だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

アレックスの罪と罰

2008-03-09 21:05:18 | 映画
「ドラッグストア・カウボーイ」(89)や「マイ・プライベート・アイダホ」(91)で、必死に生きようとする少年たち、大人に成りきれない青年たちの心情を描いてきた、ガス・ヴァン・サント監督。その後の「カウガール・ブルース」(93)「誘う女」(95)でも、ヒロインよりもやっぱり男の方がよく描けてました。

「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」(97)「サイコ」(98)「小説家を見つけたら」(00)とハリウッド作品を手掛けた後、インディーズに戻ってきました。それが「エレファント」(03)「ラストデイズ」(05)でした。途中、マット・デイモンとケイシー・アフレック主演の「GERRY ジェリー」(02)や、製作総指揮の「ターネーション」(04)もあります。

「GERRY ジェリー」は未見なので、ぜひ見たい!「ジェシー・ジェームスの暗殺」のケイシーは、見ものでした。「エレファント」は、1991年のコロラド州コロンバイン高校の銃乱射事件をモチーフにしていました。そして最新作「パラノイドパーク」(07)も、ごく普通の高校生の日常生活を描いています。

16歳のアレックス(ゲイブ・ネヴィンス)は、つい最近スケートボードを始めたばかり。スケボーの聖地“パラノイドパーク”に通い、そこで不良グループに声をかけられて、貨物列車の飛び乗りに参加することになるのでした。ただ、スリルを味わいたくて…。しかし、事件は起きます。ふとしたはずみで、鉄道警備員を死なせてしまうのです。

目撃者はいない…、おびえと不安、悩みながらも何もなかったように過ごしていくアレックス。考えるのは、ガールフレンドのジェニファー(テイラー・マムセン)や家族のこと。自分に起こった事件によってアレックスは、あることに気付くのです。『僕らのちっぽけな問題とは別の次元のもっと大きな何かが世の中にはたくさんある』…。

少年の揺れ動く心と痛み。やさしい目線で繊細な映像を生み出すのは、「2046」(04)や「レディ・イン・ザ・ウォーター」(06)のクリストファー・ドイル。またまた、ガス・ヴァン・サントの世界へ。
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