ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

リヤビューカメラ:北米の事情

2006年12月12日 | ITS
北米市場におけるリヤビューカメラの状況に関する記事を見つけた。
リヤビューカメラという商品はさほどパッとしないが、いくつかの条件をクリアすれば成長が見込める、としている。
TWICE.COM
このWEBサイトは家電系であることから、家電量販店的な視点で語られている。
以下、要約。

まずは、装着が最大の障害だとしている。確かにBEST BUYのような家電量販店では車両への装着はできず、またユーザーがDYIするにも敷居が高い商品だ。
その解決方法として、ワイヤレス接続が示唆されている。

現在、アメリカにおけるリヤビューカメラの販売は年間10万台。アメリカの自動車アフターマーケットから考えればまだまだ小さな数字だ。
しかし、擁護団体「Kids and Cars」によれば、バックによる事故で毎週2人の子供が犠牲になり、48人が怪我をしているという。これは大きな数字だ。
(実際、オーストラリアでは後退時の子供の事故は社会問題になっており、法規にはなっていないがSUVのリヤビューカメラ装着が世論から推奨されている:maikawa)

後席モニターのように、リヤビューカメラが一般的な商品になるのは時間の問題だ、とする関係者もいる。
さらに、低価格化、性能アップ(視野角など)が進むことで、この商品に関しては今後の成長が見込まれる、という。

さて、この記事で一番気になるところはワイヤレス接続だ。実際に商品化を計画しているメーカーがあるのだろうか?
確かに、リヤビューカメラがワイヤレスで簡単に装着できればアメリカのみならず日本でもかなりの需要があると思うし、この商品が普及することで救える子供の命が増えるのであれば、とても有意義なことだと思う。

道路特定財源の決着案は子供だましじゃないのか

2006年12月11日 | 高速道路
もうコメントするのも馬鹿馬鹿しいが、道路特定財源問題の決着案はあまりにお粗末だ。

5000億円の余剰金のうち、3000億円は道路に使う、でも国交省の一般財源予算を3000億円削減する、3000億円は高速道路の料金値下げ財源にする、云々。

まず、余剰金を道路に使いたいのは国交省、一部与党議員、地方関係団体、建設業者など、道路利権のある人たちばかりだ。納税者は「道路に使うといって増額したのだから、道路以外に使うのはおかしい」とは思っているかもしれないが、だから全部道路につかってくれといっているわけではない。
まずは、これらの道路利権一派へ配慮した総花的結論なんだろう。

しかしそれをいかにも納税者感情への配慮といっているところが気に入らない。

さらに、高速道路料金の値下げ財源という口当たりのいい話は、実はもっとおかしな話だ。値下げは民営化の努力で当然やるべきことであって、税金で値下げをするなんてのはふざけている。
むしろ、税金で値下げなんて甘い手段を提供したら道路会社は企業努力をしなくなる。絶対にやめるべきだ。
これって「国民は高速料金が下がるといえば納得するだろう」程度の稚拙な欺瞞なんじゃないか?

一般財源への転用もまっとうな議論をするべきだ。
未だに自動車関連税はなんとなく贅沢税のようなイメージで捉えられている部分があるようだが、今の日本でガソリンをより使うのは公共交通機関が発達していない地方生活者だろう。
幼稚園の送り迎えや通院、パートの通勤などクルマは生活必需品だ。

燃料税を一般財源へ転用をするということは、地方に暮らす人たちへの増税という側面もあるのだ。

702NK もう少し

2006年12月10日 | モバイル・ウエアラブル
旧ボーダフォンのノキア製スマートフォン「702NK」についてもう少し。
興味のない方はごめんなさい。

香港から512MBのメモリー(DVのRSMMCという、あんまり他では使っていないタイプ)が届いた。普通のエアメールで郵便受けに入っていた。2年前なら書留じゃなくちゃ不安な高額商品だったが、今では送料込みで10ポンド=2300円。

携帯音楽プレーヤー化ということで、まずは手持ちのブルートゥースヘッドセット「i-combi」を試すが、702NKはBTではステレオ出力しないことがわかり、断念。
次に、NOKIAの純正プレーヤーソフトmplayer n90をインストール。
これはノキアのN90標準ソフトで、702NK(nokia6630)への対応が正規にされているのかどうかよくわからないが、ソフトはフリーで入手可能。

