【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

ピンクに染まる散策小径

2015-10-14 18:50:50 | 路傍の花~道草



【「溝蕎麦(ミゾソバ)」】




【「桜蓼(サクラタデ)」】













 マシュウの予言は当たらず、
晴れ渡った朝だった。
アンの心は無限の高さにまで舞い上がった。
「おおマリラ、今朝は見る人をみんな
愛さずにはいられないような気がするのよ」
とアンは食後の皿洗いをしながら叫んだ。                   
【「赤毛のアン」 第22章】










   朝から雲一つない空になりました。
  昨日、今日、2日連続の日本晴れです。

   こんなにお天気が良いと、朝晩と日中の気温差大。
  いよいよ紅葉も進みますね。










【「金木犀(キンモクセイ)」 の香り】




   
  アン のように
  頭のてっぺんから爪先
  まで舞い上がらない
  までも、こんな日は、
  日常の外出さえ、
  心楽しくなりますね。

   それにしても1歩
  外に出ると、
  そこは芳香の世界。

   プラス、青空。
  気分も浮き立つと
  いうものです。

   帰り道、道草を
  しようという気に
  なったのも、
  当然かも知れません。
  
   最近は、なぜか
  一目散に家路を急ぐ
  事が多くて。

   そんなこんなで。
  久し振りの
  道草となりました。

   小径の向こうに、ボ~ッとピンクの塊(かたまり)。
  何の花かと近付いてみました。
  そう言えば、道端にしゃがみ込むのも久し振り。

   蓮華の花のような溝蕎麦と、桜蓼の群生地。
  小さな花ですが、群生していると見事です。

   とりわけ桜蓼は初めての花。
  あまりの可愛さに1本、抜いて来ました。
  庭の片隅に植えようかと。

   「花は我が世界にして草花は我が命なり」
  正岡子規の言葉ですが、分かる気がします。

秋を映す花色 ~ 薔薇色の薔薇

2015-10-12 18:52:08 | 薔薇の追憶

















 グリン・ゲイブルスの
10月 は実に美しかった。
窪地のかばは日光のような黄金色こがねいろに変わり、
果樹園の裏手のかえでは深い真紅の色に、
小径こみちの桜は言いようもなく美しい
濃い赤と青銅色の緑に染まって、
その下に広がる畑をも照り映えさせていた。
アンは自分を囲む色彩の世界を
思う存分に楽しんだ。                    
                  【「赤毛のアン」 第16章】












   ここ2日ばかり真珠色の空でしたが、
  今日は朝から青空が広がっていました。

   『アンの世界』 の10月と違って、
  色彩の世界は、もう少しお預け。

   つい先日も記したばかりですが、
  今、町中が甘い香りに包まれています。
  そう、こちらの10月は、金木犀の香り。

   金木犀は、どこの家にも必ずと言っていいほど
  植えられていますし、街路樹や公園等、至る所で目にします。

   こんな風に格別に愛されている花木ですから、
  当然と言えば当然ですね。

   さて、そんな芳香の季節。
  勿論、秋薔薇も負けていません。

   尤も、小さいけれど、
  圧倒的な花数の金木犀には量では負けますが。
  質の秋薔薇と量の金木犀と言ったところでしょうか・・。

   この薔薇、季節柄もあって、
  さすがに長持ちしてくれています。
  こんな点も本当に有り難いですね。

   そう言えば、こんな薔薇色をした、
  夕焼けを見ましたっけ。

   同じ薔薇もこの季節に見れば、秋の深みと愁いを
  秘めているような気がするから不思議です。
  やはり薔薇は魔法の花ですね。

   そうそう今日は、夏の終わりに挿木した
  白薔薇に新芽を発見。こんな事も小さな幸せの一つです。

風を誘う香り花 の季節

2015-10-09 23:57:07 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編














 「ああ、マリラ、
世界に10月という月のあることが、
あたし嬉しくてたまらないわ。
もし9月から、
ぽんと11月に飛んでしまうのだったら、
どんなにつまらないでしょうね。
まあ、このかえでの枝を見てちょうだい。
スリルを感じないこと? ――
続けざまに、ぞくぞく、
ぞくぞくっとしないこと?
あたしの部屋に挿して置こうと思うのよ」                 
                   【「赤毛のアン」 第16章】









