石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

(SF小説) ナクバの東(29)

2024-11-07 | 今日のニュース
Part I:「イスラエル、イラン核施設を空爆す」(26)


第九章 ナタンズ爆撃(4) イラン領空外へ(1/2)

 「作戦成功!」。「エリート」は小さくしかし興奮に震えた声で本部基地に伝えた。基地で司令官以下の幹部が快哉を叫ぶ姿が目に見えるようであった。<親父もきっと喜んでいるに違いない>中東戦争の勇士と称えられ、はるか遠くにあった父親の背中が少し近くなったような気がした。これで無事に帰還すれば正真正銘の「エリート」になれると彼は確信した。


 ナタンズ爆撃作戦は結局バンカーバスター5発を撃ち込んで終了した。「アブダラー」機にはまだ左翼にバンカーバスター1発、そして胴体下部に小型核ミサイル1発を残していた。しかし異変に気付いたイラン空軍の戦闘機がイスファハンを緊急発進していることは間違いなく、現場に長くはとどまっていられない。2発のミサイルを抱いた「アブダラー」機を含む3機は急上昇しイラン領空外へと向かった。レーダーはイスファハンの空軍基地を発進したイラン機がすぐ後ろに迫っていることを示していた。


(続く)




荒葉一也
(From an ordinary citizen in the cloud)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トレンドを読み違えたBP/Total:2024年7-9月期五大国際石油企業決算速報(3)

2024-11-07 | 今日のニュース
I. 各社の業績概要(続き)
(売上高利益率わずか0.4%!)
3. bp
プレスリリース:
(1)売上・利益・利益率
 bpの2024年7-9月期売上高は483億ドルであった。これに対して利益は2億ドルにとどまり売上高利益率はわずか0.4%にすぎない。売上高は前期(4-6月期)比横ばいであったが、前年同期(2022年7-9月期)比では▲10%減であった。また利益は前期▲1億ドルの欠損から回復したが利益水準は低いままである。


(2)キャッシュフロー及び設備投資
 今期の営業キャッシュフローは68億ドル、投資キャッシュフローは▲42億ドルであり、また財務キャッシュフローは▲30億ドルであった。この結果、9月末のキャッシュフロー残高は346億ドルとなり、前期6月末と同じ水準を維持している。
 bpの7-9月期設備投資は45億ドルであった。


(3)原油・天然ガス生産量
 bpの7-9月期原油・天然ガスの生産量は、日量平均で原油108万B/D、天然ガス23億立法フィート(cfd)であった。天然ガスを原油に換算した原油・天然ガス合計生産量は149万B/DにとどまりExxonMobil (458万B/D)の3分の1にとどまっている。


(続く)


本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする