だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

ヒトラー、真実の姿とは…

2008-08-13 21:12:25 | 映画
ドイツ映画というと、どうしてもヒトラーやナチスをテーマにしたものが思い出されます。近年は「ヒトラー ~最期の12日間~」(04)「ヒトラーの贋札」(07)があります。他に「白バラの祈り」(05)「善き人のためのソナタ」「ドレスデン、運命の日」「4分間のピアニスト」(06)も。

またまた、ドイツ映画の秀作がやって来ます。「わが教え子、ヒトラー」(07)。監督・脚本は、スイス人で「ショコラーデ」(98)のダニー・レヴィ。未見。この映画は、07年度ローラ賞(ドイツ映画賞)の最優秀助演男優賞(シルヴェスター・グロート)ノミネート。また、サンフランシスコ・ユダヤ映画祭で“表現の自由賞”を受賞。

他にも多くの映画祭で上映され、08年のドイツ批評家協会賞では最優秀男優賞(ウルリッヒ・ミューエ)を受賞。期待は高まります。

1944年12月25日、ナチス・ドイツは連合軍との戦いに次々と敗れ、国家存亡の危機に陥っていました。宣伝大臣のゲッペルス(シルヴェスター・グロート)は、新年1月1日市民に向けた総統の演説を撮影して、プロパガンダ映画にすることを思いつきます。

すでにベルリンの街は廃墟と化していましたが、建築家で軍需大臣のシュペーアにオープンセットを建てさせる計画。着々と準備は整っていきますが、肝心のヒトラー(ヘルゲ・シュナイダー)は心の病を抱え、自信喪失状態…。

そこで、ヒトラーに自信を持たせ、100万市民の前で演説ができるようにするために連れて来られたのが、アドルフ・グリュンバウム教授(ウルリッヒ・ミューエ)でした。ゲッペルスが彼を選んだ理由は、教授になる前、世界的に有名なユダヤ人俳優だったこと、ヒトラーに発声法を指導したことがあったからでした。

かくして、わずか5日間で心身を病んだヒトラーに最盛期の自信を取り戻させ、大演説を打たせることができるのでしょうか?しかし、教授はユダヤ人。果たして、演説当日の出来事とは?う~む、想像できません。

映画は、“ヒトラーに演説指導した人物が実在する”という史実に基づいて製作されました。「アドルフの画集」(02)で画家を目指していたアドルフは、確かに小心者の感がありました。「善き人のためのソナタ」のウルリッヒ・ミューエの、静かで信念の演技を楽しみにしています。
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