(世界ランクシリーズ その6 2023年版)
2.2023年の世界ランク及び2022年との比較(続き)
(表http://rank.maeda1.jp/6-T01.pdf 参照)
中東の主要国では、UAEが世界26位と最も高く、米国(24位)と肩を並べる高い評価を受けている。イスラエルは世界33位で韓国並みである。またサウジアラビアは世界53位であり前回とほぼ変わらない。
エジプト、トルコ、イランの中東三大国はいずれもランクが低く、エジプトは世界108位、トルコ115位であり、イランは世界180カ国中の149位にとどまっている。前年度の順位と比較すると、エジプトは130位から108位に大きくランクを上げた一方、トルコは14ランク下げてエジプトに追い抜かれ、またイランも2ランク下がっている。
内戦が続くイエメンの腐敗指数は16で世界順位は176位であり、ほぼ世界最下位に近い。因みに世界で腐敗度が最も高いとされたのはアフリカのソマリア(腐敗指数11)である。
(安定している日本、近年悪化しているトルコ!)
3.日本と中東主要国の腐敗指数の推移(2019~2023年)
(図http://rank.maeda1.jp/6-G01.pdf 参照)
日本と中東5カ国(UAE、サウジアラビア、トルコ、エジプト及びイラン)の2019年から2023年までの5年間の腐敗認識指数の推移を見ると、2019年の指数は日本が73、UAE71、サウジアラビア53、エジプト35、トルコ39、イラン26であった。
その後5年間を通して見ると、日本の指数は70台前半で安定している。UAE及びサウジアラビアの湾岸君主国並びにエジプトは2019年から2022年にかけて指数が低下(すなわち腐敗度が上昇)したが、今回は上向いて(清潔度が上昇して)いる。これに対してトルコとイランは長期低落傾向に歯止めがかからず、2019年と2023年の指数を比較すると、トルコは39から34に、またイランは26から24に悪化している。この結果トルコはエジプトに逆転され、2023年の世界順位も上述のとおりトルコ115位に対してエジプトは108位である。トルコ及びイランは腐敗度が進行した一方、エジプトは改善されつつある。
以上
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