夜になって、雨が本降りとなって来た。強い雨音がする。
今日は、大好きなふたりのひとのお誕生日だ。
そして、3年前、猫がいなくなった日。
ワタシにとっては・・・ちょっと、特殊な日となっている
3年前の今日・・・。
朝方は、特に冷え込んで、マイナス5℃と真冬の寒さだった。
5kgくらいあった体重も、ここにきて、半分以下となり、痩せてしまった三毛猫は、いつもなら、暖かい電気座布団の上から離れる事もなかったのに、この日の朝は、窓の前にちんまりと座って、外へ出たそうだった。
あまりの寒さにどうしようか・・・と迷ったのだけれども、窓を少しあけると、猫は、スルリと外へ出た。
『寒いから早く帰っておいでよ。』
そう言って、猫の出て行く姿をみたのが最後のお別れ。
出社する時間になっても帰ってこなかった・・・こんなことは、無かったのに・・・。
もしかすると・・・もう帰ってこないかもしれない・・・そんな思いがよぎったのだけれど、ワタシが帰宅する頃には、また、玄関で、お出迎えをしてくれるだろう・・・と悪い予感を否定した・・・。
帰宅しても、猫の姿は、無かった。
家の周りや、どうだん躑躅の生垣の下を探したけれど、見つからなかった。
寒さは、夕方になって一層増して、多分、もう、死んでしまったかもしれない・・・と思った。
その日の夜も冷え込んで、老いて、身体も弱っているし、この寒さでは・・・。
どうせなら暖かい家の中で、息をひきとってくれればよかったのに・・・。
遠慮?なんてしなくていいのに・・・。
次の日は、家の裏の雑木林の中を探してみた。
藪の中や木の根元・・・。
・・・それでも、猫は、見つからなかった・・・。
冬枯れしているものの、その枯れた姿も荒々しい熊笹やら下草は、ヒトを寄せ付けない。
春になれば、また、緑の勢いを取り戻して、この林の中へ入るのは、ますます困難となるだろう。
何日間か帰宅するたびに探してみたけれど、それは、次第に諦めに変わっていった。
何処で、生まれたのかも、何処から来たのかもわからない迷い猫。
迷彩服のようなアバンギャルドな色とやわらかな毛皮、細い顔・・・。優しく、可愛い声の三毛猫・・・。
いなくなったその日に、彼女の好きな梅の木は、例年になく白い花をたくさん咲かせてくれていた。
今日は、大好きなふたりのひとのお誕生日だ。
そして、3年前、猫がいなくなった日。
ワタシにとっては・・・ちょっと、特殊な日となっている
3年前の今日・・・。
朝方は、特に冷え込んで、マイナス5℃と真冬の寒さだった。
5kgくらいあった体重も、ここにきて、半分以下となり、痩せてしまった三毛猫は、いつもなら、暖かい電気座布団の上から離れる事もなかったのに、この日の朝は、窓の前にちんまりと座って、外へ出たそうだった。
あまりの寒さにどうしようか・・・と迷ったのだけれども、窓を少しあけると、猫は、スルリと外へ出た。
『寒いから早く帰っておいでよ。』
そう言って、猫の出て行く姿をみたのが最後のお別れ。
出社する時間になっても帰ってこなかった・・・こんなことは、無かったのに・・・。
もしかすると・・・もう帰ってこないかもしれない・・・そんな思いがよぎったのだけれど、ワタシが帰宅する頃には、また、玄関で、お出迎えをしてくれるだろう・・・と悪い予感を否定した・・・。
帰宅しても、猫の姿は、無かった。
家の周りや、どうだん躑躅の生垣の下を探したけれど、見つからなかった。
寒さは、夕方になって一層増して、多分、もう、死んでしまったかもしれない・・・と思った。
その日の夜も冷え込んで、老いて、身体も弱っているし、この寒さでは・・・。
どうせなら暖かい家の中で、息をひきとってくれればよかったのに・・・。
遠慮?なんてしなくていいのに・・・。
次の日は、家の裏の雑木林の中を探してみた。
藪の中や木の根元・・・。
・・・それでも、猫は、見つからなかった・・・。
冬枯れしているものの、その枯れた姿も荒々しい熊笹やら下草は、ヒトを寄せ付けない。
春になれば、また、緑の勢いを取り戻して、この林の中へ入るのは、ますます困難となるだろう。
何日間か帰宅するたびに探してみたけれど、それは、次第に諦めに変わっていった。
何処で、生まれたのかも、何処から来たのかもわからない迷い猫。
迷彩服のようなアバンギャルドな色とやわらかな毛皮、細い顔・・・。優しく、可愛い声の三毛猫・・・。
いなくなったその日に、彼女の好きな梅の木は、例年になく白い花をたくさん咲かせてくれていた。