(一国で世界の5分の1の天然ガスを消費する米国!)
(2)国別消費量
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/maedaa/2-3-T01.pdf 参照)
次に国別に見ると、最大の天然ガス消費国は米国であり、同国の2013年の消費量は7,372億㎥であった。これは全世界の22%に相当する。米国は石油についても世界全体の20%を消費しており(石油篇国別消費量参照)、世界一のエネルギー爆食国である。
第2位はロシア(4,135億㎥、12%)でこの米露両国が世界の二大天然ガス消費国である。これに続くのがイラン(1,622億㎥)、中国(1,616億㎥)である。5位以下10位までには日本(1,169億㎥)、カナダ(1,035億㎥)、サウジアラビア(1,030億㎥)と続き、これら7カ国が消費量1千億㎥以上の国である。
2012年の天然ガス消費量を前年の2011年と比較すると、世界全体では1.1%の増加である。米国は世界平均を上回る2.0%の増加率である。米国は石油の消費量も2.0%増であり(石油篇参照)、シェールガス及びオイルの増産により石油・天然ガスの価格が低位安定し国内の石油化学産業が活発化するなど産業全体に波及効果が及んでいるものと考えられる。
米国が増加しているのに対してロシアは0.7%減少し、日本も0.1%減少している。日本の場合は2011年の福島原発事故による原発の全面停止により火力発電用のLNG輸入が急増した結果、2011年は前年比で11.6%増、2012年も同10.3%増と2年連続で二桁の大幅な増加となったが、3年目の昨年は漸く増加の伸びが前年を下回っている。
ヨーロッパ諸国の場合はドイツが前年比6.7%の高い伸びを示している一方、イタリアはマイナス6.5%の大幅減少、英国も0.8%減少しており、天然ガス消費の面からドイツ一国が好景気に沸いている状況が読み取れる。
(続く)
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