石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

五大国際石油企業2016年度業績速報シリーズ(4)  

2017-02-20 | 海外・国内石油企業の業績

(注)本シリーズは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してごらんいただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0401OilMajor2016.pdf

 

 国際石油企業(International Oil Companies, IOCs)の2016年第4四半期(10-12月)及び年間(1-12月)の決算が発表された。本稿ではExxonMobil、Shell, BP(英), Total(仏)及びChevron(米)の主要5社を取り上げ、各社の売上高、利益、石油・ガス生産量、投資額等を概観し、さらに5社の業績比較を行う。

 

I. 各社の業績概要

(表:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-20.pdf 参照)

 

4.Totalの2016年第4四半期(10-12月)及び通年(1-12月)の業績

*同社ホームページ:

http://www.total.com/en/media/news/press-releases/fourth-quarter-and-full-year-2016-results

 

(1)売上高

 Totalの2016年10-12月の売上高は423億ドルであり、また通年売上高は1,497億ドルであった。前年同期比では10-12月期は12%の増収、通年ベースでは-9%の減収である。

 

(2)利益

 10-12月期は5.5憶ドル、通年では62億ドルの利益であり、10-12月期は大幅な赤字から黒字に転換、通年では22%の増益である。通年利益のうち上流部門の利益は36億ドルで前年に比し24%減少、下流部門は42億ドルの利益で前年を14%下回った。(注、最終損益額には石油化学部門その他の損益が合算されているため、部門別の上流・下流部門の損益合計額とは一致しない。)

 

(3)売上高利益率

 通年ベースの売上高利益率は4.1%であり、前年の3.1%より良くなっている。

 

(4)設備・探鉱投資

 2016年の年間の設備・探鉱投資額は178億ドルであり、これは2015年比で13%の減少であった。

 

(5)石油・ガス生産量

 昨年のTotalの石油生産量は日量平均1,271千B/Dであり、前年(2015年)比3%増であった。天然ガスは前年より6.5%多い日量平均6,447mmcfdである。

 石油と天然ガスの合計生産量は石油換算で2,452千B/Dとなり、2015年比4.5%増である。

 

 (続く)

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 〒183-0027東京都府中市本町2-31-13-601

                               Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

                               E-mail;maedat@r6.dion.ne.jp

 

 

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今週の各社プレスリリースから(2/12-2/18)

2017-02-18 | 今週のエネルギー関連新聞発表

2/14 昭和シェル石油 役員の異動に関するお知らせ 

2/14 昭和シェル石油 平成28年12月期 通期決算について 

2/14 東燃ゼネラル石油 2016年12月期通期決算概要  

2/14 三井物産 カタールガス社がLNG受渡開始20周年記念式典をドーハで開催 

2/15 三菱商事 世界初のLNG燃料供給船「ENGIE ZEEBRUGGE」が竣工

2/17 国際石油開発帝石 オーストラリア イクシス LNG プロジェクト 沖合生産・処理施設(CPF)及び沖合生産・貯油出荷施設(FPSO)の命名式について  

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(2月17日)

2017-02-17 | 今日のニュース

・ロシア、4月までには30万B/D減産実現

・協調減産延長の報道で原油価格上昇。Brent $56.5, WTI $53.41

 

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五大国際石油企業2016年度業績速報シリーズ(3)  

2017-02-16 | 海外・国内石油企業の業績

(注)本シリーズは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してごらんいただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0401OilMajor2016.pdf

 

 国際石油企業(International Oil Companies, IOCs)の2016年第4四半期(10-12月)及び年間(1-12月)の決算が発表された。本稿ではExxonMobil、Shell, BP(英), Total(仏)及びChevron(米)の主要5社を取り上げ、各社の売上高、利益、石油・ガス生産量、投資額等を概観し、さらに5社の業績比較を行う。

 

I. 各社の業績概要

(表:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-20.pdf 参照)

 

3.BPの2016年第4四半期(10-12月)及び通年(1-12月)の業績

*同社ホームページ:

http://www.bp.com/en/global/corporate/press/press-releases/fourth-quarter-2016-results.html