インストールは特に問題がなく終了。MP3ファイルを80曲ほど入れたが、半分くらいの曲名が文字化けする。
これは、色々検索しまくる。
「ID3タグのテキストをunicodeにすればいいのだ」という情報はすぐに見つかったのだが、私にはそれ自体が暗号のようなもの。結局それから2時間ほど四苦八苦し、結局解消した。

購入し2年近くたってやっと
「電話、メール、カメラ、辞書、音楽プレーヤー、ウェブブラウザ、PCと連携するスケジューラ(PDA)が全部入った携帯端末」が実現したが、今となってはそんなの普通のケータイで全部出来たりする、ということでした。
でも、ポケットに入れていてもBTでPCと自動的に連携してくれるのは優れもの。

あとはBTハンズフリーイヤフォンが欲しいな、ということで、またebayで購入を計画中。

若者のクルマ離れとズボンのタック

2006年12月08日 | 雑記
若者のクルマ離れについては、以前ここで書いたが、どうももうひとつその理由で大きなことがあるようなのだ。

それは、流行周期だ。

流行には周期がある。そして、その流行周期は親の世代に対する嫌悪が少なからず影響していると思う。
簡単にいえば、「オヤジのライフスタイルはダサい」
ということだ。

ズボンにはタックがついている。
1970年以前のズボンには必ずついていた。しかしアイビーブームの到来で、1970年ぐらいからズボンからタックは消えてしまった。
アイビーなズボンの鉄則は:「たてポケット、フラップ付ヒップポケット、すそはダブルでノータック」だったのだ。
さらに、その後のニュートラッドブームでズボンのすそは広がったが、タックはやっぱりなかった。

このさなかに青春を経験した私は、会社にはいって管理職以上のオヤジ達がはいているツータックパンツがかっこ悪くて仕方がなかった。

しかし、1980年代後半、流行は一気に変る。
DCブランドが登場し、スーツのラインがゆったりになる。ズボンも2タックでゆったりだ。
今まであんなにダサいとおもっていたタックパンツをはいてみると、不思議なことにノータックパンツが急にオヤジ臭く見える。

そして、2005年。また流行が変る。タック付のゆったりパンツは親父臭い、ノータックのスリムラインだ、ということになる。
そして、すっかりオヤジになった私はスリムラインのパンツをはく気力も体形も持ち合わせていないし、若者の流行に追従する気もなくなり、親父臭いタックパンツをはき続けている。

つまりは、オヤジの嗜好は若者には嫌われる、ということだ。
そして、若者は往々にしてオヤジ世代のもう一個前の流行を追っかける。

1980年代、ほとんどの若者がクルマに熱かった。そして今、彼らがオヤジになりつつある。
だから若者は「もう一個前のファッション」であるスクーターに行ってしまったのかもしれない。

道路特定財源について

2006年12月06日 | 高速道路
道路特定財源の一般財源化について、色々言われているが、なぜか賛成論も反対論も感情論になっているような気がする。

そもそも現在の自動車関連税は昭和48年から52年の道路整備五ヵ年計画の財源不足に対応するために、「暫定措置」として概ね2倍にひきあげられたが、この暫定税率はそのまま放置されている。

この高税率をそのまま道路にだけ使う、ということをしてきたのが問題であるのは間違いないだろう。使い切れないような予算には必ず利権が忍び寄る。

朝日の社説は、「これが道路族を生んだのだ」「だから一般財源化を進めるのが改革だ」といっているが、それはちょっと待って欲しい。
そもそも、道路に使うといって増やした税金が道路だけじゃ使い切れないなら、まずは元に戻すべきだろう。

それに対しても朝日はまったく感情的だ
「交通整理をする警察官や車の排気ガスによる大気汚染で病気になる人の健康保険だって一般財源だ」
って、まるで子供のけんかのような理論展開だ。

確かに自動車関連税を自動車によって悪化する環境関連や安全関係に使うということに、私は何の異論もない。むしろ大歓迎だ。

しかし、それにはいくらかかって、いくら自動車関連税から支出するのだ、という当たり前のことが示されて初めて議論のまな板にのる話だ。

自動車関連税のうち道路に使わない分を引いて、逆に環境安全など自動車の負の部分に関係する税負担を上乗せし新しい税率を決めるというのがもっとも常識的なやり方だと思うのだが。