   連日、爽やかな秋晴れが続きます。
  今日は、我家の金木犀が蕾を付けているのを発見。

   そう言えば2、3日前にも、ふと甘い香りを
  嗅(か)いだような気がしたものです。
  あれは、気のせいではなかったのですね。

   となれば、これから暫くは町中がこの香りで
  包まれることになりましょう。

   いよいよ春のジャスミンと共に、
  自然が放つ、二大アロマの一つ、金木犀の季節の到来です。



















     さて、そんな今日。
    お隣から美味しいかりん糖を頂きました。
    製造元の 「利休堂」 は、お隣のご実家。

     となれば、ちょっと久し振り、
    『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、
    開店と致しましょう。

   ところで、こちらのお菓子。
  黒砂糖の程良い甘さと香ばしさが、
  お口の中でとろけます。どこか郷愁を誘う味。

   味わって頂いた、珈琲の後ですから、昆布茶で。
  (そうそう珈琲は、「ホンジェラス」を頂きました)
  コップは、萩焼。金木犀の香りと共に、至福の時間です。

ひねもす秋時間

2015-10-07 18:11:21 | 四季のスケッチ

【郷愁を誘う癒し色 ~ 背景は紫陽花】


【セージ】


【インウォールクラータ】


【ユリオブスデージー】










 こけももの繁みは緋色ひいろに変わり、       
枯れた羊歯しだは深い赤褐色せっかしょくをしていた。
納屋の裏のうるしの葉が赤く燃え、
(中略)
芝生のえぞ松のある隅には
金色や赤褐色の菊が咲いている。
(中略)
無数の丘ではこおろぎが妖精たちの
踊りのためにバイオリンを弾いていた。        
                【「炉辺荘のアン」 第29章】









   今日は朝から雲一つない空になりました。
  これこそ、日本晴れですね。

   今日のこの空は、祝福の空。
  連日のノーベル賞受賞という快挙。
  日本人として誇りに思います。

   さて、今年もインウォールクラータが、
  ひっそりと花芽を付けました。

   そして珍しくもありませんが、ユリオブスデージーも。
  一年中咲く花ですが、わが庭では、ちょっとだけ久し振り。
  それにキク科ですから、秋らしいですものね。

   ところで、夏の間は黄金色の光を浴びて、
  キラキラ輝いていた庭。

   その庭も秋になると、(鮮やかな紅葉は別にして)
  色が抜けたようになって、何とも優しい色合いになります。
  紅葉前の狭間(はざま)の僅かな時。

   まさに秋色、癒し色。
  紫陽花も自然のドライフラワーになっています。

   尤も紅葉は、散る前の最後の晴れ舞台。
  春の桜もそうですが、引き際の潔さも見事です。

   紅葉前線は、今、どの辺りでしょうか・・。
  一日も早い南下が待たれます。

酔いしれて秋薔薇

2015-10-06 17:28:08 | 薔薇の追憶







【蕾編】









 「あれっ? この紅茶にも、
薔薇の花びら が入っていますよ」
浜口が、紅茶を飲もうとして言っ た。
「ええ。ローズティーよ。
あと、ポプリジャム
ドライフラワー にもしたいと思ってるの。
もう少し茎が付いていたら、剣山に刺して、
活花に出来るのに残念だわ」                  
              【山村美沙作 「薔薇のアリバイ」】









