11月11日(木) 晴
コーラスのコンサートを2日後に控え、最後の練習日。
練習終わりに、会場の近くで、昔ながらの手づくり豆腐で知られる吉野屋さんが営業しておられるので立ち寄った。
今のように多数のスーパーがしのぎを削る時代ではなく、名張の街にもまだまだお豆腐屋さんが数軒商いを続けておられた。
亡夫が、なかでも吉野屋さんのお豆腐、薄揚げ、がんもどきなどを気に入り、折々に自転車で買いに来たものだ。
おかみさんの吉井和代さんもひまわりコーラスのメンバーさんなので、昔話に花が咲いた。
吉野屋さんの隣に開店したのが、割烹・花いかだ。
店の前を城下川(じょうげがわ)と呼ばれる川幅2㍍ほどの清流が流れ、別名・簗瀬水路(やなせすいろ)が高岩井堰から引き込んだ水を町中に巡らせるこの生活水路は、名張の歴史的資源でもある。
環境保全に取り組む市民団体「川の会・名張」(福廣勝介代表)が、30数年前から川の浄化と流域の美化を目的に、毎年5月末から6月中旬まで花しょうぶを乗せた青竹製の「花筏」を浮かべて市民に喜ばれている。
いつものことで、前置きが長くなった。
この川沿いに11月2日にオープンした「花いかだ」の料理長が、田中孝昌さん。格調高い老舗・奈良ホテルの和食の総料理長を定年退職なされ、住まいのある名張で開店されたものだ。
奈良ホテルに来られた今は亡き菅原文太さんが、田中さんの料理を喜び、「板さんにお礼が言いたい」と。
文太さんは、見送りに出た田中さんの手を両手で握り、「ありがとう。美味しかった!」とお礼を言われ、「その後しばらく、手を洗うのがもったいなくて…」と。
開店9日目にして、長崎や埼玉から来店のお客さんがあり、「いずれも奈良ホテルからのお客さんです」と、いつものように謙虚な風情の田中さん。
さっそく予約を入れて、お友達を誘いましょう♪
指揮をしながら、アカペラでソプラノパートの指導をされる富永先生。
さくらはいつものように、聴き入ってうっとり。
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