写真は昆明の庶民の料理やの汽鍋鶏。見ると、鍋を重ねてとろ火で放っておくだけなのに、澄んだ、絶妙の味になる。
【5時間じっくり】
寒くなってきました。いよいよ鍋の季節の到来です。雲南にも鍋料理は数々ありますが、なかでもお気に入りなのが「汽鍋鶏」。骨ごとぶつ切りにした鶏を水にさらして血抜きし、雲南でよく見られる建水特産の、中心に空気を通す煙突をもった赤土鍋「汽鍋」にぎっしり詰めます。
それにしょうがの薄切り、ネギのぶつ切り、塩、こしょうを入れ込んで、ちょっとの水を入れ(本格派の人は入れない)、料理屋ならその鍋を積み重ねて、煙突のてっぺんに蓋をする。それらをまとめて火にかけ、5時間、じっくり蒸し上げます。
中心の煙突を通った蒸気が、ドーナツ状の鍋にほどよい対流をおこし、煙突から出た蒸気がまた鍋に還元され、澄み切ったおいしい鶏のスープとなるのです。
味は、雲南名物料理随一、と思えるほど絶品です。小さなレンゲで掬うと、無駄のない引き締まった鶏の澄んだスープがのどを通り、やがて内からポカポカと暖まってくるのです。汗がどこどこ出てくる場合もあります。鶏肉を食べる用にたっぷり肉を入れた店もあるのですが、たっぷり運動させた肉のしまった地鶏の固めの薄い肉がへばりついたようなものの方が、よりおいしく感じました。
この料理のポイントはいったん、鍋を火にかけたら、決して水を継ぎ足さないこと。ある人がお客さんがまもなくくるというのに、汁がうまく出ない、と焦って水を足したら、あっという間に黄金色の澄み切ったスープが白く白濁してしまったとか。味も本来のものとはほど遠くなってしまった、ということです。
【5時間じっくり】
寒くなってきました。いよいよ鍋の季節の到来です。雲南にも鍋料理は数々ありますが、なかでもお気に入りなのが「汽鍋鶏」。骨ごとぶつ切りにした鶏を水にさらして血抜きし、雲南でよく見られる建水特産の、中心に空気を通す煙突をもった赤土鍋「汽鍋」にぎっしり詰めます。
それにしょうがの薄切り、ネギのぶつ切り、塩、こしょうを入れ込んで、ちょっとの水を入れ(本格派の人は入れない)、料理屋ならその鍋を積み重ねて、煙突のてっぺんに蓋をする。それらをまとめて火にかけ、5時間、じっくり蒸し上げます。
中心の煙突を通った蒸気が、ドーナツ状の鍋にほどよい対流をおこし、煙突から出た蒸気がまた鍋に還元され、澄み切ったおいしい鶏のスープとなるのです。
味は、雲南名物料理随一、と思えるほど絶品です。小さなレンゲで掬うと、無駄のない引き締まった鶏の澄んだスープがのどを通り、やがて内からポカポカと暖まってくるのです。汗がどこどこ出てくる場合もあります。鶏肉を食べる用にたっぷり肉を入れた店もあるのですが、たっぷり運動させた肉のしまった地鶏の固めの薄い肉がへばりついたようなものの方が、よりおいしく感じました。
この料理のポイントはいったん、鍋を火にかけたら、決して水を継ぎ足さないこと。ある人がお客さんがまもなくくるというのに、汁がうまく出ない、と焦って水を足したら、あっという間に黄金色の澄み切ったスープが白く白濁してしまったとか。味も本来のものとはほど遠くなってしまった、ということです。