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http://mylibrary.maeda1.jp/0547WorldRank4.pdf
(世界ランクシリーズ その4 2020年版)
3.男女不平等指数 (Gender Inequality Index, GII)
(人間開発度は世界17位だが、男女平等度は世界46位の米国!)
3-1.2019年の不平等指数
(表http://rank.maeda1.jp/4-T02.pdf 参照)
男女不平等指数(GII)は、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)、エンパワーメント、そして労働市場への参加の3つの側面で、ジェンダーに基づく不平等がどの程度存在するかを表す指数である(第1項参照)。
不平等指数が世界で最も低い(即ち男女が最も平等な)国はスイスであり、同国のGII指数は0.025である。また世界2位及び3位はデンマーク(GII指数は0.038)及びスウェーデン(同0.039)であり、以下4位、5位はオランダとベルギーが同一指数で並んでいる。いずれもヨーロッパ諸国である。
人間開発指数(HDI)で取り上げた国々のGII指数と世界ランクを見ると、韓国はGII指数0.064で世界11位であり、同国は男女の平等度が極めて高い国である。韓国と対照的なのが米国であり、同国のHDIは世界17位であるが、GII指数は0.204であり世界46位にとどまっている。日本はGII指数0.094、世界24位である。中国は韓国と同様GIIの世界ランク(39位)がHDIの世界ランク(85位)を大幅に上回っている。ロシアとインドはいずれもHDIとGIIの世界ランクがほぼ同じである。
中東ではUAEがGII指数0.079、世界ランク18位で日本(24位)より高い。UAEに続くのはイスラエルであり、同国のGIIは0.109、世界ランク26位である。中東の大国を比べるとサウジアラビアは世界56位、トルコ68位、エジプト108位、イラン113位でありイランが最も低い。
(指数、順位とも大幅にアップしたUAE!)
3-2.2018年と2019年のGII比較
今回のジェンダー不平等指数及び世界ランクを前回と比較すると、スイスは2年連続の世界1位である。またデンマーク、スウェーデン及びオランダが2位から4位に入っており、北欧諸国が世界のトップレベルであることは変わりがない。
日中韓、米国、ロシア及びインドの6カ国を見ると、中国は同じ順位を維持したが、米国は42位から46位に4ランク下がっている。日本、韓国、ロシア及びインドはそれぞれ1ランク下がっている。ロシアは前年の49位から50位に、またインドは前年122位、今回123位である。指数(Index)で見ると中国、韓国、米国は指数が悪化しており、日本、ロシア及びインドは良くなっている。世界平均のGII指数は0.439から0.436とわずかながら改善ンしている。
イスラエル、UAEなどの中東主要国は世界順位、GII指数の変動幅が大きい。中でもUAEは世界ランク26位から18位へと大きく上昇している。これに対してイラクは指数が0.037悪化し、順位は世界131位から146位へと大きく後退している。
以上
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