   今日も秋晴れとなりました。
  秋のカラッとした空気は、爽快です。
  こんな所も秋が好きな理由かも知れません。

   芸術の秋、読書の秋、・・・そしてスポーツの秋。
  今年は、お陰様で、ラグビーの面白さを知りましたし、
  フィギュアでは浅田選手が復帰。より楽しめます。

   やはりと言いますか・・
  浅田選手のいないフィギュアは、物足りませんでしたから。

   おまけに、あの選手がいない事も清々しくて、
  心から安心して見る事が出来ます。















【七分咲きから満開へ】




   さて、再び秋薔薇
  の話題を。

   どんなきらびやかな
  宝石よりも、どんな
  華やかなドレスよりも
  薔薇が好き・・という
  人は、時代を問わず、
  後を絶ちません。

   それほど多くの人を
  魅了する薔薇。

   とりわけ秋薔薇は、
  美しさが際立ちます。

   見ようによっては
  赤にもピンクにも
  見える今日の薔薇。

   優雅で気品ある
  花色です。

   花は、中小輪の部類に
  入ると思いますが、
  それだけにより可憐さを覚えます。

   そんな薔薇が咲くと、
  何とも言えない幸福感に満たされます。

   今日の薔薇も花が終わった後は上記のように、
  ポプリやローズティーなどにも。
  薔薇は、こんな風に最後まで楽しめるのもいいですね。

秋に謳う千草 ~ その2

2015-10-05 21:00:18 | 四季のスケッチ














 秋も美しかった。
暗青色の湾から吹く風や
素晴らしい仲秋名月を楽しむ事が出来た。
窪地には抒情味豊かな 紫苑 が咲き、
(中略)
銀色の鰯雲の空を黒い鳥が渡って行った。
                 【「炉辺荘のアン」 第11章】
 










 
【朝の空】











   起床時にはス、ス~ッと3本の細い雲だけ。
  今日は晴れ間もありましたが、
  ここ何日かでは一番雲の多い天気になりました。

   朝晩は少々冷えますが、暑からず、寒からず。
  本当に良い気候になりましたね。












   さて、そんな今日。
  相変わらず庭には
  小さな来客が
  ひっきりなし。

   シジミ、揚羽蝶等
  の蝶類からバッタ、
  果てはこれまで
  見た事のないような
  大きな大きな
  毛虫まで。

   尤も気持ちの悪い
  毛虫は論外ですが。

   ところで、夏の
  終わりから1輪、2輪・・
  と咲いて来た薄紫の
  嫁菜が、ここに来て
  一気に開花。

   いつの間にか、
  この嫁菜は、
  私の中の紫苑に。   

   思わず笑顔になれ、
  癒される花。

   童女のようなあどけなさがたまりません。
  今では大好きな花になっています。

秋空と風のハーモニー

2015-10-02 23:53:26 | 路傍の花~道草





【青空に生える 「紫苑(シオン)」】


【始まった紅葉】







 晴れ渡った、爽やかな、
日の照る美しい秋の朝で、
夜来の雨に打たれ、濡れそぼった羊歯しだ
霜で白くなりかぐわしい香気を放っていた。
森のあちこちで、黒ずんだ、えぞ松の
常盤木ときわぎに向かって、かえでが華やかな
深紅の旗を緩やかに振り、
樺の大枝が薄い金色を見せていた。
空気は澄んで爽快であった。
                    【「アンの友達」 2.】







   今日は、再び雲一つない秋晴れとなりました。
  尤も夜半には、凄い雨と風の音に目覚めたものです。
  就寝前にはそんな気配など、全くありませんでしたのに。

   まさに台風並みの風雨です。
  時間は、午前2時頃だったでしょうか・・。
  しかしながら日中は、ご覧のような日本晴れです。

















   さて、いつの間にか
  憧憬の花、紫苑の
  季節になりました。

   今日は、
  久し振りに
  近所を散策。
  そう、秋を探しに。

   実は、野菊などの
  群生地に行く事も
  一つの目的でした。

   (以前の記事は
  【こちら】

   背丈も高く、
  花もたっぷり。

   それはそれは
  立派な草花たち
  だったのですが、
  跡形もありません。

   昨年より2週間も
  訪れるのが早かった
  せいかも知れません。

   その代わりに
  紫苑に遭遇。

   紫苑という言葉の持つ美しい語感も然る事ながら、  
  『アンの世界』 でお馴染みのこの花は、
  私にとってもいつしか憧憬の花に。

   ごく、ごく大人しい花ですから、意識しなければ
  意外に気付かないかも知れません。

   しかしながら、その気になれば、
  日本でも結構、見つける事が出来ますね。
  こぼれ花かも知れませんが、道端などにも咲いています。

   そんな紫苑と、まだまだ蕾が多いけれど、
  いよいよ咲き始めた秋桜、コスモス。
  野生ですから背丈も高く、茎なども太く頑丈です。

   『アンの世界』 で描写の植物とは少々、
  違いますが、日本の秋も美しいですものね。
  せいぜい謳歌すると致しましょう。