だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

キュー王立植物園とは?

2015-12-02 17:33:18 | 展覧会
古代エジプトや中国などで、薬草を見分けるために作られたのが植物画です。いわゆる、図鑑ですね。大航海時代になり、ヨーロッパ諸国が競って世界各地を探検するようになります。

そして珍しい植物を求め、どんどん奥地へと入って行きました。写真のない時代、植物学者と画家が組んで正確で詳しい絵を描き、本国へと送ったのです。あまりに美しいそれらの絵は…

絵画としても素晴らしく、19世紀イギリス、フランスなどで大流行。今ではホテルやレストランなどで、よく見かけますね。“バラの画家”と呼ばれる、ベルギーのピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ、

ドイツの医師で博物学者のフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトなど、たくさんの画家が活躍しました。絵画ファンには“ボタニカル・アート”として、お馴染みですね。

ボタニカルとは、“植物学的”という意味だそうです。また、ボタニカル・アートには決まりごとがあって、1)実物大に描く 2)背景は描かない 3)人工物を描かない(花瓶や鉢など)

4)植物の持つ特性を変えない…つまり正確に描くことですね。確かに。改めて納得しました。さて、港区東新橋にある“パナソニック 汐留ミュージアム”で開催される展覧会は…

そんなボタニカル・アートの花が咲きます。「世界遺産キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々」展です。ところで、キュー王立植物園とは?

ロンドンの南西部キューにある王立植物園で、宮殿併設の庭園として始まり、現在世界で最も有名な植物園として膨大な資料を所有。2003年、ユネスコ世界遺産に登録されました。

ポスター中央にあるのは、マーガレット・ミーン『ダリア属(キク科)』(1790年頃)、右側はウイリアム・モリス『チューリップ』(1875年頃)、左側は作者不詳…

バシリウス・べスラーによる『オオカンユリ(ユリ科)』(1613年)。ボタニカル・アートは、実に精密で素晴らしい絵画です。ぜひ一度その美しい世界に足を踏み入れてみませんか?
コメント
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