(参考)原油価格チャート:https://www.dailyfx.com/crude-oil
(石油関連ニュース)
・リビアの最大油田El Shara、部族戦闘員の占拠で操業停止。
(中東関連ニュース)
・サウジ来年度予算規模1.1兆リアル(2,950億ドル)、赤字幅1,310億リアル。
(参考)原油価格チャート:https://www.dailyfx.com/crude-oil
(石油関連ニュース)
・リビアの最大油田El Shara、部族戦闘員の占拠で操業停止。
(中東関連ニュース)
・サウジ来年度予算規模1.1兆リアル(2,950億ドル)、赤字幅1,310億リアル。
(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0457MenaRank13.pdf
(MENAなんでもランキング・シリーズ その13)
4.MENA6カ国及び日米韓の項目別比較(レーダーチャート)
(図http://menarank.maeda1.jp/13-G01.pdf 参照)
図はエジプト、トルコ、イラン及びGCC3カ国(サウジアラビア、UAE、カタール)のMENA6カ国と日本、米国及び韓国の9カ国を上位グループ、中位グループ及び下位グループの三つに分け、各国の項目別世界順位をレーダーチャートとして表示したものである。レーダーチャートは最も外側が世界順位1位であり内側の中心は201位(実際の対象国数は190カ国)である。各分野の世界順位を結ぶ輪が各国の項目別順位の状況を示している。レーダーチャートの輪が外側に広がっているほど世界での順位が高く、また輪の形が真円に近いほど各分野の世界順位が平均していることを示している。
(1)上位グループ:米国、日本、韓国
韓国はほぼ全ての分野で世界のトップグループである。同国の総合順位は世界5位であり、電力事情及び契約強制力が世界2位であるほか、建設許可が10位、起業及び清算は11位など10項目の半数が世界のトップクラスにある。信用取得だけが低く世界60位であるが、全体として均整の取れた良好なビジネス環境である。
米国は総合順位が8位で韓国をわずかに下回っている。米国が韓国よりも優れているのは登記(世界38位)、信用取得(同3位)及び清算(同3位)の3項目だけであり、その他の7項目の世界順位は韓国よりも劣っている。特に起業(世界53位)及び電力事情(54位)は韓国よりかなり見劣りがする。
これに対して日本は総合順位世界39位でベストテンに入る韓国、米国とかなりの格差があり、10項目についても世界順位は殆ど両国を下回っている。特に起業(世界93位)、信用取得(85位)、徴税(97位)などは米国、韓国いずれの国よりも低い。日本が両国のいずれかよりも順位が高い項目は電力事情(22位)が米国よりも高く、また清算項目(世界1位)のみが韓国(11位)及び米国(3位)を上回っている。
韓国及び米国のレーダーチャートが比較的真円に近い(つまりビジネス環境が平均して良好である)のに対して、日本の場合は起業(93位)、信用取得(85位)、徴税(97位)などが劣っており、レーダーチャートの円は小さく、形がいびつとなっている。
(2)GCC産油国グループ:UAE、サウジ、カタール
UAE、サウジアラビア、カタールの産油(ガス)3カ国を比較すると総合順位ではUAE11位、カタール83位、サウジアラビア92位であり、UAEが2カ国を大きく上回っている。項目別に見ると起業の世界順位はUAE25位、カタール84位、サウジ141位で、3か国の格差が大きく特にサウジの評価が低い。建設許可及び登記の分野は3カ国とも比較的世界順位が高い。徴税分野ではUAE及びカタールが世界2位で評価が特に高い(サウジは78位)。UAEの場合は建設許可、電力事情、登記、徴税及び契約強制力の5分野が世界のトップテンに入っている。
反対にこれら3カ国は通関(UAE98位、カタール97位、サウジ158位)がいずれも世界平均を下回っている。3カ国の比較で見るとカタールは投資家保護(178位)及び契約強制力(同122位)の分野でUAE或いはサウジアラビアよりもかなり低く、一方サウジアラビアは起業(世界141位)、通関(158位)、清算(168位)などの分野が大きく劣っている。
(3)下位グループ:トルコ、エジプト、イラン
中東の三大国トルコ、エジプト及びイランのビジネス環境の総合順位はそれぞれトルコ43位、エジプト120位、イラン128位でありエジプト及びイランのランクが低い。分野別の世界順位を見るとトルコが比較的順位が平均化しているが、エジプト及びイランは分野ごとの格差が大きい。
また3カ国の順位格差を見ると建設許可(トルコ59位、エジプト68位、イラン86位)、清算(エジプト101位、トルコ109位、イラン131位)の2分野は3カ国の格差が比較的小さいが、その他の分野では3カ国の格差が大きい。たとえば起業ではトルコ78位、エジプト109位、イラン173位と3カ国のビジネス環境には大きな違いがあり、同様に投資家保護についてもトルコ26位、エジプト72位、イラン173位と格差が大きい。契約強制力の分野ではトルコが19位で世界のトップレベルにあるのに対してイラン、エジプトはそれぞれ89位、160位でありトルコが抜きんでている。通関についても同様にトルコの42位に対してイラン121位、エジプト171位である。
(続く)
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