石油と中東

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IMF世界経済見通し(2024年4月):低成長続く先進国、高成長続くインド(2)

2024-04-22 | その他

(高度成長を続けるインド、成長率5%前後に収斂しつつある中国!)

2.主要国の2021-2025年GDP成長率推移(図http://menadabase.maeda1.jp/2-B-2-05.pdf参照) 

 日本、米国、中国、インド及びサウジアラビア5カ国に全世界を加えた2021年から2025年まで5年間のGDP成長率の推移を見ると以下のとおりである。

 

 まず2021年の実績成長率はインドが9.7%と最も高く、これに次ぐのが中国の8.5%、米国5.8%、サウジアラビア5.1%であり、日本は5カ国の中で最も低い2.6%であった。因みに全世界の2021年GDP成長率は6.5%であり、インド、中国より低く、米国より高かった。

 

 この順位はサウジアラビアを除き5か年を通じてほぼ変わらない。インドの5年間の成長率は、9.7%(2021年)→7.0%(2022年)→7.8%(2023年)→6.8%(2024年)→6.5%(2025年)であり、年々低下する傾向にあるが、2022年を除けば5カ国の中で最も高い成長率を持続している(注、2022年はサウジアラビアが7.5%でインドより高い)。

 

 インドに次いで成長率が高いのは中国である。同国の5か年間の成長率は8.5%→3.0%→5.2%→4.6%→4.1%であり、2022年以外は世界平均を上回る成長率を示している。但しかつてのような高度成長は望めず、長期的には5%前後に落ち着きそうな気配である。

 

 サウジアラビアの成長率は5.1%(2021年)→7.5%(2022年)→▲0.8%(2023年)→2.6%(2024年)→6.0%(2025年)と変動が激しい。同国のGDPは石油が太宗を占めており、世界の石油需要と価格に左右されることが原因と考えられる。

 

 米国と日本はインド、中国よりもかなり低い成長を余儀なくされており、2022年以降は米国は2%前後、日本は1%前後の成長率にとどまっている。両国の5か年の推移を見ると、米国は5.8%(2021年)→1.9%(2022年)→2.5%(2023年)→2.7%(2024年)→1.9%(2025年)であり、日本は2.6%(2021年)→1.0%(2022年)→1.9%(2023年)→0.9%(2024年)→1.0%(2025年)である。

 

(続く)

 

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