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その縁先の広い庭の樹や石に、 春の陽がうららかに当たっている ―― 一郎はしばらく味わわなかった、わが生家の 穏やかな空気の中に、次第に皮膚が慣れて、 その家の雰囲気のうちに従って行くように、 自分の神経が鎮まって行くのが感じられた。 【吉屋信子作 「家庭日記」】 |
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昨日の鬱陶しい天気から一転して、
春らしい陽気になりました。ただ今日は、風があります。
今日も下まで自転車で出掛けたのですが、
そのため何度、帽子を飛ばした事か。
尤も私だけではなく、飛ばしている何人かの人に遭遇。
“同類!”~なんて、心の中で叫んでいたものです。
ちょっと、はしたなかったかしら!?
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【旧笹井家住宅】
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【「花桃(ハナモモ)」】
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さて帰り途、恒例の道草です。
ここも季節は巡り・・。梅が終わり、桜(ソメイヨシノ)が終わり。
それでも今度は八重桜が咲き、花桃も。
しかしながら、ソメイヨシノの淡さとは対極の、
濃厚、かつ鮮やかな色合いの花。世界は華やいでいます。
写真は 「旧笹井家住宅」。レトロな外観に紅い花桃が似合いますね。
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そしてやはり・・と言いますか、
私は・・又々、「アン気分に浸れる場所」 にやって来ました。
つい先日も訪れたばかりですが、様相は一変。
まるで天蓋のようだったリラ版 「雪の女王」 こと梨の原木は、
一面緑の葉っぱ。ただ、普通の? 梨の花は未だに健在です。
それにしても今年は随分、長持ちしましたね。
そうそう、蒲公英はその数をもっと増やし・・。
上記の引用文ではありませんが、こんな光景が縁先・・
いいえ、最近では縁自体がなくなりましたから、庭先でしょうか、
広がっていたら・・と、ついつい思ってしまって。
ここは大好きな場所なのです。
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