(注)本シリーズはブログ「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0355BpOilGas2015.pdf
(伸びる天然ガス、2014年の石油と天然ガスの比率は60対40!)
(3)1990年~2014年の生産量の推移
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maedaa/3-2-G02.pdf 参照)
1990年から2014年までの世界の石油と天然ガス合計生産量の推移を追ってみると、1990年の生産量は9,956万B/Dであり、その内訳は石油6,539万B/D、天然ガス1.98兆㎥(石油換算3,418万B/D)であった。その後1992年には合計生産量が1億B/Dを突破、2008年に1億3,581万B/Dに達するまで一貫して増加している。2009年には若干減少したが、2010年から再び増勢に転じ2014年の石油と天然ガスの合計生産量は過去最高の1億4,831万B/D(内訳:石油8,867万B/D、天然ガス3.5兆㎥)を記録している。
1990年と2014年の生産量の伸びを比較すると、合計生産量では1.49倍、石油と天然ガスのそれぞれの増加率は石油1.36倍、天然ガス1.75倍であり、天然ガスの生産が急速に伸びていることがわかる。これを比率で見ると1990年には石油と天然ガスの比率が石油66%、天然ガス34%であったものが、その後天然ガスの比率が徐々に拡大し、2014年には石油60%、天然ガス40%となっている。現在天然ガスについては米国におけるシェールガスを含め世界各地で開発生産が活発に行われており、またパイプライン、LNGによるサプライチェーンも急速に整備拡充されている。従って生産に占める天然ガスの比率は今後更に高まるものと思われる。
(続く)
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