病院の外に健康な日を3日下さい。 1日目、私は故郷に飛んで帰りましょう。 そしておじいちゃんの肩をたたいて、 それから母と台所に立ちましょう。 (中略) 2日目、私は、貴方の所に飛んで行きたい。 貴方と遊びたいなんて言いません。 お部屋をお掃除してあげて、 ワイシャツにアイロンをかけてあげて、 おいしいお料理を作ってあげたいの。 (中略) 3日目、私は思い出と遊びます。 そして静かに1日が過ぎたら、 3日間の健康ありがとう、 と笑って永遠の眠りにつくでしょう。 【1963年4月10日の日記より】 |
2日連続の雨となりました。引き続き暖かい雨です。
昨日も今日も、ストーブを消す時間がありましたから。
そう言えば今日は、24節季の一つ 「啓蟄」 ですね。
冬眠中の虫も這い出す時期という・・。
さて、前回の 【わが愛を星に祈りて】
に続き、こちらも古い本を
引っ張り出しました。
それは、一世を風靡(ふうび)した
「愛と死をみつめて」 の関連本、
大島みちこ著 「若き命の日記」。
それと言いますのも・・。
つい2、3日前、骨肉腫云々の会・・
のニュースをテレビでやっていて、
“そう言えば・・”
と思い出したという訳です。
確か吉屋信子の本と一緒に
実家から持ち帰っていた筈と・・。
こちらも一気に読み上げました。
と言っても今回は黙読ですけれど。
「昔とった杵柄(きねづか)」、
という訳ではありませんが、
黙読ですと早いのです。
又々、感動!!
何と頭が良くて美しい女性なのでしょう。
容姿も然る事ながら、同時に心も。
弱冠20歳ながら、遥かに大人の女性です。
自分が深刻な病気であるにも関わらず、冷静に自分の病気をみつめ、
常に周りの人の事を考え、彼女の意識の中には、「社会奉仕」 という言葉しかありません。
社会奉仕(ボランティア)の意識が高まっている “今” ならいざ知らず、
およそ50年前のあの時代・・昭和30年代ですから、少しは豊かになったとは言え、
まだまだ自分の生活をするのが精一杯の筈でしょうに。
日本でも社会奉仕(ボランティア)意識が高まったのは、
阪神大震災以降と言いますものね。
病名を本人にきちんと告知している事と言い、本を読んでいて、
50年という年数の隔たり、違和感は、ほとんど感じられません。
ページが、セピア色に変色している事を除いては・・。
「私は幸福にならなくていいんです。
ただ1人でも他の人を不幸にしたくないんです」
こんな天使のような女性に、神様って本当に残酷ですね。
無性に理不尽なものを感じてなりません。
ところで、ある日の日記に、“武者小路実篤の 『人生論』 を
もっと前から読まなかった事が悔やまれる・・” との件(くだり)が。
私なんて、この年になっても読んでいませんのに。
兎にも角にも彼女が素晴らしい女性だった事は間違いありません。
レース編みが大好きで、(これは似ています)
片目になってもせっせと編んでいた彼女。
さぞかし、編みにくかったでしょうに。
先に退院して行かれる方にプレゼントされるのです。
お相手の 「マコ」 とは、本当の意味での純愛。
お見舞いと電話、そして毎日のように交わされる手紙。
「事実は小説よりも奇なり」。こんなにも美しい愛があったのですね。
今朝は雨も上がり薄日が朝してきました。
3月3日に、日本春蘭の花芽の付いた苗を
買ってきてまだ袋に入れたままなので今日は鉢に植え替えましょう。
「若き命の日記」
中学生の時に読みました。
「読書部」の顧問の先生から、
「今のベストセラーを夢中になって読む前に、
古典・・・文学全集・・・
昔から良いといわれている本を沢山読みなさい」
と指導されていましたが・・・イヤヨ、ソンナノツマンナイワ・・・
「わが愛を星に祈りて」もちゃんと読みましたよ。「人生論」旺文社文庫持っていた様な・・
「純愛」・「捧げる愛」・「耐える愛」・・・
「プラトニックラブ」に虚ろな瞳にウルウルと涙が溢れたり、お星様マークが3個位現れたり・・・
私自身が大島みちこさん、佐伯O子(苗字しか思い出せませんが。)さんになっていたようでした。
異性に対する淡い想いとか初恋とかには
程遠い少し引っ込み思案の子供でしたが、
「神様は乗り越えられる試練を与えたもう」と
仰るが、
若くして死んでしまったら何にも出来ないじゃない。残酷すぎるわ。
なんて、考えていた様な思い出があります。
「若干20歳ながら、遥かに大人の女性です。」
リラさんの仰る通りです。
「人の為になる」「世の中の役に立つ」この様な社会的責任への意識、
「他を思いやる心」あの頃の遥かに貧しかった日本人の中には当たり前の事としてありました。
今一度、気高い心を取り戻した、
豊かな日本になれたらいいですね。
リラさん。
いろんなこと思い出したり、
もう一度、振り返って改めて考えてみたり、
楽しい時間をありがと。
いつも温かいコメント、有り難う~!
れれたんママさんは、両方共、お読みになられたのですね~!
「わが愛~」 の方は、片想い。
「愛と死をみつめて」 だって、純愛ですものね~。
そう言えば、「純愛」 の言葉も今となっては死語ですね~!
それにしても2人の女性は素敵です。潔くて凛としていて。
今は、何だか幼いですものね~。尤も私を含めてですけれど。(笑)
>「人の為になる」「世の中の役に立つ」この様な社会的責任への意識、
「他を思いやる心」あの頃の遥かに貧しかった日本人の中には当たり前の事としてありました。
どこでどう変わって行ってしまったのでしょうね~。
皆が皆ではないでしょうが・・。
大島さんなんて、自分自身が深刻な病気であるのに、
動けるうちはと、他の患者さんのお洗濯を引き受けたり・・。
今でこそ、機械が全てやってくれますが、当時はまだまだですものね。
冬は、お水だって冷たかったでしょうに、なかなか出来る事ではありません~。
こちらこそ、受け止めて下さって有り難う~!
共通の話題が出来て嬉しいです。
リラさんのお話を伺っていたら聞きたくなったので「わが愛を星に祈りて」youtubeで聞きました。何度聞いてもいいですね~
趣のある機器はラジオですか?
今晩は~! きたあかりさん~☆
いつも温かいコメント、有り難う~!
「youtube」 でお聴きになられたのですね~!
私は・・既に通販で求めました~!(笑)
この頃って、「青春って素晴らしい讃歌」 ですものね~!
希望があり、夢があり・・。何だか心まで清らかになるような・・。(笑)
>趣のある機器はラジオですか?
ハイ~! セピア色の本でしたので、セピア色の部屋で。(笑)