外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

イタリアでニセモンの和食を作る

2012-12-27 18:46:38 | イタリア



近頃、「なんかニセモンの和食を作りたい!」という欲望がむらむらと湧いてきた。

別に和食が食べたいわけではない。
本物の和食を作りたい、というわけでもない(そもそも私には、ちゃんとした和食が作れないし)。
私がいま作りたいのは、「日本通でない外国人が、聞きかじりの情報を頼りにテキトーに作った、ちょっと困った感じのニホン料理」なのだ。
なんでわざわざそんなものが作りたいのか、自分でもよくわからないが、まあ病気のようなものであろう。
今に始まったわけではなくて、日本にいるときから時折症状が出ていたから、持病というべきか。


ともかくそんなわけで、昨夜「白菜漬けのニセモン」を作ってみた。
当初の目標はキムチっだったのだが(キムチは和食やないやろ!と、自分でツッコミを入れておきます、すんません)、唐辛子の量が少なすぎて全然赤くならなかったので、結果として白菜漬けになったのだ。

白菜はカッシーネ公園の市場で買った。
ちなみに白菜はイタリアで「CAVOLO CINESE」、つまり「中国キャベツ」と呼ばれていて、スーパーなどで簡単に買える。
大根も普通に売っている。
これは、この地に数多く在住する中国人の功績によるものだろう。
ありがとう、中国人の皆さん。

調味料として使用したのは、ペペロンチーノの粉末、塩、ニンニク、グレープフルーツジュース、アンチョビ、白ワインビネガーである。

グレープフルーツジュースは梨の代わりである。
昔読んだ韓国料理の本に、キムチの隠し味に梨をすりおろして入れるとよい、と書いてあったのを思い出したのだ。
アンチョビはもちろん、アミの塩辛の代わりである。
さらに、発酵を待たずにすぐに食べられるように、ビネガーを加えてみた。
さすが、我ながら配慮が細かい・・・
ビネガーを加えた時点で、「漬物」ではなく「ピクルス」になってしまった気がしないでもないが、あまり深く考えないことにする。

ザクザク切った白菜に、これらの調味料を混ぜ、重しをして一晩おいた。

翌日(つまり今日)食べてみると、酸味が強めではあるものの、普通の白菜漬けの味がした。
見た目もごく普通で、私が当初目指していた「外国人の作ったエセ和食」とはほど遠い感じだ。
がっかりこ・・・
調味料が平凡だったせいだろうか?
やはりトマトペーストも入れるべきだった。
そうしたら、見た目はキムチ、食べたらイタリアンな代物が出来たかも~

しかし、一度失敗したくらいでくじける私ではない。
失敗は成功のマンマなのだから。
次の野望は、「なんちゃってにぎり寿司」である。
白ワインビネガーで作った酢飯(コメはもちろん粒が長いタイプ)に生ハムとかサラミをのっけて、醤油とマヨネーズをつけて食べるのだ!
けっこう美味しそうじゃないですか?


カッシーネの市場で見つけた、ガイコツ柄のセーター



同じくカッシーネの市場、興奮して商品の入ったカゴを噛む犬



コメント
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