外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

ダマスカスで滞在許可の更新手続きをする~バラムケ・デビュー編・下の巻~

2009-10-26 01:00:13 | シリア
バラムケ事務所での手続きの手順は以下の通りです。幾分記憶違いがあるかもしれませんがご了承ください。

(バラムケの移民・パスポート管理事務所での滞在許可更新手続きマニュアル)

*用意するもの:パスポート、証明写真3枚、大家さんとその身分証明書(または家の契約書か、滞在証明書)。身分証明書はオリジナルとコピーの両方が必要。

*下準備:バラムケ事務所の脇に何軒かあるコピー屋さんのうち、「マアリファ(‘知識’の意)」という名前の店に入って、申請用紙と収入印紙を購入する。申請用紙3枚(全て同じ用紙)プラス収入印紙1枚で25リラ。別の申請用紙も1枚購入する(私の場合はマルジェで購入済)。これは100リラ。パスポートの写真のページと、直近のシリア入国ヴィザのコピーもここで済ませておくとよい。家に帰って(その場で書いても良いけど)申請用紙に必要事項を記入し、証明写真、収入印紙を貼り付ける。記入は適当でいいんです。ここはシリアですもの。

1. 大家さんと連れ立って事務所に入り、階段を2階分上がって左手奥の担当窓口の前の列に並ぶ。そんなに混んでないけど、横入りする人たちが多いので常時けん制する必要あり。順番が回ってきたら書類を差し出し、窓口の係員の指示に従って、大家さんに必要事項を記入・拇印押印をしてもらう。賃貸契約等がある場合はそれを提出すればよく、大家さんの参加は不要。

2. 次に同じ階の別の部屋(階段を上ってきて右手)に行って、書類にサインをもらい、もとの窓口に戻る。

3. さらに、さっきの部屋の隣の部屋の、そのまた奥の小部屋に足を運び、担当官に書類を渡す。記入に少々時間がかかるらしく、私は「5分後に戻ってきて」と言われた。その後、その部屋から出て右手の窓口に行き、コンピューターに登録してもらう。

4. 最初の窓口にまた戻って、担当係員にパスポート・書類一式を預ける。「1時間 したらまた来て」と言われたので困った顔をしたら、「30分後でいい」と言い直された。私は近所の学生用食堂でザクロジュースを飲み(秋の味覚。酸っぱくて美味しい)、本を読んで時間をつぶした。

5. 30分後に戻ってパスポート・書類一式を受け取り、階段を1つ分上って、広い部屋にいる偉そうなおじ様にサインをもらう。

6. 階段を降りて元の窓口に戻り、書類を提出してパスポートを受け取ったら、あがり。本当にご苦労様でした。

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ダマスカスで滞在許可の更新手続きをする~バラムケ・デビュー編・中の巻~

2009-10-26 00:58:44 | シリア
バラムケの移民・パスポート管理事務所は、シリア・アラブ報道局(SANA)の青い建物のすぐ近所にあります。建物に入ってから、例によってあちこち迷った末に担当窓口にたどり着き、「滞在許可の更新手続きをしに来ました。賃貸契約書がないけれど、どうすればいいですか」、と単刀直入に質問すると、係員は(彼も比較的温厚そうな顔であった)「大家さんを一緒に連れてきなさい、身分証明書(ハウィーヤ)携帯で」と言って、その旨一筆書いてくれました。家に帰って大家さんにその紙を見せたら、翌日一緒に事務所に行ってくれることになりました。この大家さんはとても良い人なのです。普通は一緒に行ってくれないと思います。移民管理事務所って一応警察の管轄だし、あまり近づきたい場所ではないですから。大家さんに拒否された場合はどうすればいいんでしょうね。なにか逃げ道があるはずだと思うのですが。
   
朝10時に事務所の前で大家さんと待ち合わせ、3階の担当窓口に並びました。そんなに混んでいません。自分の番になったので書類一式を差し出すと、シリア入国ヴィザのコピーが抜けている、と言われたので、建物の外のコピー屋でコピーして、列に並び直し。順番が回ってきたので係員に再度書類を渡します。大家さんは、自分のアパートに外国人の私を住ませている旨一筆書き、拇印を押しました。これで大家さんのお役目は終了、僕は仕事があるからもう行かなきゃ、なにかあったら電話して、と風のように去っていきました。大家さんを見送った後も、私は事務所内の色んな部屋を巡り続け、12時近くになって、ようやく滞在許可を手に入れることが出来たのでした。見ると、滞在期限は来年の1月上旬と記載されています。つまり3ヶ月近く更新されていたのです。やっほう。喜びと疲労を抱えて家に帰り、3時間以上昼寝しました。
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ダマスカスで滞在許可の更新手続きをする~バラムケ・デビュー編・上の巻~

2009-10-26 00:56:28 | シリア
先ごろ、例によって滞在許可の2ヶ月更新をするため、マルジェの移民・パスポート管理事務所に行きましたが、なぜか気配がいつもと違いました。いつも最初に行く部屋には見たこともない人が座っており、お隣のジェネラルの部屋は電気が消えていて、がらんどうです。不吉な予感がする。不吉な夜に不吉な風が吹いている。途方にくれていると、何の用か、とその新しい役人が聞いてくれたので、「あの、滞在許可を更新しにきたんですけど」と答えると、「ああ」とうなずいて、そばにいた部下に何か指示しました。その部下が連れて行ってくれたのは1階下の、毎回コンピューターに登録してもらったり、スタンプを押してもらったりする部屋でしたが、ここでも見慣れない風景が私を待っていました。いつもの係員の姿はなく、見知らぬ人が座っているのです。不吉な夜に不吉な風が吹き、さらに不吉な雨まで降り出た感じです。
   
気を取り直してその係員に用向きを告げると、このマルジェ事務所では1~2週間分しか滞在許可を出せないので、2か月分ほしければバラムケ事務所のほうに出向くしかない、と言われました。「でも私はいつもここで2ヶ月分更新してたんですけど」と食い下がると、「法律が変わったんだ」とあっさり片付け、肩をすくめるのでした。法律が変わったと言われたらもうしょうがないので、バラムケでの必要書類を尋ねると、「アクド・ル・イージャール(賃貸契約書)、またはサナドゥ・イカーマ(‘滞在証明書’と訳しておきます)」とのこと。心の中で、不吉な犬の鳴き声まで聞こえてきました。賃貸契約なんてしてないし(シリアではアパートを借りるのに正式に契約することは少ない。結構な額のお金を役所に払わないといけないから)、滞在証明書ってなんだかよくわからないけど、きっともらえないであろう。
   
2日後に気合を出して大家さんに相談すると、とりあえずバラムケの事務所に行って、家の契約書なしで済ませられるか聞いて来なさい、もしだめだったらそのとき考えよう、と言われました。そんなわけで今回、生まれて初めてバラムケ事務所に赴くことになったのです(大げさ)。
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