(注)本シリーズはブログ「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0355BpOilGas2015.pdf
(重みを増すアジア・大洋州!)
(4)地域別の消費量の推移(1990年~2014年)
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maedaa/3-3-G03.pdf 参照)
全世界の消費量に占める地域別の割合の推移を見ると1990年は欧州・ユーラシアが世界全体の40%を占めて最も多く、次いで北米が31%、アジア・大洋州が17%を占め、その他の地域(中南米、中東及びアフリカ)は13%であった。欧州・ユーラシアと北米を合わせた欧米先進国だけで全世界の4分の3近くの石油・天然ガスを消費しており、これに新興国家が多いアジア・大洋州を加えると9割近くに達する。
その後欧州・ユーラシア地域の消費量は緩やかに減退し1990年代半ば以降は37百万B/D前後で推移し、さらにここ数年減少傾向にあり、2014年は3,565万B/Dにとどまっている。これに対し1990年に17百万B/Dであったアジア・大洋州の消費量は年々上昇し、2011年には北米、欧州・ユーラシアを抜き去り、2014年には4,255万B/Dに達し世界で最も多く石油・天然ガスを消費する地域となっている。
2014年の地域別割合はアジア・大洋州が28.3%、次いで北米26.4%、欧州・ユーラシア23.7%であり、これら3地域で世界の石油・天然ガス消費量の8割弱を占めている。かつて1990年には13%しかなかった中東、南米およびアフリカ地域のシェアは21.7%に大幅に増加しており、発展途上国のエネルギーの消費が拡大していることがわかる。
(続く)
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