外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

うちの猫の出産(16) 子猫たちのお引越しの後日談

2014-01-02 22:27:22 | ヨルダン(猫中心)


ファーティハが子猫たちを全員連れ去ったあと、私は気落ちしつつ片付けものをしていた。

ああ、あのこたちは行ってしまった。
もうあの可愛い姿を見られないのね。
ドアを開けたのがいけなかったか。
ドアを開けて掃除したの、初めてじゃないんだけど。
ファーティハは今まで何も言わなかったけど(当たり前)、実は私に対する不満が溜まっていたのかしら・・・?

そんなことをくよくよくよくよ考えていたら、外で子猫の鳴き声がした。
もしや、子猫たちが戻ってきたのか?
それとも行方不明になったあの1匹?

急いでドアを開けたら、そこには見たことのない子猫がいた。
青い目の茶トラだ。
生後2ヶ月目くらいだろうか、ファーティハの子供達より大きい。
お腹を空かせているようだったので、缶詰めのフードをあげてみたら、少しだけ食べた。
そのあと、うちのドアに向かって必死に突進してきた。
どうも家の中に入りたがっているようだ。

子猫たちがいなくなった直後に現れた、見知らぬ子猫。
これも何かの縁かもしれない。
飼ってみようかと思った矢先、ファーティハが引越し先から戻ってきた。
そして、この子猫を見るやいなや、「シャー!」と激しく威嚇して遠ざける。

ファーティハは子猫を移動させたあとも、前回の引越しと同様うちに御飯を食べに通ってくるつもりだろう。
その時に家の中に他の猫がいたらどうなる?
怒ってもう二度とうちに来てくれないかもしれない。
それはイヤだ・・・。

迷った末、結局子猫をうちに入れないことにした。
とりあえずエサだけそばに置いてやり、心の中で謝りつつそっとドアを閉じる。

子猫はそのあとも庭で一晩中鳴き続けたが、その声は次第に小さくなっていった。

そのまま行き倒れになるかと思われた子猫だが、幸いなことに翌日大家さんの孫ハイサム君に拾われ、飼われることになった。
それを聞いて私はほっとした。
見捨てた手前、気になっていたのだ。

しかしそれから間もなく、その子猫は事故で死んでしまったと聞いた。
ハイサム君が子猫の首に、首輪がわりに縄を巻きつけたのが原因で、窒息してしまったらしい。
不憫ななことである。
死体は庭の片隅に埋めたとハイサム君は私に言い、その場所を掘り返してみせてくれた。
ハイサム・・・



これはハイサム君たちが飼っている別の猫。こちらはたくましく生き延び、私を見ると強引にエサをねだるようになった


コメント
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