バックマン家の家族の肖像

２００１年の「プリティ・プリンセス」（公開は０２年１月）で、映画デビューを果たしたアン・ハサウェイ。１９８２年１１月１２日、ブルックリン生まれ。父親は弁護士、母親が舞台女優だったそうで、早くから女優になりたかったとか。

「プリティ・プリンセス」でのシスコ在住の高校生ミアが、ジェノヴィア国のプリンセスだったというまさにシンデレラ・ストーリーの楽しかったこと！女の子憧れの物語でした。大ヒットして「プリティ・プリンセス２／ロイヤル・ウェディング」（０４）も製作されました。

そんなかわいいイメージのハサウェイが、次に出演したのが「ブロークバック・マウンテン」（０５）。その年の各賞にノミネートされ、アカデミー賞では監督、脚色、作曲賞を受賞。私も大好きな作品です。

この映画で初めて大人の女性の役に挑戦。まだまだ少女の顔をのぞかせるハサウェイですが、今度は「レイチェルの結婚」（０８）で薬物中毒患者を演じ、アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされる熱演を見せてくれます！（受賞は、ケイト・ウィンスレット）

コネチカット州のバックマン家。長女レイチェル（ローズマリー・デウィット）の結婚式を２日後の控え、自宅で行なう式とパーティの準備に、友人も交えて家中大わらわ。そんな時、９ヶ月ぶりに帰って来たのが次女のキム（ハサウェイ）でした。

麻薬中毒の治療施設から、一時退院して来たキム。家の中には自分の知らない人がたくさんいるし、ひっきりなしに煙草を吸っている自分に向けられる視線は刺すように痛い…。強がって見せる彼女は、実は人一倍傷つきやすいのでした。

どこか他人行儀な母アビー（ デブラ・ウィンガー）、過保護気味な父ポール（ビル・アーウィン）。妹を心配しながらも感情を爆発させてしまう、姉のレイチェル。そんな家族の中、晴れやかな祝いの席のもかかわらず、事態を悪い方へ向かわせてしまう、キムの秘密とは？

監督は、ジョナサン・デミ。ロジャー・コーマン門下生で「女刑務所・白昼の暴動」（７４）で監督デビューし、ＴＶ「刑事コロンボ」の“美食の報酬”（７７／ルイ・ジューダンが犯人）も監督。懐かしい！他にも「サムシング・ワイルド」（８６）「羊たちの沈黙」（９０）「フィラデルフィア」（９３）など。

今、乗りに乗っているハサウェイ。見逃さないように。