、落葉にも。
尤もこの落葉、最近は肩身が狭いようですね。
雨上がりの今日など・・道路には花水木(ハナミズキ)や
紅葉(モミジ)などの落葉が至る所に散乱。
確かに舗装された道路には色とりどりの落葉も、
心なしか行き場を失っているように見えます。
この落葉が排水溝を詰まらせ、
風が吹けば乾いた道路にヒラヒラ舞い上がるのですから
ゴミ以外、何物でもないという事なのでしょう。
でもそれが土の庭では何とも言えない風情があって。
全く真逆の光景が広がっています。
そうそう、小さな水引草が庭の片隅に
未だにひっそりと咲いていました。随分、長い事咲いていますね。
花言葉は 「感謝の心」、「ささやかな歓び」。
素敵な言葉を有り難う・・と言いたいです。
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