だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

クレマン・マチュー先生に会いたい!

2005-04-20 21:01:35 | もう一度見たい!
今、日本中に熱い感動を呼んでいる映画「コーラス」、もうご覧になりましたか?少年の美しい歌声とストーリーの素晴らしさとで、見終わってからの満足感は、ハリウッド映画の大作ではなかなか味わえないもの!劇場も中高年の女性でいっぱいです♪

「コーラス」は、「ニュー・シネマ・パラダイス」や「WATARIDORI」のジャック・ぺランが製作し、出演しています。ジャック・ぺランは私なんかだと映画スターなんですが、製作者に転向して成功を収めた人。もちろん映画出演もしていますよ。「コーラス」も冒頭からしっかり出てます。監督はクリストフ・バラティエ。

1949年のフランス片田舎。「池の底」と呼ばれる問題児を収容した寄宿学校での出来事。新しく赴任した舎監のマチュー先生は、音楽の教師。到着早々から学校のゴタゴタを目にしてしまいます。厳しい校長に萎縮した生徒たちの心をつかもうと、先生は合唱(コーラス)を指導します。

面会日まで親たちに会うことができない淋しさ。面会日でさえ、誰も会いに来てくれない孤児たち。夏休みに帰る家のない子供たち。そんな子供たちが歌を通じて、明るく活き活きしていく様子が感動を与えてくれるのですね。

でも、私はちょっと視点が違います。私はマチュー先生役のジェラール・ジュニョに見惚れました♪小柄で小さくて、生徒たちからも「ぴかぴかのはげ頭」と冷やかされるくらい、中年のおじさん。大好きな音楽も続けられないくらい、失業のつらさを味わっていた先生が、寄宿学校でがんじがらめの生徒たちを見て、罰でなく、愛で指導するその姿に打たれました。演じるジュニョのキャラクターが活かされた素晴らしい演技でした。

決して怒るのではなく、相手の立場になることを教える…素晴らしいことです。当然、校長からは疎まれ、解雇されますが。この映画の素晴らしさは、ストーリー展開の妙でしょう!冒頭とラストの一貫性は、最後の最後にならないとわからない仕組み。これは脚本の勝利です。

さあ、まだ見ていない人、そしてまた見たい人。この映画は必見です。毎日の生活に疲れた私たちは、こんな映画で癒されたいのです。DVDが待ち遠しい~。
コメント (3)
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