しかし、いずれにしても全額を道路に使う、という選択肢は残されていないだろう。
ITSが「兆」の桁のマーケットになる、という話はもはや完全に夢物語ですね。

702NKふたたび -辞書をいれてみた

2006年12月04日 | モバイル・ウエアラブル
ケータイを702NK(Nokia6630)からHTCの「X01HT」に買い換えようかと考えていたが、結局702NKをもう少し使うことにした。

前々から702NKに英語の辞書が入ればいいのに、と思っていたのだが、久しぶりに色々検索したらできることがわかったからだ。
ネット辞書でもいいのだが、海外でも使うことなどを考えればローカルに置いてあるほうが良い。

携帯端末用のe-bookリーダーソフト「mobipocket」をインストールし、辞書データを読むことで辞書として使うわけだが、PDIC形式の辞書ファイルをCVSに変換し、さらにPerlでHTMLに変換してからMobipocketで702NKが扱えるデータファイルにして電話機に送り込むという複雑な手段が必要。
(手順は書きませんが、Mobipocketなどで検索すれば諸先輩が開拓したやり方がすぐ見つかります。)

702NKはアプリのインストールを許可しないようになっているので、そのブロックを回避する必要もあり、やたらと大変だ。
(そもそもアプリをインストールできないシンビアンOS搭載スマートフォンに一体何の意味があるのだろうか)

すべてうまくいったのだが、何故か肝心の辞書ファイルがmobipocketの目次に表示されない。仕方なくFExplorerというエクスプローラー的ソフトから立ち上げている。

あと、ebayで512MBメモリー(DV-RSMMC)を2000円強で購入。香港からの送料込みなので、これはお買い得。
まだ届かないが、携帯プレーヤーとしても使おうかな、と思っている。
(これがまた、結構大変なんですけど)

二輪車ETCとゲート事故

2006年12月02日 | ITS
二輪車ETCが本格的に始まったが、読み取り不良でゲートが降りた場合バイクでは転倒事故の恐れがあるとおもう。
読み取り不良はドライバーやライダーにとってまったく予期せぬ事態だ。
4輪車の場合はまだせいぜい急ブレーキですむ。(まあ、これも多くの追突事故を誘発しているのだが)
しかし、バイクにとってのそれはあまりに危険なのではないか。

と思っていたら、どうも「ゲートを閉めない」ということを検討しはじめているようなのだ。これは聞いた話で信憑性は保証できないが、大手二輪車メーカー2社がある東名浜松インターではすでに読み取り不良ではゲートを閉めていないらしい。

そもそも何で二輪車ETCがこんなに遅れたかということだが、車載器(日本無線)の開発が結構大変だったこと(振動、防水、盗難などの対応)と、もうひとつは読み取り機の調整だったようだ。
以前のゲートは、バイクがぴったり並走すると二台通過できてしまったらしい。

不正使用防止が大切なのはよくわかるが、事故に巻き込まれているのは善意のミスや第三者だろう。
くれぐれも人命第一で運用して欲しいものだ。

新型スカイライン 購入者層の衝撃

2006年12月01日 | 雑記
日産の新型スカイラインは、日産の発表によれば発売1週間で月販目標の4倍の4144台を受注したとのこと。
まあ、これはそんなもんだろう。

しかしびっくりしたのはその購買層。
60歳以上が全体の36.0%で最も多く、次いで50-59歳が24.8%。30-39歳が19.3%、40-49歳が18.0%。つまり、6割は50歳以上に売れているのだ。

そもそも狙いは40歳以上といっていたので、あながち外しているわけではないと思うのだが、それにしても60歳以上が4割という数字には驚く。団塊世代およびそのちょい上、というところだ。

箱スカからケンメリにかけて、スカイラインの人気は絶大だった。
50歳以上の世代には、スカイラインという車名は特別な響きをもっている。

ならば、これは団塊世代の郷愁を上手にとらえた結果か?というと、おそらく違う。スカイラインにあこがれて、その後立派に成長したちょい悪オヤジはドイツ車にいった。いまいち立派に成長しなくて普通の定年をむかえた普通のオヤジは経済的な車を買う。

結局、昔のスカイラインブランドをかたくなに守ってきたユーザーを立ち上がりに予約受注で刈り取った、ということなのかもしれない。
ずっと、スカイラインに忠誠を誓っているユーザーもいるのだろう。多分、今でもハイライトを吸っているような人たちだ。

新型スカイラインのデザインの完成度は高いと私は思う。
このデザインからは購買層の主体が60歳以上なんて想像もつかない。
これが「今の日本でセダンを売る」ことの難しさなのだろう。