石油と中東

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ロシア経済制裁追随でChevron除く4社は深傷:2022年1-3月期五大国際石油企業決算速報(11)

2022-06-12 | 海外・国内石油企業の業績

(注)本レポートはマイライブラリーで一括してご覧いただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0560OilMajor20221stQtr.pdf

 

III. 過去2年間の四半期業績推移(続き)

(直近3期高収益率のChevron、他社との格差開くbp!)

3.売上高利益率の推移

(図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-63.pdf 参照)

2020年4-6月期から今期(2022年1-3月期)までのIOC5社の売上高利益率の推移を見ると、2020年はコロナ禍の影響により各社とも大幅な下振れを経験しており、▲50%から▲80%の損失率になるなど悪夢の一年間であったと言えよう。

 

2021年に入り各社とも業績が回復、1-3月期は全社の利益率がプラスとなり、この傾向は4-6月期も続いた。しかし7-9月期以降は各社の収益力に格差が生まれ、Chevronは直近3四半期に連続して二桁台の利益率を達成している。ExxonMobil及びTotalEnergies も3期続けて利益率6%以上で健闘している。Shellの2021年以降の売上高利益率は10.2%(2021.1-3月期)→5.7%(2021.4-6月期)→▲0.7%(2021.7-9月期)→13.4%(2021.10-12月期)→8.5%(2022.1-3月期)と他社に比べブレが大きいものの利益率は悪くない。これら4社に対して2021年以降のbpの売上高利益率は12.8%(2021.1-3月期)→8.3%(2021.4-6月期)→▲6.7%(2021.7-9月期)→4.5%(2021.10-12月期)→▲39.8%(2022.1-3月期)であり、他社に見劣りするだけでなく、他社との格差が開いていることが特徴である。

 

(続く)

 

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        前田 高行         〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

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