たにしのアブク 風綴り

87歳になります。独り徘徊と追慕の日々は永く切ない。

「枯野歩みて」長くもあり、短くもあり、睦月の終わりに

2017-01-31 17:26:00 | 散策の詩

今日で2017年の1月が終わります。
今さら、この歳になって、
経つ日の速さを思うなんてこともないです。
ブログ更新の節目として、冬枯れの林間に感懐を載せて、
睦月の始末としました。



この時期は、やはり冬の枯れ野の風景がいいです。
タソガレているたにしの爺の心象に合っています。



いつもの徘徊の道も冬の枯れ葉道が続いています。
枯葉を落とした冬樹の根本は逞しく張っています。



芽吹きのエネルギーを溜め込む精に満ちています。
まさに「樹高千丈 落葉帰根」とはこのことですね。



「山林に自由存す」と謳ったのは国木田独歩です。
(前節略)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
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なつかしきわが故郷は何処ぞや
彼処にわれは山林の児なりき
顧みれば千里江山
自由の郷は雲底に没せんとす



吾が影の吹かれて長き枯野かな   夏目漱石
旅に病で夢は枯野をかけめぐる   芭蕉
八方に山のしかかる枯野かな    松本たかし





引き換えてわが身を観れば徘徊の道すがらの日々、
よしなしことの悔いと妄想の妖しいことごとだに。



二股で 枯れ野を塞ぐ 木瘤かな(たにしのアブ句)