季節の花と言葉の花束

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季節の花の紹介と言葉の花束を書いています。

季節の花「菫(すみれ)」

2019-03-15 04:54:00 | 暮らし
名句名句(563)

「春眠 暁を覚えず 処処 啼鳥(ていとゆ)を聞く夜来 

風雨の声 花落ること知り 多少」『猛 浩然(もうこうぜん)


「さあ、学校ですよ、早く起きなさい。愚図愚図してたら遅れ

ちゃいますよ」母親がそういいながら子供を起こす光景、また

少年少女時代に、そのような思い出を持っている人も少なくあり

ません。もうちょっと、ほんの僅かな時間を眠らせてちょうだい、

と掛布団をかぶる際、「春眠暁を覚えずって言葉、お母さんも知

っているでしょう?」と言って、エビの形でまた寝ようとする子供

もいます。この言葉は、それほど、我々の身近なものとなっています。

春の季節の生活用語といってもいいでしょう。こうした季節の言葉の

いくつかを自分のものとして成長していくことは、生活に潤いを与え

てくれることになります。

孟浩然(689-740)は自然詩人といわれており、土地の名望家でも

ありました。

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3月から咲く花「菫(すみれ)」

開花時期は、 3/10 ~ 5/10頃。
・花の形が、
 大工道具の”墨入れ”に似ている
 ことによる。
 「すみいれ」の呼びがしだいに
 「すみれ」になった。

 (私は見たことありませんが、
  木や石に直線を
  引く(描く)ときに、
  墨糸を用いる
  ”墨壷(すみつぼ)”
  という大工道具があって、
  これを”墨入れ”とも
  呼ぶそうです。
  ちなみに、筆習字をするときに
  黒い墨汁を入れるのは
  「墨入れ」ではなく
  「硯(すずり)」ですね)


・いろいろな種類がある。
 国産、外国種を合わせると
 数百種類ある。

・「菫(すみれ)色」■
  → 色 いろいろ へ

・花とは別に、
 目立たない「閉鎖花」をつけ
 そこでタネをつくる。
・園芸品種にパンジーがある。


・別名
 「墨入れ」(すみいれ)
    → 上記参照
 「相撲取草」(すもうとりぐさ)

・1月29日、2月1日の
  誕生花(菫)
 4月17日の誕生花(匂菫)
・花言葉は
 「思慮、思慮深い、思い」(菫)
 「奥ゆかしい、
  控えた美しさ」(匂菫)


・「春の野に
  菫つみにと
  来(こ)し我そ
  野をなつかしみ
  一夜寝にける」
   万葉集
   山部赤人

 「山路(やまじ)きて
  なにやらゆかし
  菫草(すみれぐさ)」
   野ざらし紀行
   松尾芭蕉

(季節の花300より)


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