 

(1)売上高

 BPの2016年10-12月の売上高は510億ドルであり、また通年売上高は1,830億ドルであった。前年同期比では10-12月期は4%の増収、通年ベースでは-18%の減収である。

 

(2)利益

 10-12月期は前年の赤字を脱却し、5憶ドルの黒字を計上した。通年ベースでも前年度の65億ドルの大幅な損失から今期はわずかではあるが1億ドルの利益となった。部門別では上流部門は通年で6億ドルの利益を計上、下流部門は前年を下回ったものの52億ドルの黒字であった。(注、最終損益額には石油化学部門その他の損益が合算されているため、部門別の上流・下流部門の損益合計額とは一致しない。)

 

(3)売上高利益率

 通年ベースの売上高利益率はプラス0.1%である。なお前年はマイナス2.9%であった。

 

(4)設備・探鉱投資

 2016年の年間の設備・探鉱投資額は167億ドルであり、これは2015年比で10%減であった。

 

(5)石油・ガス生産量

 昨年のBPの石油生産量は日量平均1,208千B/Dであり、前年(2015年)比2%減であった。一方、天然ガスは日量平均5,796mmcfdであり前年比3%減であった。

 石油と天然ガスの合計生産量は石油換算で2,208千B/Dとなり、2015年比では2%減である。

 

(続く)

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 〒183-0027東京都府中市本町2-31-13-601

                               Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

                               E-mail;maedat@r6.dion.ne.jp

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(2月15日)

2017-02-15 | 今日のニュース

・原油価格上げ足鈍る。Brent $56.20, WTI $53.38

・サウジの1月石油生産1千万B/D下回り974.8万B/D。8年ぶりの低水準。

 

 

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五大国際石油企業2016年度業績速報シリーズ(2)  

2017-02-14 | 海外・国内石油企業の業績

(注)本シリーズは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してごらんいただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0401OilMajor2016.pdf

 

 国際石油企業(International Oil Companies, IOCs)の2016年第4四半期(10-12月)及び年間(1-12月)の決算が発表された。本稿ではExxonMobil、Shell, BP(英), Total(仏)及びChevron(米)の主要5社を取り上げ、各社の売上高、利益、石油・ガス生産量、投資額等を概観し、さらに5社の業績比較を行う。

 

I. 各社の業績概要

(表:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-20.pdf 参照)

 

2.Shellの2016年第4四半期(10-12月)及び通年(1-12月)の業績

*同社ホームページ:

http://www.shell.com/media/news-and-media-releases/2017/fourth-quarter-2016-results-announcement.html

(1)売上高

 Shellの2016年10-12月の売上高は648億ドルであり、また通年売上高は2,336億ドルであった。前年同期比ではそれぞれ11%の増収, -12%の減収であった。

 

(2)利益

 10-12月期及び通年の利益はそれぞれ15億ドル及び46億ドルであり、前年同期と比較すると10-12月期は64%の増益であり、通年では前年比2.4倍の大幅増益となっている。通年利益のうち上流部門は37億ドルの大幅な損失であるのに対して下流部門は66億ドルの利益であった。但し前年利益の102億ドルに比べるとほぼ3分の2に縮小している。(注、最終損益額には石油化学部門その他の損益が合算されているため、部門別の上流・下流部門の損益合計額とは一致しない。)

 

(3)売上高利益率

 通年ベースの売上高利益率は2.0%であり前年の0.7%から改善している。

 

(4)設備・探鉱投資

 2016年の年間の設備・探鉱投資額は221億ドルであり、これは2015年比で15%の減少であった。

 

(5)石油・ガス生産量

 昨年のShellの石油生産量は日量平均1,838千B/Dであり、前年(2015年)に比べ22%増加している。天然ガスは日量平均10,613mmcfdであり、こちらも前年比27%増である。

 石油と天然ガスの合計生産量は石油換算で3,668千B/Dとなり、2015年比では24%増である。

 

(続く)

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 〒183-0027東京都府中市本町2-31-13-601

                               Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

                              E-mail;maedat@r6.dion.ne.jp

 

 

