今日の「休日のバッハ」は、3月末に発売されたばかりの、フェルトホーフェン指揮、オランダ・バッハ協会による「マタイ受難曲」から、第58曲のソプラノのアリアをお届けします。
このフルートとオーボエ・ダ・カッチア2本に率いられて歌われるイ短調のソプラノのアリア。マタイ受難曲の中ではもっとも印象深いソプラノです。このゆったりとした悲哀感に満ちた歌声は一体どこから来るのか?その鍵は、やはりこの曲の歌詞にありました。
歌詞の日本語訳は以下の通りです。(訳:皆川達夫)
愛のゆえにわが主は死にたもう。
主は罪をおかしたまわず。
かくて、永遠の亡びも、
裁きの罰も、
わが心にはどとまらず。
バッハは、この無実のイエス・キリストの死が人々に与えたえも言われぬ悲哀感を、このソプラノの何とも純粋無垢な歌声にて紡ぎ出しておりました。これは聖書の大きな物語に裏付けられた受難曲だからこそなし得た音楽的な描写ではないかと思います。これに対してカンタータは毎週の礼拝用の音楽というその限界により、ここまでの切迫感あるいは臨場感を醸し出すことは困難かと思います。
今回のフェルトホーフェンのマタイは、SACDの録音からくる音の良さのみならず、その音楽的解釈においても、カール・リヒター以降のマタイ受難曲としては、筆者の中では最右翼に位置づけられるものです。やっと、折りに触れ何度も聴くことが出来るリヒター以降のマタイ受難曲を手にした思いです。
それにCDの装幀写真がまた素晴らしい。クリックして拡大してみて下さい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/65/aa/b6d2ff39807e24d6d56397d1e87d0890_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/1b/6c/7f978655742f6a53db1383d41c8dc3bd_s.jpg)
いつものようにここをクリックして、ウィンドウズ・メディア・プレイヤーでお聴き下さい。
このフルートとオーボエ・ダ・カッチア2本に率いられて歌われるイ短調のソプラノのアリア。マタイ受難曲の中ではもっとも印象深いソプラノです。このゆったりとした悲哀感に満ちた歌声は一体どこから来るのか?その鍵は、やはりこの曲の歌詞にありました。
歌詞の日本語訳は以下の通りです。(訳:皆川達夫)
愛のゆえにわが主は死にたもう。
主は罪をおかしたまわず。
かくて、永遠の亡びも、
裁きの罰も、
わが心にはどとまらず。
バッハは、この無実のイエス・キリストの死が人々に与えたえも言われぬ悲哀感を、このソプラノの何とも純粋無垢な歌声にて紡ぎ出しておりました。これは聖書の大きな物語に裏付けられた受難曲だからこそなし得た音楽的な描写ではないかと思います。これに対してカンタータは毎週の礼拝用の音楽というその限界により、ここまでの切迫感あるいは臨場感を醸し出すことは困難かと思います。
今回のフェルトホーフェンのマタイは、SACDの録音からくる音の良さのみならず、その音楽的解釈においても、カール・リヒター以降のマタイ受難曲としては、筆者の中では最右翼に位置づけられるものです。やっと、折りに触れ何度も聴くことが出来るリヒター以降のマタイ受難曲を手にした思いです。
それにCDの装幀写真がまた素晴らしい。クリックして拡大してみて下さい。
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