今日の「休日のバッハ」は、カンタータ第140番(BWV140「目覚めよと呼ぶ声あり」)より、第3曲のソプラノとバスのアリアです。
このカンタータ140番は、バッハのカンタータの中では147番と並んで有名なものです。
この曲は、マタイ伝の「10人の乙女のたとえ」から来ております。
乙女とは、花婿を待つ10人の花嫁のことですが、花婿の到着が遅れたため花嫁は全員寝入ってしまいます。物見の声に全員目覚めますが、あらかじめ灯火の油をきちんと用意していた半分の花嫁だけが婚礼の宴に参加できたという物語です。
容易に想像できるように、ここでいう花婿とはイエス・キリストのことです。そして、花嫁は我々自身ということになりますが、このキリストの降臨の物語は、マタイ受難曲においては、イエス・キリストとの最後の晩餐の後、イエス・キリストが弟子達に、一緒に目を覚ましているように言ったにもかかわらず、弟子達は眠ってしまいますが、その弟子達とこの花嫁達が重ね合わされておりますね。
そしてマタイ受難曲では、その後の(イエスを知らないと言った)ペテロの裏切りに対して、第47曲の有名なアルトのアリア、「わが神よ、憐れみたまえ」にとつながっていきますが、この第47曲と今日の140番の第3曲のアリアは、いわば「目覚めよ」をキーワードとした相似形の音楽となっております。
ちなみに、この第47曲のアリアは既にヨーヨーマのチェロでご紹介しておりますが、既に消去しておりますので、比較のために再度、先週ご紹介のフェルトホーフェンのマタイ受難曲からアップしておきます。
この2つの曲、どこかしら似た音楽であることがお分かりでしょうか?
バッハはこうした作曲の「職人技」を頻繁に使っております。
なお、今日のアリアの歌詞は下記のようになっております。(訳:大村恵美子)
Sopran
わが 救い いつ 来たらん
Baß (Jesus)
われ 来たる なが もとに
Sopran
待ちのぞむ 熱き 心もて われは
Sopran & Baß
主は そなえん
われ そなえん
beide
うたげを
Sopran
主イェス 来ませ
Baß
われ 来たる, 愛するもの!
演奏は、ニコラス・アーノンクール指揮、アーノルド・シェーンベルグ合唱団とウィーン・コンツェントゥス・ムジクスです。
いつものように、ここをクリックしてウィンドウズ・メディア・プレイヤーでお聴き下さい。
このカンタータ140番は、バッハのカンタータの中では147番と並んで有名なものです。
この曲は、マタイ伝の「10人の乙女のたとえ」から来ております。
乙女とは、花婿を待つ10人の花嫁のことですが、花婿の到着が遅れたため花嫁は全員寝入ってしまいます。物見の声に全員目覚めますが、あらかじめ灯火の油をきちんと用意していた半分の花嫁だけが婚礼の宴に参加できたという物語です。
容易に想像できるように、ここでいう花婿とはイエス・キリストのことです。そして、花嫁は我々自身ということになりますが、このキリストの降臨の物語は、マタイ受難曲においては、イエス・キリストとの最後の晩餐の後、イエス・キリストが弟子達に、一緒に目を覚ましているように言ったにもかかわらず、弟子達は眠ってしまいますが、その弟子達とこの花嫁達が重ね合わされておりますね。
そしてマタイ受難曲では、その後の(イエスを知らないと言った)ペテロの裏切りに対して、第47曲の有名なアルトのアリア、「わが神よ、憐れみたまえ」にとつながっていきますが、この第47曲と今日の140番の第3曲のアリアは、いわば「目覚めよ」をキーワードとした相似形の音楽となっております。
ちなみに、この第47曲のアリアは既にヨーヨーマのチェロでご紹介しておりますが、既に消去しておりますので、比較のために再度、先週ご紹介のフェルトホーフェンのマタイ受難曲からアップしておきます。
この2つの曲、どこかしら似た音楽であることがお分かりでしょうか?
バッハはこうした作曲の「職人技」を頻繁に使っております。
なお、今日のアリアの歌詞は下記のようになっております。(訳:大村恵美子)
Sopran
わが 救い いつ 来たらん
Baß (Jesus)
われ 来たる なが もとに
Sopran
待ちのぞむ 熱き 心もて われは
Sopran & Baß
主は そなえん
われ そなえん
beide
うたげを
Sopran
主イェス 来ませ
Baß
われ 来たる, 愛するもの!
演奏は、ニコラス・アーノンクール指揮、アーノルド・シェーンベルグ合唱団とウィーン・コンツェントゥス・ムジクスです。
いつものように、ここをクリックしてウィンドウズ・メディア・プレイヤーでお聴き下さい。