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五大国際石油企業2016年度業績速報シリーズ(1)  

2017-02-13 | 海外・国内石油企業の業績

(注)本シリーズは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してごらんいただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0401OilMajor2016.pdf

 

 国際石油企業(International Oil Companies, IOCs)の2016年第4四半期(10-12月)及び年間(1-12月)の決算が発表された。本稿ではExxonMobil、Shell, BP(英), Total(仏)及びChevron(米)の主要5社を取り上げ、各社の売上高、利益、石油・ガス生産量、投資額等を概観し、さらに5社の業績比較を行う。

 

I. 各社の業績概要

(表:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-20.pdf 参照)

 

1.ExxonMobilの2016年第4四半期(10-12月)及び通年(1-12月)の業績

*同社ホームページ:

http://news.exxonmobil.com/press-release/exxonmobil-earns-78-billion-2016-17-billion-during-fourth-quarter

(1)売上高

 ExxonMobilの2016年10-12月の売上高は610億ドルであり、また通年売上高は2,261億ドルであった。前年同期比ではそれぞれ+2%の増収及び -16%の減収である。

 

(2)利益

 10-12月期及び通年の利益はそれぞれ17億ドル及び78億ドルであり、前年同期と比較すると10-12月期は-40%、通年では-52%であり、いずれも前年比1/2前後の大幅な減益であった。通年利益のうち上流部門の利益は2015年の71億ドルに対して2016年はわずか2億ドルにとどまっている。一方下流部門は2015年の66億ドルに対して2016年は42億ドルで減少幅は-36%であった。(注、最終損益額には石油化学部門その他の損益が合算されているため、部門別の上流・下流部門の損益合計額とは一致しない。)

 

ExxonMobilではかつて上流部門の利益が大きな割合を占めてきたが、最近では下流部門が会社の利益を支える状況にある。原油価格の急落が上流部門の利益を圧迫し、逆に安価な原油価格に支えられて下流部門の利益が急増する状況にあった。但し2016年は原油価格の下落が製品価格にも波及し利益は減少傾向にある。この傾向は他の4社でも同様もしくはそれ以上の厳しい結果になっている。

 

(3)売上高利益率

 通年ベースの売上高利益率は3.5%であり、前年の6.0%に比べてかなり見劣りする。

 

(4)設備・探鉱投資

 2016年の年間の設備・探鉱投資額は193億ドルであり、これは2015年比で37.8%の減少であった。

 

(5)石油・ガス生産量

 昨年のExxonMobilの石油生産量は日量平均2,365千バレル(以下B/D)であり、前年(2015年)の横ばいであった。天然ガスは日量平均10,127百万立法フィート(以下mmcfd)であり、これは前年比3.7%減である。石油と天然ガスの合計生産量は石油換算で4,053千B/Dとなり、2015年比では1.1%減である。

 

(続く)

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 高行         〒183-0027東京都府中市本町2-31-13-601

                               Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

                               E-mail;maedat@r6.dion.ne.jp

 

 

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今週の各社プレスリリースから(2/5-2/11)

2017-02-11 | 今週のエネルギー関連新聞発表

2/7 JXホールディングス 人事異動について  

2/7 JXホールディングス グループ会社の社長人事について  

2/7 JXホールディングス 決算短信・説明資料 

2/7 JXTGエネルギー JXTGエネルギー株式会社の組織体制および人事について(第2報) 

2/7 JXTGエネルギー グループ会社の社長人事について 

2/7 JX石油開発 役員等の人事異動について  

2/7 出光興産 平成29年3月期  第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)  

2/7 BP BP full year and 4Q 2016 results 

2/9 コスモホールディングス 2016年度 第3四半期 決算短信 

2/9 Total Fourth Quarter and Full-Year 2016 Results  

2/10 国際石油開発帝石 平成29年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)  

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(2月10日)

2017-02-10 | 今日のニュース

・米石油在庫増、中国の需要低迷で原油価格下落。Brent $54.69, WTI $51.71

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(2月8日)

2017-02-08 | 今日のニュース

・英BP2016年決算発表、黒字に転換

 

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