石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

3社が200億ドル強の巨額損失を計上:五大国際石油企業2020年度業績速報シリーズ(13)

2021-03-08 | 海外・国内石油企業の業績

(注)本シリーズは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0526OilMajors2020.doc.pdf

 

8カ年(2013-2020年)業績推移の比較(続き)

4.設備投資

(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-23.pdf 参照)

 2013年の設備投資額はExxonMobilが425億ドルで最も多く、Chevron(419億ドル)、Shell(400億ドル)が400億ドル台で続いている。BPは366億ドル、Totalが最も少ない259億ドルであった。2013年以降2016年までの4年間は各社とも設備投資は減少し続け、2016年の設備投資額はChevronが最も多い224億ドル、Shellは221億ドルであり、その他3社は100億ドル台であった。ExxonMobilは2016年を底として増加に転じたが、その他の4社は2017年も減少し、2013年比では5割前後まで落ち込んだ。

 

2017年以降、原油価格が上昇し生産量(次章参照)も増加したため、設備投資も活発になり2019年にはExxonMobilの設備投資額が311億ドルと2015年の水準に回復したのをはじめ各社とも増加している。

 

しかし2020年には一転して各社の設備投資額は急減し、この年の投資額はExxonMobil214億ドル、Shell166億ドル、Chevron135億ドル、Total130億ドル、BP123億ドルであり、2013年と比較するとChevron、BPは3分の1であり、ExxonMobil、Total、Shellも2分の1の低い水準にとどまっている。

 

(続く)

 

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        前田 高行

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